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2018.11.30

マーケティングにおける鍵は機械学習が握っている

最終更新日:

引用:FROM NOVELTY TO NECESSITY Applications and Predictions of Marketing in Machine Learning Age

電通イージス・ネットワークのiProspect Japanは、加速度的に進化する機械学習に関して、マーケティング分野におけるグローバル調査と市場予測「FROM NOVELTY TO NECESSITY 及びTHE FUTURE IS VOICE ACTIVATED」を発表しています。

iProspect Japanのクライアント企業250社を対象とした調査で、機械学習が2018年時点でどのように発展し、マーケティングにおける役割を変えつつあるのかを分析したものです。

今まで「目新しい」技術だった機械学習が、「必要不可欠」な技術へとポジションを変え、マーケターの今までの時間や労力を削減するテクノロジーであることが、明白です。

マーケティングにおいては、モバイルの発達とともにデータ量も爆発的に増加し、機械学習で扱いやすい構造化データが多く集まっています。機械学習によって、マーケターのパフォーマンスがいかに向上するか。見ていきましょう。

2018年、マーケティングにおける鍵は機械学習が握っている

iProspect Japanのクライアント250社に対してアンケート調査を行ったところ、過半数の55%は機械学習がビジネスにおいて影響を及ぼすと回答していて、より大きなデータを取り扱って、運用することでより良い判断が下せるようになると回答しています。

iProspect Japanのクライアントが対象のため、マーケティングに対する志向性が高い母集団に対するアンケート調査にはなりますが、マーケティングにおいて、多くの企業が機械学習の重要性を認識していることがわかります。

マーケティングにおける機械学習の活用では、この「パーソナライズ」が大きなキーワードです。53%のクライアントが、機械学習によって大規模にパーソナライズされたコンテンツを届けられるようになると回答しています。機械学習技術は、限られた状況下では人間同等もしくはそれ以上の精度で、大量かつ高速にデータを処理することが可能です。

マーケティングは消費者行動を把握することから「予測する」時代へ

機械学習はマーケティングオートメーションに関する話だけでなく、以前からマーケターが解決できなかった問題を解決に導く力を持っています。

それはひとえに機械学習が「大規模なデータの中から、人間が見いだせないような高次元の規則性を発見」する力を有しているからです。機械学習のアルゴリズムが膨大なデータを分類し、過去のデータ傾向からターゲットのグルーピングを行ったり、パフォーマンスに応じた予算配分や入札の戦略を実行することも可能です。

機械学習によってリアルタイムのパーソナライゼーションが可能に

現在ではリアルタイムのパーソナライゼーションが広範囲に渡って可能になっています。機械学習のレベルに誇る他のソリューションは見当たりません。

消費者とのサービスの接点にある多くのデータポイントから効率よく情報を収集することで、機械学習のモデルはさらに改善され、マーケターは低いコストで高いコンバージョンを達成し、的確に目標を達成することができるようになります。

また、ビジネスにおいて、最も大切な要素の一つである、カスタマーロイヤリティと顧客満足度の観点から、極めて優れたカスタマーエクスペリエンスを提供することは重要な課題です。

機械学習は反復的なタスクやよくある問い合わせ内容への回答を自動化することに役立つだけでなく、不満を抱えた顧客にすばやく対応することで、悪い経験を迅速に解決に導く手助けすらも可能にしています。

FROM NOVELTY TO NECESSITY Applications and Predictions of Marketing in Machine Learning Age

より詳細な「FROM NOVELTY TO NECESSITY Applications and Predictions of Marketing in Machine Learning Age」本編(日本語版)を以下からダウンロードできます。

このレポートに関して、iProspect JapanのCOO 渡辺大吾さんにコメントをいただきました。

特筆すべき点を教えてください

渡辺大吾さん:AIとデジタルアシスタントの台頭及び日常生活への浸透を背景に、企業は既存のコンシューマーストラテジーの変更を迫られることになるでしょう。AIとデジタルアシスタントはよりパーソナライズされたマーケティング手法を生み出すことができる一方で、企業はデータストラテジーの構築という新たな課題に直面します。しかし、データストラテジーに下支えされたコンシューマーストラテジーとマーケティング手法は、消費者に優れたカスタマーエクスペリエンスを提供することを可能にします。

ハンズフリー(hands-free)/アイズフリー(eyes-free)な状態でマルチタスクをこなす日常が当たり前となる世の中がすぐそこまで来ています。

企画のきっかけ

渡辺大吾さん:AIとデジタルアシスタントの発達に呼応し、加速度的に進化するマーケティングソリューションには目を見張るものがあります。人々は気づかないうちに新たなテクノロジーを生活の一部として受け入れ、それらは「目新しいものから必需品」へと形を変えています。

とはいえ、AIやデジタルアシスタントを上手く活用し、より良い形で人によるマニュアルワークと結合し、ポジティブな成果を見出していくことは私たち人間の大きなチャレンジであり、今後も課題の一つと言えます。主要55カ国以上にビジネス拠点を構えるデジタルパフォーマンス・マーケティングエージェンシーとして、グローバルネットワークを最大限活用し調査を行いました。

iProspect
英国に本拠地を置き、主要55カ国以上に91のオフィスを展開するデジタルパフォーマンス・マーケティングエージェンシー。電通グループのグローバルエージェンシー・ネットワークである電通イージス・ネットワークに属し、クライアント企業のオンラインマーケティングの投資収益率の最大化をサポート。iProspectの日本法人であるアイプロスペクト・ジャパンは2003年に設立。

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