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『AI白書 2017』出版
7月20日 独立行政法人情報処理推進機構(IPA) AI白書編集員会 により『AI白書 2017』が出版されました。
(プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003470.000007006.html)
ディープラーニングをはじめとして、AIはその技術や利用が急速に進展しつつあります。
そして、今後産業や社会の様々な場面に大きな影響を与えることが予想されています。
そこで情報処理技術の利活用を促進するIPAでは、正しい技術の理解と利用を促すため、AIの第一線で活躍する編集委員や数々の執筆委員の協力を得て、『AI白書 2017』を7月20日に刊行しました。
『AI白書 2017』では、AIの技術動向の現在と未来、利活用事例、AI関連の制度的課題、国内外の政策など、AIに関連した動向を多角的に解説しています。
・抜け目なく網羅されたコンテンツ
AIでは技術書が多数出版されていますが、利用動向や、知的財産権や倫理に関する制度的課題、国内外の政策動向まで網羅し、世界の中でのAIの立ち位置を把握するために便利な1冊です。
・非エンジニアにも学びのある政策動向や知財などの幅広い知識
第1章では技術についてかなり専門的な用語を用いて説明されていて、エンジニアではない方には多少読みづらいかもしれません。しかし、どんな技術、可能性があるのかを考察するためにそれぞれのセクションに設けられた総論などが有用です。社会応用などについても書かれているので、今後どのような発展があるのかなど、技術ベースで読み込むことができます。また、知的財産権など、人工知能のサービスが具現化されたあとに生じる問題への考察も示されており、今の段階から人工知能によってどのように社会が変容するのかについて考える参考になります。
・海外の動向もつかめる
人工知能技術はとりわけAmazonやGoogleなどアメリカ企業が先行しています。しかし、英語ベースのコンテンツが多いため、なかなか海外動向をつかめない方も多いのではないでしょうか。
『AI白書 2017』は、国内の動向だけでなく、米国やEU、中国をはじめとした海外の動向にもフォーカスしており、今後の人工知能の世界的な普及について考えるにあたって、便利な1冊です。
概要
『AI白書 2017
人工知能がもたらす技術の革新と社会の変貌』
編: 独立行政法人情報処理推進機構 AI白書編集委員会
価格: 本体3,300円+税
単行本 A4判 360ページ
ISBN978-4-04-899607-5
発行: 株式会社角川アスキー総合研究所
発売: 株式会社KADOKAWA
目次
巻頭言 本書のポイント 第1章 技術動向
1.1. “ディープラーニング”がAIを大きく変えた
1.2. ディープラーニングによるパターン認識の進展 1.3. 身体性と知能の発達
1.4. 自然言語を中心とする記号処理
1.5. ビッグデータ時代の知識処理
1.6. 社会とコミュニティ
1.7. 計算インフラを構成するハードウェア
1.8. グランドチャレンジによる研究開発の推進
1.9. 各国の研究開発の現状
1.10. 今後の展望
第2章 利用動向
2.1. 総論
2.2. AIによって何が変わるか
2.3. 基盤整備状況
【寄稿】「AI×データ時代における人材要件と日本の課題」
2.4. 企業における利用状況
2.5. 投資規模・市場規模
2.6. 今後の展望
【寄稿】「AI経営で会社は蘇る」
第3章 制度的課題への対応動向
3.1. 総論
3.2. 知的財産
3.3. 倫理
3.4. 規制緩和・新たなルール形成
第4章 政策動向
4.1. 総論
4.2. 国内の政策動向
4.3. 海外の政策動向
資料編
資料1. AIの取組状況に関するアンケート調査結果
資料2. 情報系教育機関におけるAI分野の教育動向調査 委員名簿
豪華な編集委員
AI業界では、第一人者といえる編集委員で構成されています。
委員長 | 中島 秀之 東京大学 大学院情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 特任教授 |
委員長代理 | 浅田 稔 大阪大学 大学院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 教授 |
委員 | 川上 量 生株式会社ドワンゴ 代表取締役会長 北野 宏明 喜連川 優 辻井 潤一 松尾 豊 |
執筆委員 | 研究者、企業人等、27名 |
PDFサンプル
『AI白書 2017』のWebサイト(以下URL)にて、サンプルPDF(全11ページ)をご覧いただけます。
http://www.ipa.go.jp/about/report/ai/201707.html
■AI専門メディア AINOW編集長 ■カメラマン ■Twitterでも発信しています。@ozaken_AI ■AINOWのTwitterもぜひ! @ainow_AI ┃
AIが人間と共存していく社会を作りたい。活用の視点でAIの情報を発信します。