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2017.08.21

AIを駆使したWeb接客ソリューション『OK SKY』を取材

最終更新日:


ICT化の流れの中で、私達のEC上での消費金額は、日々伸びています。
それと同時に大切になるのは、ECのUIなど消費者、ユーザとの接点でどのようにコミュニケーションを図るかということです。

今回は、Web接客ソリューションを提供する株式会社空色を取材しました。

Web接客ソリューション『OK SKY』

買うを楽しくするWeb接客ソリューションを謳う「OK SKY」。
株式会社空色が運営しています。

オンラインショップでは膨大な商品の中から自分の好みに合った商品を来訪者自身が選ぶ必要があり、購入の意思決定を行うまでに様々なコストを負担することが課題となっています。

そこでOK SKYはAI技術と、自社サービスの運用から培ったWeb販売の運営ノウハウをもとに、Web上で顧客ごとに最適化した接客サービスを実現。

接客の主体となるチャットは、豊富な経験と専門の商品知識を持つスタッフが介在して行われるため、既存のWebサイトで行われる機械的な案内や画一的な提案ではなくエンドユーザのニーズを正しく反映した柔軟な応対が可能になっています。

結果として購入率の向上だけでなく集客、送客など柔軟で多様な目標を達成しています。

今のところ、AIが使われているのはチャットでの対応の部分です。
チャットボット構築後、顧客情報や商品在庫情報等と連携をすることで以前購入した商品に組み合わせた新商品の提案を自動でチャットにて行うことや、在庫の問い合わせ対応を24時間365日自動で行うことが可能になります。

回答できる質問の範囲としては約6割を見込んでおり、新たな顧客の獲得や売上の向上、大幅なコスト削減ができるとしています。

▼OK SKYについて詳しくはこちら
http://www.ok-sky.jp/

代表の中嶋さんにインタビュー


株式会社 空色 代表取締役 中嶋 洋巳
2005年04月 西日本電信電話株式会社入社。新規事業開発部に所属し、コミュニケーションを用いたファッション提案アプリの開発など複数の新規事業開発に従事。 2013年10月 株式会社空色を創業。チャットを軸としたウェブ接客ソリューション「OK SKY」の開発・提供、チャットセンタ−運用受託事業を展開。2016年からAIを活用したチャットボット提供を開始し、AIと人を組み合わせた新たな購買体験の創出に取り組む。

Q 開発のきっかけはなんですか?

空色を起業する前に勤めていた通信会社で、コミュニケーションが持つ影響力の大きさを学びました。人々が関わることには必ずコミュニケーションが生じます。

しかし、インターネットではコミュニケーションが生じていない領域がまだまだたくさんあります。空色の運営する「OKSKY」は、そのコミュニケーションプラットフォームの先駆けとなるべく取り組んでいます。

現在、ITを利用した多くの便利で革新的なサービスが、皆様の生活の中に浸透しています。

インターネット上には情報が溢れ生活者が良品な選択が困難な状況を、“コミュニケーション”+ “才能”を活用して解決し、日々の生活をより便利に、楽しく、暮らしやすく変えていき、様々な人が持つ“才能”を発揮できるコミュニケーションプラットフォームを構築する企業を目指しています。

Q 競合との違いを教えてください。

私達のWEB接客ソリューション「OK SKY」は既存のECサイト、アプリケーション、SNSへチャット接客システムを提供しています。それら各チャネル間を横断することも可能で、一貫した接客体験を提供するチャネル総合ソリューションでもあります。

他社との大きな違いとしてはツールのみの提供ではなく、独自に確立したチャット接客のノウハウによるチャットセンターの立ち上げ・運用サポートや運用のコンサルティングまでご提供可能になります。24時間対応した専属の接客リソースもご要望に応じて提供しています。
空色にはコミュニケーションデザインというWEB接客に関する独自のロジックが存在します。チャットセンターを設計する際に、しっかりと目的に合わせた接客フローを設定し購入率及び購買単価、リピート率の向上につなげていきます。

また、様々なAIエンジンとの連携が可能となっており、企業のご要望に合わせたAIの採用が可能となっております。
複数のクラウドサービスとの連携もスタートさせており「OK SKY」はコミュニケーションプラットフォームとしてさらなる付加価値を発揮してまいります。

Q サービスにかける想いはありますか?

