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京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)は、 同社が提供する公共図書館システム「ELCIELO」と画像解析AIを組み合わせた「AI蔵書点検システム」が、 2020年3月12日から2021年3月31日にかけて、千葉県船橋市の西図書館において試験導入されると発表しました。
図書館における蔵書点検業務は、 全資料を専用の機器で1点ずつ読み取り、 図書館システム上の蔵書データと照合するため業務負荷が高く、 実施にあたっては休館日を設ける必要があるなど市民サービスにも影響しているといいます。
船橋市では、 蔵書にICタグ(RFID)を貼付し、 図書館においてはRFID読み取り機器を使用した蔵書点検を実施しています。 しかし各地域の公民館図書室では、 蔵書をバーコードで1点ずつ読み取る方法で蔵書点検を行っています。
今回、提供を開始した「AI蔵書点検システム」は、 KCCSが提供する公共図書館システム「ELCIELO」と画像解析AIを組み合わせたシステムです。
図書館の書架一面を撮影し、 撮影した棚の背表紙データと、 「ELCIELO」に登録されたその棚の範囲の蔵書データを画像解析AIに取り込み、 マッチング分析し、 蔵書点検を行います。
これにより手作業で1点ずつ点検することなく、 棚単位でまとめて蔵書点検を行うことが可能になるといいます。
船橋市はAIの積極的な活用に取り組んでおり、 これら公民館図書室における蔵書点検業務の負荷軽減・効率化を目指し、 船橋市西図書館に「AI蔵書点検システム」の環境を構築し試験導入を行います。
今回、 書架一面の撮影には、 タブレット端末を用いた手動撮影に加え、 特殊小型ドローンの自動飛行による撮影を試験的に行い、 無人化も目指すとしています。ドローンについては株式会社Liberawareの協力のもと、 共同で検証を行います。
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