【人工知能で防災・減災】あらゆる場面で活躍する防災AI 17社を一気に紹介!

こんにちは。みかみです。

2018年が終わるのもあと2ヶ月ですね。2018年は関西地方の豪雨や北海道の地震など多くの災害に見舞われました。特に夏頃は豪雨や猛暑が例年以上にひどく、来年以降はどうなるのか不安になりますよね。

最近では被害を少しでも小さくするためにも防災に関する人工知能(AI)が少しずつ普及しています。いつくるかわからない災害対策のために、AI・人工知能を活用している企業を19社紹介していきます。

目次

あらゆる災害を予測する人工知能

全世界の降水分布を可視化&予測 (株式会社ウェザーニューズ)

NVIDIAのディープラーニング技術を用いて降水分布を可視化、予測できるAIプロジェクトを開始しています。衛星画像と教師データである雨雲レーダーによって雨の状況を予測します。そのため日本だけではなく、希少に関するインフラが整っていない世界各国においても予測することができます。

地域に特化した津波被害を軽減するAIプロジェクト (株式会社富士通研究所)

川崎市臨海部の津波を予測や事前対策の技術検討をするプロジェクトを、国立大学法人東京大学地震研究所、国立大学法人東北大学災害科学国際研究所、川崎市と共同で行っています。日本の地形は複雑なので、津波予測・対策は地域ごとにカスタマイズする必要があります。例えば30年以内に70~80%の確率で起こると言われている南海トラフ巨大地震の場合、地震発生後すぐに津波が到達する地域がある一方、川崎市臨海部を含む東京湾では津波の到達まで1時間程度の猶予があると言われています。共同研究によって津波浸水や人の避難行動をモデルとした避難シミュレーションが開発されています。

陸海統合地震津波火山観測網 (国立研究開発法人防災科学技術研究所)

全国において、地震・火山・津波を観測する高性能の監視システムである通称「MOWLAS (Monitoring of Waves on Land and Seafloor:モウラス)」。陸域と海域を統合して監視することができるようになりました。これらを早期に検知することによって、自治体や民間企業への情報提供もできます。

ディープラーニングが余震を予測する (Google)

2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震の本震から3月31日に起きた震度4以上の余震は113回と、頻繁に起こりうる余震に対しても防災を考えなくてはいけません。特に本震が起こってからの数日は本震と同じくらいの余震が起こるのではないかと不安にかられます。Googleとハーバード大学の卒業生であるPhoebe DeVries氏がディープラーニングを用いて余震が起こる場所を予測する研究の途中結果を総合科学ジャーナル「Nature」で掲載しました。世界各国で起きた大地震をデータとし、本震によって引き起こされる静的応力変化と余震の位置関係を解析するためにニューラルネットワークを活用しています。まだ研究は途中段階ですが、余震の予測精度が上がれば二次災害を事前に防ぐことも可能になりそうです。

気象の変化を予測するサービスに本格参入 (日本IBM株式会社)

IBMが2016年に買収したThe Weather Companyの気象予報サービスとIBMのAI技術「Deep Thunder」を活用し、気象予測データを基にした業界別のビジネスソリューションを提供しています。電力などのエネルギー業界や航空業界のように、サービスが止まってしまうと混乱を招くものに対してのソリューションが多いようです。

未知の状況での意思決定を支援 (産総研-NEC)

日本電気株式会社と国立研究開発法人産業技術総合研究所は「産総研‐NEC 人工知能連携研究室」において、未知の状況での意思決定の実現にむけて研究を行っています。大規模災害の過去データは多くはないため、ビッグデータを処理することは難しかったですが、観測したい現象のみを集中的に観測することができる技法を開発したことにより効率的に機械学習を行うことができるようになりました。また仮想世界と自動推論技術を融合することにより、今後起こりうる未知の状況においても人間の意思決定を支援することができます。

地形判別の高精度化により土砂災害リスクを推定 (アジア航測株式会社)

アジア航測の特許技術である航空レーザスキャナによる詳細地形データから作成した赤色立体地図とディープラーニングを融合し、地すべりのような土砂災害が起こるリスクがある場所を予測しています。豪雨や地震が多い日本では土砂災害のような二次災害においても備えが必要となっていますね。

リアルタイムで防災するクラウドカメラ (AIカメラ総研)

災害の状況を監視しているクラウドカメラに記録されているデータはAIによって解析され、過去の災害データと比較したり傾向を分析しています。

ディープラーニングを用いた洪水流出予測モデル (日本工営株式会社)

今までの洪水予測では正確性や迅速性に問題があったのですが、リアルタイムで解析できることにより迅速な情報提供が可能になりました。

災害後の助けになる人工知能

防災向けAIチャットボットアカウントで発災時の情報を発信 (LINE株式会社)

