特集:未公開株100 2017年8月1日号


世界のIPOは9兆円超 低金利でベンチャー「青田買い」
 
世界の新規株式公開(IPO)が活況だ。
 
若者に人気の写真・動画共有アプリの「スナップチャット」を展開する米スナップは3月、ニューヨーク市場に上場し、IT(情報技術)企業で過去最大の調達額となる34億ドル(約3800億円)を調達した。巨大市場の中国も、上海株式指数の急落を受けて厳格化されていた新規上場の審査が事実上緩和され、IPO数が急激に持ち直している。
 
直近の2017年1~6月は、世界で上場企業772社が誕生し、総額834億ドル(約9兆3400億円)を調達した。新規公開した企業数は前年同期比で70%伸び、その調達金額は同90%増と急拡大している(英監査法人アーンスト・アンド・ヤング〔EY〕調べ)。
 
日本でも上場する企業数は09年から増加傾向にあり、「17年は16年の88社並みの80~90社前後になる見込み」(新日本有限責任監査法人の善方正義・IPOグループ統括シニアパートナー)だ。
 
◇日本でもユニコーン
 
上場を目指すベンチャー企業の“顔ぶれ”も充実してきた。企業価値が1000億円の大台を超える未上場企業「ユニコーン」の登場だ。
 
現在、世界で最も評価されているユニコーンは、タクシー配車サービス大手の米ウーバー・テクノロジー。2位、3位には、中国のスマートフォンメーカー・小米科技(シャオミ)、民泊仲介サイト世界最大手の米エアビーアンドビーがそれぞれつける。いずれも設立から10年もたっていないが、企業価値はそれぞれ約7兆円、約5兆円、約3兆円に上る。
 
日本でも急成長するユニコーンが新たに誕生した。13年設立のメルカリ(東京都港区)だ。同社は、個人がスマホを使って自分の持ち物を簡単に売買できるアプリを運営し、アプリのダウンロード総数は合計7500万に達する(日本で約5000万、米国で約2500万)。メルカリ内で売買される流通金額は、すでに年間1200億円を超え、急成長を続けている。
 
メルカリの売上高は、15年6月期の42億円から16年6月期には122億円へと約2・9倍に増え、今年11月に公表する17年6月期の売上高も大きく増加しそうだ。本社は15年3月に六本木ヒルズに移転。従業員数は、電話による顧客対応などを中心に450人体制に拡大した。
 
今後の戦略も野心的

サイト名: 週刊エコノミスト

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