一般消費者が日常で利用するコミュニケーションツールが新しくなるにつれ、企業とユーザーを繋ぐタッチポイントは多様化し、複雑化してきました。店舗、ウェブサイト、電話、メール、twitter、LINE、インスタグラム・・今後もどんどん新しいコミュニケーションツールが流行し、その一部が定着することで、多様化の流れは止まることなく、継続していくでしょう。

一度定着したコミュニケーションツールが衰退するまでには相当の時間を要し、その時間は年々短縮される傾向にありますが、それでも一般的なウェブサービスと比較するとその時間は長いと言えます。

多様化するコミュニケーションツールを横断する何かがなければ、企業とユーザーのコミュニケーションも同じく多様化し、複雑化していくでしょう。

その先に待ち受ける未来は、企業が負担するコミュニケーションコストが増大し、一般消費者が最適な買い物を出来ない環境になるかもしれません。

空色では、今後も続くコミュニケーションツールの多様化を前提に、企業と一般消費者の間で、個々に最適なコミュニケーションを実現し、関係性を深め合うサポートを展開していきます。顔なじみの店員さんと少し話をしてから買い物をするときのように、商品を手にしただけの満足感ではない、コミュニケーションの持つ楽しさや思いやりを、サービスを利用いただく企業が届けたいメッセージに込めて一般消費者に提供し、全てのタッチポイントで購買支援やカスタマーサポートサービスを提供し、その内容や結果をチャネルを横断して統合し、より最適で心地いいコミュニケーションの実現に向けて、弊社スタッフと人工知能を組み合わせることで、日々弊社サービスをご利用頂くお客様の目標達成を支援出来るサービスに進化させて参ります。

Q 今後はAIに関して、何か取り組みをされる予定がありますか?

「OK SKY」は様々なAIエンジンとの連携しており、自然言語処理だけでなく、画像解析技術を用いることも可能です。さらに来店管理ツールやコールセンター向けシステム等と連携することで、チャネルを横断した体験を構築しております。

今後の具体的な取り組みとして、いくつかご紹介いたしますと、
AIを用いた画像解析サービスとの連携や、先日プレスリリースを出した株式会社Unerryさんが提供されている「Beacon Bank」との連携を進めています。

例えば、店舗に来店されたお客様が店内で気になる商品を撮影しチャットに送信すると、
そのブランドが運営するECサイトの中からその商品に近いデザインの商品を自動的にいくつか提案するといったサービスを実現いたします。

チャット、メール、電話、店舗と様々なチャネルを横断して発生するコミュニケーション全てをAIを用いて解析し、個々のお客様にとって最適なチャネルで最適なコミュニケーションの実現を目指しています。

さらにリアル店舗での活用も進んでいます。
ある商業施設様とは、来店されているお客様から施設内で特定店舗の場所がどこにあるのか、場所に関する問い合わせが年間で数100万件も発生されておられました。
そこで施設にお越しのお客様からチャットボットに向かって、訪問したい店舗名を入力するだけで、フロアマップから適切な場所を切り取りご案内することで、店舗までの誘導を実現する取り組みを進めています。

今後、AIを活用したチャットボットはECに閉じず、リアル店舗でもオムニチャネルとして活用いただく機会が増加しそうです。

Q ECの未来がAIによってどうなると予想していますか?

現在、ECサイトはユーザーが自らサイトに来訪し、商品選定、購入まで来訪者が自ら全てを行う流れになっており、購入率の低さやサイトの離脱率の高さがEC全体の課題となっているようです。

サイトからサイト来訪者への情報発信も一方通行になっており、来訪者に意思決定を丸投げしている現状があります。

空色が思い描いているECサイトの将来像は、ECサイト側と来訪者が必要に応じて双方向に繋がり、リアルタイムに情報を交換し、意思決定を支援するような双方にとって良い形に変化すると予想しております。

また、そうあるべきだと確信しそのビジョンを実現する為「OK SKY」は常にアップデートを繰り返しております。

AIはこの流れをより加速させてくれるでしょう。

編集後記

私達の消費行動のWebシフトが進んでいます。そしてこのECにおいて親和性が高く、今実現可能な技術としてはやはりチャットボットが挙げられるでしょう。

今後、ECにおいてどのようにAI活用が進むか要チェックですが、その前にチャットボットがどれくらいECに浸透していくのか。目が離せません。

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