WEEKLY人工無脳(2018.7.2~7.8)

 

 

①AIをビジネスに使うのって、「ふわっとしたタスク」と戦い続ける作業だよね

整理されたタスクは高速で処理できる人は結構いるけど、ふわっとしたタスクを具体的なタスクに落とし込める人はあんまりいないよね、って話。筆者はデータサイエンス系の方ではないようですが、「AIでなんかできない?」という”King of ふわっとしたタスク”を投げられる業界の方々においては非常に既視感のある話です。わりと「うんうん、そうだよね」っていう普通の話ではあるのですが、このネタについてある程度言語化してくれているのと、物申したいPM業の方がたくさんいてバズった模様。

本文では結局、「具体的なタスクに落とし込めるようになるには、そういった経験をたくさんするしか無い」という救いのないまとめになっているのですが、これに対して別の方が書いたブログもおもしろいです。

普通のプロジェクトがダメになるのは「自分に与えられた仕事の範囲は絶対超えない」「本音は言わない」それをしては余計な問題になるし空気も悪くなる。

このプロジェクトはアマチュアじみた「使命」ではなくプロとしての「仕事」だから。

ゲーム会社も普通の会社も評価システムは全て「本音」を封じ「空気を読む」ほど評価が上がるようになっている。

「ふわっとしたタスクを具体的にする」という話からは少し脱線し、「炎上しないように的確なタスクをあぶり出して、解決するPMはどんな人か。その時の組織構造はどういうものか」というような話をしています。

ぶっちゃけ、分析ができて理解力も高くて手もよく動く人というのは新卒でも結構います。データアナリスト4年目5年目みたいな人が新卒と同じ仕事をしていると結構ヤバイのです。経験を積んできた人はPMとして稼働して、人間1人が達成できる仕事以上のことをチームを動かして5倍10倍と成果を出せないと組織もスケールしないのでヤバイ。それでも「分析力」と「PM力」の両方を高度に満たすのは難しくてデータサイエンス業界のPM不足問題は他業界よりも厳しい感じがします。ただでさえデータサインス自体も体系的に学ぶ方法があまりなく、その上さらに育成メソッドも確立しにくいPM業が重なる問題。どうなるんでしょうね。まぁみんながんばりましょう(適当)

 

②世界中に住所をつけ直すビジネスがほとんど錬金術みたいなんだが

世界中の場所を3文字の単語の組み合わせでマッピングするアイデア。この方法で3mメッシュという細かさで世界中の位置をピンポイントで指定できる。

1年ほど前にこのアイデアを見たときは、「確かに便利かもだけど何に使うんだこれw」って思ってたら、自動運転業界などから多額の投資が相次いているらしいです。なるほど…。
3mメッシュという超ピンポイントな位置表示が可能なのでAirbnbのホストは3語のアドレスを使ってゲストを分かりにくい入口に案内したりもできるらしい。なるほど…バカにしてすまんかった…そういう使い方は確かに便利だ…。

世界中に超詳細なユニークな住所をつけ直す、というだけのアイデア。誰もが思いつきそうで誰もやってこなかったビジネス。そしてほとんど錬金術みたいな資金集めしている感がすごい。

 

③日本にもキャッシュレス化のビッグウェーブがようやくきた!が、油断は禁物だ!!!

電子マネーやクレジットカード決済時に店側が負担する3〜5%の手数料が、日本のキャッシュレス化を阻んでいると言われており、その手数料がゼロとなれば、中小店舗のキャッシュレス化が一気に進むかもしれません。

Line Payが本気出してきた感。8月1日から3年間限定としているが、決済手数料ゼロでQRコード決済を開始。これで小さなお店でもキャッシュレス支払いできる。
そしてQRコード決済でポイントも付与というキャンペーン付き。いいねいいね!3年はユーザーの意識を変えるには十分な時間。

これに呼応してYahooも導入・入金・決済手数料ゼロの「ヤフースマホ決済」を10月に開始。殴り合いが始まった(いいぞもっとやれ)

一方、盛り上がっていたら国がこういうことも言い始めた。

QRコード決済は余計なハードウェアがいらないところが良いところなのに、「標準化」とか言って無駄なハードウェアやめんどくさいルールとか絶対作らないでねって感じです。マイナンバーカードみたいなことになったらマジ許さん。

さらに一方QRコード決済大国 中国では、

 

④googleのスマートリプライ機能は退職願いもスマートに出してくれる

一体どういう学習をしたら&会話してたらこのサジェストが出てくるのかが気になるw
このツイートへのリプに「辛い時、押してしまいそうだ。」とか書かれててウケる。ベンリダナー。

 

⑤IT化進めたら売上が下がったでござるという話

個人的には目から鱗だった話。鳥貴族が価格値上げによる売上減少を理由に売上予想を下方修正、それに対して「接客をタッチパネルにしたからや」という指摘。

ある時から近所の鳥貴族も注文をタッチパネルで受け付けるようにしており、「便利になった〜」「外国人店員さん多いから最悪日本語話せなくても良くなったね〜」「データも取れるし〜」と、みんなきっともっとカジュアルに注文するようになったもんだと思ったら、実は飲みながらタッチパネルで合計金額が確認できたら切りの良いところで注文を思いとどまり、結果客単価が下がってるんだという指摘。IRにはそういった言及が無いようなのでこれはツイート主の意見ではあるが、さもありなんという気もする。価格値上げといっても280円が298円になっただけだし、確かに他の原因と考えたほうが妥当そうな気がする。
ただ、もろもろの効率化やデータ取得のためにこういったデバイスを導入する場面は飲食店以外にもたくさんある。カジュアルにIT化を進めるとこういうこともあるのかと目から鱗でした。

 

⑥カメラは隠すべき?隠すほうが気持ち悪くない?

