「SOMPOが保険から脱却」人とデータのオープンイノベーションがスタート

おざけんです。

さまざまな形のオープンイノベーションが進んでいます。データを共有して機械学習のモデルを研ぎ澄ませたり、企業と大学の研究機関の産学連携も昔に比べて活発になってきました。

そんなオープンイノベーションの新たな形にSOMPOホールディングスが挑みます。

SOMPOが設立した養成機関「Data Schience BOOTCAMP」で育成したデータサイエンティストやビッグデータを保有している企業や研究機関、起業家やスタートアップ、ベンチャーキャピタル、フリーランス、デザイナーなどが参加して新たなビジネスの創出を目指すプラットフォームとして「SOMPO D-STUDIO」を2018年6月13日に設立しました。

保険会社が直面するデジタルディスラプション

デジタルディスラプションとはスマートフォンやIoT、ビッグデータ、AIなど新たに創出されたデジタル技術によって既存の産業が崩壊するという意味の言葉です。

SOMPOホールディングスは遡ると1800年代にまで遡る歴史ある企業。デジタル技術による社会の構造変化により、保険業界を取り巻く環境は大きく変わりました。

保険会社のデジタルディスラプション

AI関連では、自動運転による事故の現象、病気の予測精度の向上などが保険のあり方を変えていきます。同時に新たなリスクも出現するため、その分野には新たな形態の保険が必要になってくることも予想されます。

2018年6月19日に開催されたD-STUDIOで、SOMPOホールディングス チーフデータサイエンティストの中林さんがおっしゃっていたことが印象的です。

「なんで保険会社が!?」と思われるかもしれません。SOMPOには経営の危機感がありました。取り巻く産業の変化が早く、保険会社が保険だけにこだわっていたらディスラプトされてしまいます時代にあったリスクを減らしていくために、コーポレートにあるように「保険の先へ、挑む」というメッセージを強く発信していきます。

SOMPO D-STUDIOの概要を話す中林さん

「保険のその先へ、挑む」ために保険会社からピポットした「SOMPO D-STUDIO」の取り組み

コーポレートメッセージでも保険の次の世代に挑む意欲を見せるSOMPO。

そのSOMPOが描く未来は事故などが起きない安心・安全・健康な未来です。保険は事故や病気がすべての人に起こりえる前提で多くの人を支えてきました。

今までは事故や病気は誰にでも降りかかる可能性のあるリスクでした。しかし、デジタルトランスフォーメーションにより、リスクがない(保険が必要ではない)未来を実現する可能性が見えたと言えそうです。

だからこそ、SOMPOは「病気や事故のリスクを保険で補う」という形から、「安心・安全・健康な社会」を作る新しい形へと事業の柱を大きくピポットすると言えます。

多様化する暮らし。日々繰り返される技術革新。
いま保険は、大きなうねりの真っ只中にある。
SOMPOの事業も、変化のときを迎えている。

病が発覚してから支えるのではなく、
病そのものにかからない暮らしをつくること。
事故が発生したときに動くのではなく、
事故そのものが起こらない環境をつくること。

私たちDigital Labの使命は、
そんな「不安をなくすためのサービス産業」を
デジタルの力でドライブさせること。

それは、保険事業・介護事業を通じて
人々の幸せを守り、補い、保ち続けてきた
SOMPOにしか出来ないことだと思うから。

保険が必要ないほどに、
安心・安全・健康な世界を目指して・
私たちは今日も、進み続ける。

SOMPO Digital Lab

SOMPOが掲げるメッセージからも保険からの脱却への想いが垣間見えてきます。

SOMPOはかねてよりデジタル戦略の推進体制を強化してきました。デジタルベンチャー室を設置し、新規事業の創出にも取り組んでいます。また、Degital Labを世界の拠点に設置し世界のSOMPOを目指しています。

 

そんなSOMPOが新規事業だけでなく、起業家やベンチャーキャピタルなどさまざまな人材が既存の枠からはみ出して集う場として新たに設置したのが「SOMPO D-STUDIO」です。D-STUDIOはSOMPOホールディングスがオーナーとなって、1つの企業の枠を大きく超えたイノベーションプラットフォームを目指して設立されました。既存事業へのデジタル技術の活用だけでなく、「安心・安全・健康」に関する社会課題を起点に新規事業を創出します。

「DATA SCHIENCE  BOOTCAMP」の卒業生である「Boot Campers」のほか、デザイナーやエンジニア、企業、行政、研究機関等が一体となって取り組むことが特長です。

SOMPO D-STUDIOに参画する多様な人々

D-STUDIOのキックオフではBoot Campersによる事業の発表も行われました。スマートフォンによるナビゲーションの発表の様子。

SOMPO D-STUDIOが狙う領域

SOMPOが狙うのは既存の保険事業に影響する「モビリティ」「スマートホーム」「健康」の3領域。SOMPOやD-STUDIOに参画するそれぞれの企業が保有するデータをデザイナーやエンジニア、データサイエンティストが協力して活用していきます。

AIをはじめIoTなどを活用してまさに最先端の事業を創出していく。

レイフロンティアの発表

参画する企業としてレイ・フロンティアが登壇。膨大な量の行動情報を保有する企業で、人の時系列の行動データを保有しており、将来的には人の行動の背後にある意思を推定できるようにしたいといいます。

D-STUDIOで考案されたプロジェクトは仮説を立案した後、実際にエンジニアやデザイナーが検証を行う流れになっています。その後はSOMPOやベンチャーキャピタルが投資をし、事業化までを狙っています。

SOMPOが特に重要視するのは、自社で設立したデータサイエンティスト養成機関「Data Schience BOOTCAMP」を卒業したBoot Campersです。BOOTCAMPを卒業したのちもD-STUDIOでネットワークを構築することで、50名を超える卒業生たちを継続的に育成し、経験を積ませる意図があります。事業を創出するだけでなく、採用にもつなげる意欲をSOMPOは見せています。

また、各領域からサポーターが参加し、さらにD-STUDIOのエコシステムを盛り上げていきます。

 

終わりに

キックオフが行われたD-STUDIOの拠点となるWeWork丸の内。ビールサーバが常設されていて、杯を交わしながらフランクに事業創出を進める環境が整っています。(SOMPO D-STUDIOの仕掛け人 中林さんは大のビール好き)

キックオフにて。

 

 

オープンイノベーションとはいえ、企業や個人同士のつながりを活かしてデータを共有して、事業を創出していくことは不可欠です。

D-STUDIOはデータの活用に悩む企業から能力を活かしたいさまざまな個人がタッグを組むことで、今までにない目新しい事業を創出するでしょう。

またSOMPOが培ってきたデータやノウハウもスパイスとなることでしょう。

なにがともあれ、SOMPO D-STUDIOが変えていく日本の未来の姿に期待で胸が膨らむばかりです。

 

 

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