LINEを通して、被災者は災害状況を発信し、防災科学技術研究所が開発した「府省庁連携防災情報共有システム(SIP4D)」で支援情報を提供してもらう相互につながる災害情報システムに現在取り組んでいます。

Twitterに投稿された災害状況を瞬時に分析 (国立研究開発法人情報通信研究機構)

災害状況要約システムD-SUMMは、災害状況関連のツイート内容をリアルタイムに分析し地域ごとに被災状況が判明することができます。2016年の熊本地震では試験公開もしました。災害後、地域ごとのインフラ復旧や建築物の倒壊状況、さらに大切な救助要請情報まで収集することができます。

SNSに投稿された映像や画像を解析し配信するシステム (株式会社Spectee)

TwitterやFacebookなどSNSに投稿された災害に関する映像や画像をリアルタイムに発見し速報を発信するシステムです。テレビ局や新聞社のような報道局以外だけではなく、官公庁や地方自治体にも導入されています。隅田川花火大会の警備活動でも活用し、花火大会周辺での事故やトラブルを把握するなど多方面で使われています。

損害調査にドローンを活用 (損害保険ジャパン日本興亜株式会社)

2018年9月6日に発生した北海道北海道胆振東部地震において、保険金の迅速な支払いの準備をするためにドローンを活用し被災状況の把握をしました。2016年には保険業界で初めて国土交通省からドローンの飛行に関する許可を得ています。

災害報道AIアナウンサー (有限会社日本メディテックス)

AWS(アマゾンウェブサービス)の文章をリアルな音声に変換するサービス「Amazon Polly」を利用した災害用連続放送システム「Da Capo」。台風18号が発生した2017年9月では、FM和歌山でDa Capoが大規模停電の情報を5時間連続で放送しました。

スイスの災害救助AIロボット (スイス政府)

人間や動物では手の届かない危険な場所でも救助することができる自律的に動くロボットを開発をしています。災害後の倒壊した危険な建物に取り残された人を救助します。まだ研究課題が多いようで実用化できる日は未定です。

地面の中にある人・モノをディープラーニングで識別(仙台高等専門学校、大分工業高等専門学校)

ディープラーニングを用いて地中レーダーの画像から埋没物の材質、位置、大きさを検出するモデルを開発しました。今までは地中レーダーが検知しても、レーダー画像は目視での判断が難しいため正体が分かるまで掘らなくてはいけなかったのですが、この技術により効率的に災害救助を行うことができます。

災害救助犬のやる気を把握(東北大学)

災害で行方不明になっている人や倒壊した建物の下敷きになっている人を救助するために訓練された災害救助のモチベーションを把握するサイバースーツを開発しました。サイバースーツには心電図やセンサーが搭載されています。災害救助犬のモチベーションが高いときを把握し、集中力が高いときに活動させるようにできます。

防災訓練のときに活躍する人工知能

住民参加型の都市型AI防災訓練 (NEC、アビームコンサルティング)

2018年9月28日、29日に東京・豊洲エリアに住んでいる住民を対象にAIを用いた防災訓練を実施しました。アビームコンサルティング株式会社ではSNSの投稿から災害情報を分析する「高度自然処理言語プラットフォーム」を、日本電気株式会社では「VR消火体験シミュレーター」を活用しました。

大規模VR避難訓練システム (Microsoft)

VRで実際の火災現場を体験することができる避難訓練システムを開発しました。ロボットが屋内の3Dマップを作成し、リアルな火災現場をVRで内に作成することができます。また利用者の精神状態を見る脳波センサーも付いています。

まとめ

災害を予測するAI・災害後の助けになるAI・防災訓練のときに活躍するAIをまとめました。

災害を予測するAIでは既にあらゆる災害を予測できるようなモデルが作成されています。今後も被害を少しでも小さくするために、予測モデルの精度を上げる災害予測AIと、防災グッズの準備や避難所野確認のようなアナログ的な防災によって、さらに強固な災害対策になるでしょう。

防災関連のAIでは、SNSの災害に関連した投稿などをもとに情報発信するものが多く、災害時のSNSの投稿内容が重要となってくる反面、2018年の西日本豪雨では救助を要請するハッシュタグ「#救助」の84.5%が救助に無関係なツイートであるというニュースもあり、データ内容の問題も起きてきます。

今後もAIによる技術によって、少しでも被害を小さくできるように望んでいます。

三上 まいあ

AINOWのグロスハッカー、時にはライター。人工知能メディアといえばAINOWって言われるくらい面白くて分かりやすい情報を発信したい。大学では経営科学を専攻しています。パクチーが大好き。

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