東京オリンピックまでに首都圏の在来線のすべての列車に防犯カメラを設置することが決まったという話。

カメラは蛍光灯と一体となったタイプで、1両に8か所設置。録画した映像は1週間程度で上書きという仕様。プライバシーへの配慮とかなんとかでこれまで導入しなかったのだろうけど、やっと導入かという気持ち。
痴漢行為への抑止力としても、カメラがどの方向を向いているのかわからないようにするのは意味があるので良いと思うのです。ただ、こちらのニュースは意味がわからない。

リンク先の画像を見てもらうとわかるのですが、自販機商品サンプルの小さな穴からカメラが覗く構造にしていて完全に隠し撮り状態…。防犯への抑止が主目的なら「動画!!!ばっちり撮ってるぜ!!!」とうるさいくらいアピールするカメラを堂々と設置すればいいと思うんですがどうなんでしょう。気持ち悪い感…。

機械学習を行う防犯カメラなどもこれからきっと増えていくと思うのですが、こういったカメラ設置に対する考え方も一緒にアップグレードされていってほしいところです。隠し撮り、ダメ、絶対。

 

⑦ブロックチェーンのゆりかごはアート領域?

ブロックチェーン活用事例の話は出ては消えを繰り返しているのですが、今回はアートの売買をブロックチェーンで管理し、転売されるごとにアーティストへ還元金が再分配される仕組みを作ったベンチャーの話。

流動性があり取引が追いにくい商材として「アート作品」というのは確かにブロックチェーンで管理するには良いターゲットなのかもしれない。アート作品が他の商材と違うユニークな特性として、「新品が最も値段が安い」というのも面白い。所持者や購入金額もアートの価値に大きく影響するものだからこそ、売買ルートをクリアに管理するという発想は自然な気がする。

ここでは「アート作品」に対してブロックチェーンを利用する話ですが、@tokorotenさんがマッハ新書で出されている個人ICO 3.0にはアート作品を作る人自体にもブロックチェーン技術(Initial Coin Offering)を適当しようという話も登場し、非常に面白い考え方なので興味ある人はぜひ買って読んでみてください(オススメ!)

 

⑧データで服を作るzozo、服制作も全自動化を目指す

zozoスーツで集めたデータを組み合わせて、ほぼ無人で1着40分でニットを自動製造機するプロセスも開発したという話。

ZOZOのプライベートブランドのニット製品は「ホールガーメントとZOZOSUITで計測した体形データを掛け合わせ、1着当たり40分で作成する」

ファッションに疎い人向けの神教科書服を着るならこんなふうにによると、「自分の体格にあったサイズの服をきているだけでちゃんとしてみる」ということなので、zozoスーツ採寸で作られるぴったりサイズの服を手軽に買えるようになることには期待しかない。今後オーダーメードスーツも同じく販売を開始するとのこと。体型データをフルに使って業界をぶっ壊して欲しい。
そして、製品の価値や体験を高めることと同時に、製造自体も自動化するところまで着手していてカッコイイ。これぞデータ活用の真骨頂という感じ。市場的にもめちゃくちゃインパクトがあったようで、従来のスーツ業界各社の株価は暴落した模様。こんなにわかりやすくデータビジネスが旧業界をdisruptしているのはもしかして初めてなのでは?

 

⑨価値観を問い直すサービスは流行る。たとえそれが命であっても。

最後は個人的興味のあるバイオ系の話。遺伝子が関することは軒並みデータサイエンスの範疇だと思ってます。遺伝子データビジネス、すごいキテますよ!

中国のペットクローンビジネスが盛り上がっているという話。世界中の富裕層から超高額でも依頼が増えている。

クローンペットビジネスは実は2008年からすでに始まっていて、一匹約1100万円(!)という破格の値段でも世界中から依頼がくるらしい。主には「死んだ愛犬を生き返らせたい」という希望から依頼がくる。
遺伝子的にクローン(ハードウェアはオリジナルに等しい)でも、魂は別物。それでも人間が愛犬を蘇らせたいと依頼するのは、死んだ魂がまたその新しい体にも宿るかもしれないと期待しているからなのかもしれない。現在のクローンビジネスの大きなニーズは、優秀なハードウェア(生体)の大量生産ではなく、もはや人間の認知と哲学の世界にその価値がある。

昔、「どんなサービスが流行るか」という話を知り合いとして印象に残っているのは、
『AmazonやFacebookが流行ったのは、単に便利とかビジネスに役立つからというだけではなく、「モノを売るためには丁寧な接客なんか必要ではなく、大量の購入者のレビューと便利な配送があれば良い」「承認欲求が人の繋がりを大きくする」みたいな、従来の価値観や哲学に大きく影響を与えるような問いかけをするサービスだったから』と話していた。

クローンビジネスの倫理的な正しさはまだまだ議論すべきだが、クローンビジネスが本質的には「姿か魂か記憶か、人間は命の何に価値を見出しているのか」を問いかけるビジネスである以上、必ず大きなニーズがあって、正しいか正しくないかの前に流行るものだと思う。この問いかけへの選択が見たいという気持ちからクローンビジネスの今後にはすごく興味があります。

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