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2022.10.05

AIエンジニアになるには大学に進学するべきか?

AI、IT系の発展や成長を見越して、学生時代から将来AIエンジニアになりたいと考えている方が多くいるのではないでしょうか?

そんなAIエンジニアを目指す学生が、どの大学に行けばAIエンジニアになれるのかという疑問を持つのは、当然のことだと思います。

ですが、そのような人たちの中には、そもそもAIエンジニアはどのような仕事をしているのか、どのようなスキルが必要なのかなど、AIエンジニアに関する知識が疎い人も多いのではないでしょうか?

AIエンジニアになりたいと思っているのであれば、しっかりと業務内容や必要なスキルなどは、知っておく必要があります。

この記事では、エンジニアになる上で、必要な知識や、それぞれの進路におけるメリットデメリットなどを紹介しています。

進路選択の際に、ぜひ参考にしてみてください。

AIエンジニアとは?

AIエンジニアは、AIに携わるエンジニア全般をさし、主に、AIが機械学習を効率的にできるような開発と実装を行います。

ですが、定義は様々で、会社によって研究職がAIエンジニアで、開発職が機械学習エンジニアというように違いを設ける場合があります。

応募の際は、気を付けましょう。

データサイエンティストとの違い

データサイエンティストは、与えられた課題のデータを分析しモデルを設計します。
そして、AIエンジニアが設計されているモデルを実装します。

ですが、データサイエンティストも機械学習の分野に触れるので、機械学習エンジニアとして募集されている場合があるため、応募の際は気を付けましょう。

▶初心者でもわかる!データサイエンティストとは −仕事内容、スキル、勉強法、資格まで徹底解説>>

AIエンジニアの仕事内容

AIエンジニアの仕事内容は、プログラミングを行ってAIを開発したり、実装したりすることです。

AI開発が終わった後に、データを大量に与えAIを学習させます。
ここで、AIの精度を上げていきます。

精度を挙げるだけでなく、検証も同時に行われているので、修正なども行います。

最後に分析の作業を経て、AI開発が利用されるという形になるのですが、
基本的に、データサイエンティストの領域なので、行わないと考えていいです。

AIエンジニアになるには大学へ行くべきか?

AIエンジニアになるためには、大学に行く必要があるのかという疑問に関して、
結論から言うと必須ではないでしょう。

ですが、大学に進学して、エンジニアを目指すとメリットも多くあります。
ここでは、メリットを3つ紹介します。

大学では最先端でより高度な技術を学べる!

まず、大学ではより最先端で高度な技術が学べるということです。

大学でAIを専攻すると、他の専門学校やプログラミングスクールに比べて、より高度で専門的な知識を学びやすいという利点があります。

なぜなら、大学では学問や理論としてのAIやコンピュータサイエンスの分野の知識をより深く掘り下げられるからです。

また、在学中は、最先端の研究を行っている教授のもとで、最新の技術をいち早く学べるため、技術革新に対応できます。

大学ではIT関連の知識を網羅的に学べる!

2つ目のメリットは、IT関連の知識を網羅的に学べることです。

AIを専攻するにしても、大学ではAI分野だけでなく、IT関連の学問を総合的に学べます。

これは、大学のカリキュラムがITのスペシャリストを育成するために体系的に組まれているためです。

初心者でも4年間集中的に学べば、IT分野の勉強をマスターしたり、IT企業の第一線で活躍できる知識の土台を固められます。

大卒だと初任給が高い!

3つ目は、大卒だと初任給が高いことです。

AIエンジニアとして大卒新入社員の初任給は、多くの企業で他職種と同じ月給22万円程度に設定されています。

しかし、近年は若くて優秀なAIエンジニアの獲得競争が激化していることから、同じ新卒採用でもAI分野では「特別枠」を設け、初任給を大幅にアップする企業が増えてきているようです。

また、大手企業では大卒エンジニアを採用する傾向があるため、高専や高校を卒業したエンジニアと比べると、初任給に大きな差があるのも事実です。

AIエンジニアを目指す人が大学へ行くデメリット

AIエンジニアには、高度で専門的な知識や技術が必要です。

そうなると、一見エンジニアになるために大学に通うことは、デメリットがないように感じますが、しっかりと存在します。

今回は、大学に行くデメリットとして、「学費が高い」と「実務経験が遅くなる」という二つを解説していきます。

学費が高い

大学進学のデメリットのひとつに、学費の問題があります。

大学の情報系学部で4年間学ぶ場合の学費は、私立大学で500〜600万円、国立大学で250〜300万円と、かなり高額になります。

これは、理系学部ならではの施設・設備に加え、入学金も高額になるためです。

一方、高専の学費は、卒業までの2年間の合計で220万円〜250万円程度です。

ただし、学校によっては3年制や4年制のコースもあり、そうした長期コースの学費は合計で約400万〜500万円と、私立大学の学費とほぼ同額になります。

実務経験まで遅くなる

また、大学卒のエンジニアは実務経験を積むのに時間がかかるというデメリットもあります。

これは、カリキュラムが4年間で編成されていることと、専門学校よりも座学が多いことに起因します。

そのため、大学でAI工学を専攻する場合は、大学での勉強と並行してIT企業での長期インターンシップに参加し、実務経験を積むことをおすすめします。

どんな人に大学進学がおすすめか?

