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近年、新型コロナウイルス感染拡大の影響や厚生労働省による働き方改革の推進(引用: 「『働き方改革』の実現に向けて」厚生労働省/ 公式ホームページ)で、テレワークを導入する企業が増えています。
しかし、テレワークについてあまり理解していない方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、「テレワークとは何か(定義)」からテレワーク導入の必要性やメリット・デメリットまで解説します。
目次
テレワークとは
テレワークとは、「Tele=離れた」と「Work=働く」を合わせた造語で、時間や場所を問わない柔軟な働き方のことです。
テレワークには、「在宅ワーク(在宅勤務)」「モバイルワーク」「サテライトオフィス」の3つの種類があります。
在宅ワーク(在宅勤務)
在宅ワーク(在宅勤務)とは、オフィスに通わず自宅で仕事をすることです。
モバイルワーク
モバイルワークとは、クライアント先や移動中の車内など、本来勤務するオフィス以外のさまざまな場所で働くことです。
サテライトオフィス
サテライトオフィスとは、本社・本部と離れた場所に設置されたワークスペースで働くことです。社内LANが利用できるスポットオフィスやレンタルオフィスなど、一時的な利用を目的としています。
テレワークが必要な理由
労働人口減少への対策
少子高齢化による労働人口の減少をカバーするため、女性や高齢者、障がい者などの就労機会の拡大を推進しています。
育児や介護、病気など「働きたくても働けない」人材を雇用することにより、優秀な人材の確保につながる可能性があります。
環境への負担を軽減
テレワークを導入することで、環境への負担を軽減できます。
- 通勤や移動の減少による、年間約321~442万トンのCO₂排出量削減
- オフィスの照明や空調の使用時間削減などオフィスの省力化による電力消費量の削減
テレワーク導入のメリット
企業側
コスト削減
テレワーク導入により、オフィススペースが不要になるほか照明・空調の使用量が減少します。また、テレワークでは基本的にWeb上でやり取りするため、印刷代や印紙代も削減できます。
生産性向上
テレワークでは、以下の理由により従業員の集中力が高まり生産性が向上します。
- 比較的呼び出しや電話応対が少ない
- 通勤時間を無くすことで、時間的なゆとりを与えられる
多様・優秀な人材の確保
テレワークでは、働く時間や場所の自由度が高くなります。そのため、遠隔地に住んでいる人や育児・介護・病気などで通勤が困難な人など、多様な人材を雇用できます。
また、従来の出社方式の働き方で雇用できなかった優秀な人材を確保できる可能性も高まります。
事業継続性の確保
テレワーク導入により情報をオフィス1ヶ所に集約しないため、緊急事態発生時のリスクヘッジになります。
そのため、感染症拡大による外出自粛や災害時でも影響を受けにくく事業継続性を確保できます。
従業員側
ストレス軽減
満員電車からの開放や好きな場所で働けることにより、ストレスが軽減します。
そのため、業務にも集中しやすく仕事のパフォーマンスも向上するでしょう。
時間短縮
通勤時間が30分~1時間(引用: 「平成25年住宅・土地統計調査」総務省統計局)の家庭が多いですが、テレワークを導入すれば通勤時間を大幅に短縮できます。
ワークライフバランスの実現
テレワークにより多様な働き方ができるため、育児や家事、介護と両立できます。
また、家族と過ごす時間や自分自身と向き合う時間も確保でき、健康的な生活を送れます。
テレワーク導入のデメリット
企業側
従業員の勤怠・労務管理が難しい
従業員が管理者の目に届かない場所で働くため、勤務時間を把握しにくいことがデメリットです。そのため、時間外労働や長時間労働の恐れがあります。
そこで、就業規則の周知を徹底し、勤怠管理システム・労務管理システムの導入で管理しやすい体制を作るといった対策が必要です。
情報漏洩のリスク
テレワークは公共Wi-Fiの利用などにより情報漏洩のリスクが高いことで知られています。外部から重要な機密情報を守るためには万全なセキュリティ対策が必須です。
そこでリモートアクセスツールを用いて、テレワークにおける通信環境の整備とセキュリティ対策することをおすすめします。
従業員側
コミュニケーションの不足
テレワークでは、同じオフィスで働くときよりもコミュニケーション不足になりやすいため、団結力が低下し生産性を低下させる恐れがあります。
そのため、社内SNSやチャットツールを導入してコミュニケーションをとりやすい環境を整えることが重要です。
仕事とプライベートの切り分けが難しい
時間や場所を問わず働けることはテレワークのメリットですが、仕事とプライベートの切り分けが難しいことはデメリットです。
そのため、勤務する際は1日の目標やスケジュールを立てましょう。
テレワーク導入する際の注意点
テレワークに必要なツール・システムでコストがかかる
テレワークを導入するために必要なツール・システムがあります。
そのツール・システムの導入で初期費用や月額費用で一定のコストがかかります。
例えば以下のツール・システムです。
- 勤怠管理・労務管理システム
- 社内SNS・チャットツール
- Web会議システム
- リモートアクセスツール
まとめ
今回は、「テレワークとは何か」について中心に解説しました。
「テレワーク」という働き方を理解したうえで、テレワークの導入を検討してみてください。