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SENSY株式会社が開発・運営する人間の「感性」を学習する人工知能SENSY(センシー)。ユーザーの好みを学習しファッションアイテムやコーディネートを提案するアプリ「SENSY」が有名ですが、最近では「AIソムリエ」「AI利き酒師」など技術を味覚にも応用しています。
今回は、同社社長・SENSY人工知能研究所所長の渡辺祐樹さんにインタビュー。開発した人工知能をビジネスとしていかに展開していくか、というヒントを得られるお話を伺うことができました。
SENSYのマネタイズ
かめきち
渡辺さん
7月には「SENSY CLOSET(センシークローゼット)」を発表しました。ユーザーは、提携ファッションECサイト内の商品と自分が持っているアイテムを自由に組み合わせて、コーディネートを提案することができます。
通常のレコメンドでは選択肢が狭まっていきますがSENSYの技術では、一人ひとりのセンスに基づくレコメンドができます。たとえば、今まであまり着たことないけど「良いと思う服」提案することも可能になります。ユーザー側にとっても、ECサイト側にも喜んでいただける技術であると、認めていただき現在、大手ECサイトの夢展望さんでの導入が決定しています。更に回遊率・再訪率を上げていくためのサービスとして進化させていきたいですね。
かめきち
SENSYは守備範囲が広い
かめきち
渡辺さん
かめきち
渡辺さん
レビューをしてもらった上で解析するという点が新しいです。伊勢丹さんでは、3種類のワインを試飲し、その際に「渋み」や「うまみ」などのワインを構成する要素を5点満点で評定してもらって、その人の味覚の傾向を捉えることができます。
同じワインを飲んでもAさんは「甘味」を強く感じて、Bさんは「酸味」を強く感じるということがあります。個人の感性の違いを拾ったレコメンドになります。ワインの味は、ソムリエでも評価がばらつくといいますからね(笑)
かめきち
渡辺さん
かめきち
渡辺さん
かめきち
「新しい出会い」を生むプラットフォーム
かめきち
渡辺さん
かめきち
編集後記
ファッションアプリ「SENSY」。ユニークなサービスであるという認識はあっても、その技術をいかにビジネス展開しているかをご存じない方も多かったのではないでしょうか。一般ユーザー向けサービスとして話題をつくりデータを集めながら精度を高め、技術の価値を発揮できる領域で企業向けにサービス展開…。そのサイクルの作り方が非常に上手です。
また、すでに存在するデータを活かすだけではなく、ユーザーの個人差を自ら拾いにいって学習していく人工知能の在り方にも可能性を感じますね。