最終更新日:
近頃、AI・人工知能を活用したマーケティング手段が増えてきました。
デジタルマーケティング / Webマーケティングの台頭によって、個人の情報に基づいてセグメントを区切って効果的なコンテンツを配信できるようにもなってきています。
しかし、まだ一人ひとりに完全に合ったマーケティングアプローチは実現しておらず、AIが介入する予知がまだまだある分野です。
大手広告代理店では、AIによる生成アプローチを用いて一人ひとりにあったバナーを作ることを試みたり、他にも(なんのログ情報かわからない)ログ情報をもとに一人ひとりにカスタマイズした通知方法など、マーケティングにおけるAIの活用が進みつつあります。
今回注目したのはAIQが運営するAILINK FOR TWITTERです。AIを活用することでTwitterの半自動運用を可能にするというその仕組みや効果について伺ってきました。
目次
AILINKとは
第一弾としてリリースされたのはAILINK for Instagram
AILINKはAIQが提供するSNS運用ツールです。第一弾としてAILINK for Instagram をリリースしています。
AILINK for Instagramでは、AIQ独自のプロファイリングAI(画像解析技術や自然言語処理技術)を活用して、それぞれのアカウントをプロファイリング。それにより膨大なInstagramユーザの中から相性のよいアカウントのみを選んでアプローチすることが可能です。
他の手法との大きな違いは「エンゲージメント率」にあります。多くのInstagram運用ツールでは#(ハッシュタグ)からアプローチしますが、それだと親和性のあるユーザだけにアプローチできるとは限らず、フォロワーの反応が鈍い場合があります。
AILINKでは投稿画像やプロフィールから親和性を推定するため、エンゲージメント率が大きく上がるといいます。すでに老舗洋菓子チェーン、高級リゾートホテル、アパレルショップ、高級スイーツショップ、大手お菓子メーカー、大手音楽レーベル、大手住宅リノベーション企業などなど、ナショナルクライアントにも導入頂いております。エンゲージメント率が30%を超える驚異的な実績が出ています。
また、AILINKに搭載されているプロファイリングAIを試用できるTHREEA も公開されました。Instagramアカウントを入力するだけでアカウントの趣味嗜好分析や影響力などをスコアリング、またフォロワーの趣味嗜好もわかります。
要望に応えてAILINK for TWITTERもリリース!
AILINK for Instagramのユーザの中でTwitter版を求める声が多くあがっったそうです。
高島さん「AILINKの営業をしていてSNS運用のニーズはTwitter→Facebook→Instagramの順に多いと感じました。
Twitterの運用で困っているのであれば力になりたいと思い、AILINK for Instagramの技術をベースに、Twitter向けの機能を追加開発してリリースしました。」
ALINK FOR TWITTER によってTwitterの運用を効率化してフォロワーを増やし、企業の認知度を上げることが可能だといいます。また、人件費を削減して総合的に企業のアカウントの価値を上げていくことが可能です。
高島さん「リツイート機能があるためTwitterのほうがInstagramなどに比べて残存期間が長いんです。ツイートがアクティブな状態が長く続きます。
普通の広告は一定の期間で消えますがツイートは残存を狙えます。認知の拡大(拡散効果)をどう作るかがポイントになっているんです。」
収集したツイートに自然言語処理を用いてプロファイリング
AILINK FOR TWITTERは操作画面で簡単に操作が可能です。自然言語処理を用いて、あらかじめ設定したキーワードに関連するすべてのツイートのプロファイリングを行うことができるのが特徴です。
それぞれのツイートがどんな属性を持っているのかを自然言語処理技術を駆使して解析し、4つのマトリックスに分類しています。
