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こんにちは。
AINOW編集部のかめきちです。
本日は、慶應義塾大学日吉キャンパスで開催されている、全脳アーキテクチャ・イニシアティブ(WBAI)主催の第2回全脳アーキテクチャ・ハッカソンに来ました。
第2回目の今回は、ゲームエンジン上に構築した仮想環境と接続し、相互作用や学習ができる脳型の「認知アーキテクチャ」の簡単なプロトタイプを元に「何か」を作るイベントです。
WBAI主催のイベントということもあり、人工知能研究で有名な方々も参加されてましたよ。
イベントの詳細はこちら。
目次
第2回全脳アーキテクチャ・ハッカソンとは?
第2回全脳アーキテクチャ・ハッカソンは10月8日から10日にかけて、慶應義塾大学日吉キャンパスで開催
全脳アーキテクチャ・イニシアティブが「すごい」「おもしろい」「脳っぽい」を観点に審査し、特に優秀な作品は、人工知能学会30周年記念事業の一部として開催される人工知能学会合同研究会(11月11日に慶応義塾大学日吉キャンパスで開催)での二次審査にノミネートされ、受賞者には賞金が授与されます。
第2回全脳アーキテクチャ・ハッカソン「みんなで作る認知アーキテクチャ」開催案内
理化学研究所、慶應SFC特任准教授 高橋恒一先生の開会挨拶から始まりました。
最終目標である、「全脳アーキテクチャ」に基づく汎用人工知能の構築に向けて
3つのステージが語られました。
・複合機械学習(2015年)
・認知アーキテクチャ(2016年-2017年)
・脳学認知アーキテクチャ(2018年以降)
そして、開会宣言は、東京大学 先端人工知能学教育寄付講座 特任教授 中島 秀之先生より
服属アーキテクチャから環境との相互作用へ、環境との相互作用でAIを成長させていく知能観についてお話を頂きました。
環境の相互作用とは
・完全な制御はできない(複雑系である)
・何が起こったかは分析(自然科学)の対象
・(知能システムとしては,内部表現ですべてを計算するのではなく)環境に計算させるのが重要
そして、ハッカソン参加チームの登場です。
開催式にて、各チームどんなAIを作るのか3分間のピッチがありました。
各チームの概要とスライドはコチラです。
ある特定の画像を探し出すというAI
カップとコップ、それ以外のものを正しく認識するAI
自分の愛犬を動かし、ホロスコープで実際に遊べる
複数のゲームにおけるcontnual learning
Unityを利用して、過去の記憶と未来の予測両方を実現
イベント因果関係を記憶して、未来を予測する
マルチエージェントを利用した報酬に応じた狩猟ゲーム
行動抑制を利用した強化学習のアルゴリズム+プラットフォーム
外的環境に応じて生殖と生存する人工生命
攻防戦において戦闘判断を自動で行うAI
仮想空間での自動運転による異常検知
以上、11チームの紹介でした。
ハッカソン後2日で実施されます。どのチームが優勝するのかとても楽しみです。
豪華メンター陣にも注目
ハッカソンの各チームには企業の第一線で人工知能の研究を行っているメンターが付いています。
ドワンゴ人工知能研究所所長の山川先生を始め、ドワンゴの人工生命研究に携わっている方、カメラレンズで有名な企業の方などがいらっしゃいました。
学生の方にとってはなかなか経験のできない特別なハッカソンになるのではないでしょうか。
そして、1日目の最後は懇親会が行われました。
中には京都から来た研究室のチームもあり、社会人や人工知能の権威の方と交流できて非常に内容の濃い会になっていましたよ。
人間の脳にどこまで近づけるか!?
学生中心のイベントかと思いきや社会人エンジニアの方も数多くいらっしゃいました。
人工知能の研究は、大学や研究所だけでなく、企業をも巻き込んで行かなければさらなる成長は望めないと思います。
少し敷いが高そうと思っても、参加して学生さんと交流することで見えてくる視野が全然違いますので気になる方は参加してみてはいかがでしょうか?