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2017.12.04

産学連携でAI人材を創る(株式会社STANDARD 石井大智氏)

最終更新日:

初めまして、AI.Accelerator2期でもお世話になりました株式会社STANDARD代表の石井です。弊社の方からは、AIの未来予測を人材育成の面からお話できればと思います。

AI市場における人材不足の実情

AI市場は拡大中

ご存知の通り、AI市場は急拡大を続けています。富士キメラ総研の発表では、2015年現在で約1500億円規模だったものが、2030年には2兆円規模にまで拡大すると言われています。

出典: 富士キメラ総研, 「2016 人工知能ビジネス総調査」(2016)

成長のボトルネックは人材へ

その市場成長のボトルネックは人材になりつつあります。現在は、向こう3年で約5万人の先端IT人材(AIやIoT含む分野の人材)が不足すると言われています。技術やインフラが整備された今、社会実装を進める人材の不足が最大と問題であると言っても過言ではありません。

出典:経済産業省,「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」(2016)

既存のソリューション

こんな状況の中、企業が取れる採用戦略は非常に限られています。たとえば、中途採用のために他企業の人材にスカウトメールを送ったり、新卒採用のためにAI系の研究室に訪問してみたりするものの、実際に採用にまで結びつくことは少ないというのが現状です。このような「いないAI人材探し」から抜け出すには、どのようにすればよいのでしょうか。

日本企業のための新たなソリューション

東大人工知能開発学生団体HAIT

株式会社STANDARDは、東大拠点に200人の学生が集まるコミュニティを運営しています。2016年3月からある団体で、弊社の法人研修向け教材を利用して多くの学生がAI技術を学び、データ分析コンペや競技プログラミングに参加したり、名だたるAI関連企業でインターン生として実務に取り組んだりしています。ここには、社会実装を進める人材が育つ仕組みがあります。

インターンマッチングイベント

このような学生と企業をマッチングするイベントが開催されています。ソフトバンク様、産総研様などを始め多くの企業様が学生のインターン採用を進め、新卒採用を進めています。

詳細

共同研究プロジェクト

また、インターンには特有の問題もあります。学生側は理系の学生が平日に10時間以上も時間を取れないこともあり、一方で企業側もデータを保有する大企業ではインターン制度を整備仕切れないこともあります。そこで、雇用契約ではなく、業務委託の形で接点を持つ共同研究プロジェクトの企画も進めています。学生がNDAを結び、企業のデータを預かり、分析し、企業の方とディスカッションをし、成果報告会を開催するなどします。

お知らせ

連絡先メールアドレス: info@standard2017.co.jp

編集後記

こうした、すでに市場にいる人材を探し回るのではなく、人が育つ環境を企業と学生が共同でで作っていく世界こそ、AI市場のあるべき姿だと思います。こうした環境から生まれる人材は、AIの未来を照らしてくれることでしょう。多くの学生、企業様にご興味を持って頂けると幸いです。

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