マトリクスに分類されたツイートは以下のようにわかりやすく確認することができます。実際にAINOWのアカウントでも運用してみたので、その画面をお見せしながらご紹介します。高島さん「Twitterはちょっとしたこともツイートします。その為発信している人の人格が出にくく、また、様々な内面がツイートに現れることも多く人格も様々な形で現れます。(ちょっとこの文章の意味わからない)、趣味嗜好が反映されていないものも多いです。そのため発信している人のプロファイリングではなく、一つ一つのツイートをプロファイリングしていることが特徴です。」
分類したツイートには自動アクション
4つのマトリクスに分類後はポジティブなツイートとネガティブなツイートのそれぞれで自動的にアクションを行います。
ポジティブなツイートに対して
- 自動いいね
- 自動フォロー
- 自動リツイート
- 自動フォロー解除
以上のアプローチを取ることでフォローしてもらえるようにアクションをかけていきます。フォローが返ってこない場合、自動的にフォローを解除する機能も実装しています。
ネガティブなツイートに対して
- ネガティブなツイートをリストアップ
内容を確認し、AIがリツイートなどのアクションをしないようにブロックしたり、また、一覧でネガティブなツイートが見れる為、商品やサービスに問題があるのか?価格に問題がるのか?オペレーションなのか?これによりカスタマーサクセスの向上や商品開発のヒントにできるといいます。
具体的な機能紹介
自動グループ設定
ポジティブなツイートに対して行うアクションのスピードなどを設定することができます。また、グループごとにアクションを設定することができることが特徴です。
プロファイリング機能を開発したAIQのCEO 高松さんに苦労した点を聞いてみると
高松さん
「Twitter独特の感情判定はとても苦労しました。最終的には15万件以上のツイートをポジティブなのかネガティブなのかを私達で分析&タグ付けして学習させて精度がを上げました。絵文字の学習もさせているので、絵文字を含めた感情認識まで可能になっているのがポイントです。」
自動フォロー解除
ポジティブなツイートに対してAILINKは自動フォローを行いますが、一定期間フォローが返ってこないユーザを自動でフォロー解除することができます。
AINOWでは、5日間フォローを返されない場合に、1日最大30回のフォロー解除を行えるように設定をしました。
NG設定
またツイッター上では、アフィリエイトや投資に関するツイートも散見されます。AILINKではNGワードを設定することで、そのワードを含むツイートに対してアクションを起こさないように設定することができます。
人工知能に関するツイートでは、AIによる投資やトレードを呼びかけるツイートが多いため、「投資、集客、トレーダー、FX、収益」といったワードをNGとしました。
実際の運用結果を公開!
実際にAILINK FOR TWITTERを使って運用した結果をお見せしたいと思います。
2018年7月25日(水)に946人だったフォロワーは、1週間後の8月1日(水)には1088人に。さらに1週間後の8月8日(水)には1168人に増加しました。
「AI・人工知能」という狭いテーマでも、3週間で累計389人のフォロワーを獲得することができました。(2018年8月14日時点)
カフェや、スポーツなど広いテーマのアカウントを運用されている場合は、もっと多くのフォロワーが獲得できると予想されます。
個人での運用結果
個人のアカウントでもしっかりと効果が現れています。
実際にAINOWや個人のアカウントで運用してみた結果、見事にフォロワー数が増えました。しかも、自然言語処理技術を活用して親和性のあるアカウントにアプローチできているので、すぐにフォローを外される傾向は見られませんでした。
今回の運用は「人工知能」というテーマに沿っており、「カフェ」や「コスメ」、「アイドル」など、大衆が興味のあるユーザが多い分野のアカウントにAILINKを活用すれば、より大きな効果が期待されます。
高松さんによるとAILINKのクライアント全体で平均すると1日に平均して500人のフォロワーが増えているといいます(アカウントのテーマによって誤差あり)。
Twitterの運用に困っている方は、ぜひAILINK FOR TWITTERを試してみてはいかがでしょうか。
■AI専門メディア AINOW編集長 ■カメラマン ■Twitterでも発信しています。@ozaken_AI ■AINOWのTwitterもぜひ! @ainow_AI ┃
AIが人間と共存していく社会を作りたい。活用の視点でAIの情報を発信します。