まず、将来、研究機関やメーカーで「研究者」として、基礎研究や応用研究をしたいと考えている人たちです。

なぜなら、大学では研究室に入って本格的な研究活動をし、技術論文を書く機会があり、そのための研究設備も充実しているので、AIの分野を徹底的に追及できるからです。

在学中に向上心を持って成果を出せば、大学職員として採用され、場合によっては大学教授や研究室職員として活躍できる可能性もあります。

次に、将来的に大企業に就職したいという方です。

有名な大企業の多くは、学歴を明確に限定していなくても、暗黙のうちに大卒レベルの能力を求めて、AIエンジニア職の新卒者を採用する傾向にあります。

また、大手企業の中には、AIやIT技術教育の本場である海外のエリート大学を卒業した学生の応募もあるため、やはり学歴は高いに越したことはないでしょう。

AIエンジニアを目指して大学を選ぶ際のポイント

大学への進学を考えている方の中には、なにをポイントに大学を選べばいいかわからない方もいると思います。

ですので、ここでは、大学を選定する際に押さえておくべきポイントを4つ紹介していきます。

大学を選ぶ際に、参考にしてください、

  1. カリキュラムとの相性
  2. 研究実績・設備
  3. 偏差値

1.カリキュラムとの相性

カリキュラムとの相性は、自身の将来を考える上において重要なポイントです。

カリキュラムの中に、自分の興味のある分野や、専攻したい内容がないのに、その学校に進学してしまったら、本末転倒です。

進学先を決める前に、入念な下調べを行い、あらゆる選択肢を模索・検討するようにしましょう。

2.研究実績・設備

研究実績・設備は、自分で研究を行い、論文を書く場合に、その大学が自分の研究に協力的かどうか、研究環境が整っているかどうかを確認する上で、重要なポイントになります。

国から多くの補助金をもらっている国立大学や有名私立大学は、研究設備が充実しています。

以上のように、大学ではより高度な研究を行っています。勉強のしがいがあり、将来のキャリアに大いに役立つので、おすすめです。

3.偏差値

大卒という肩書きを得るのであれば、より就職活動などに有利な学歴であることが望ましいです。

前述したように、大企業の高収入求人には高学歴で優秀な人材が多く応募してきます。

そのため、将来そのような環境で働くことを目指すのであれば、自分のやりたいことを学べる大学の中でも、なるべく偏差値の高い学校に進学することをおすすめします。

【2022年最新版】情報系学部のある大学偏差値ランキング一覧

情報系学部のある大学は、多く存在します。

その中でも、偏差値が高い大学をランキング形式で、表にまとめました。

 

         大学名・学部・学科 偏差値
京都大学・工学部・情報工学科 78
慶応義塾大学・環境情報学部・環境情報 75
東京工業大学・情報工学 75
東京大学・理科二類 75
東京大学・理科一類 75
明治大学・情報コミュニケーション学部・情報コミュケーション 73
青山学院大学・社会情報学部・社会情報 72
慶応義塾大学・理工学部・学問5 71
早稲田大学・先進理工学部・電気・情報生命工 71
早稲田大学・基本理工学部 71
大阪大学・基礎工学部・情報科学科 71
横浜国立大学・理工学部・数物・電子情報系学科 71
名古屋大学・情報学部・人間・社会情報学科 70
青山学院大学・社会情報学部・社会情報 70
同志社大学・文化情報学部・文化情報 70

(出典 https://www.google.com/url?q=https://hensachiterrace.com/ranking-informationscience&sa=D&source=docs&ust=1658224108092895&usg=AOvVaw2VKWOWsY5SyiZvH_ddrr4w)

AIにおける大学・研究機関別の科学技術研究費(科研費)獲得ランキング

AIに関連する研究をしたいという目的で、大学への入学を志す人は、研究にいくらお金をかけているのか気になるはずです。

そこで、研究費の獲得ランキングを表にまとめました。

      大学名  件数        配分量
東京大学 144 2072,388,000  
京都大学 76 961,169,000
大阪大学  68 860,057,000
東京工業大学  58  502,740,000
九州大学  49 428,877,000
名古屋大学  15 398,830,000
北海道大学  36 353,330,000
東北大学  38 290,540,000
筑波大学  38 249,710,000
奈良先端科学技術大学院大学  19 230,740,000
早稲田大学   38 229,668,000
立命館大学   28 204,229,000
神戸大学   19 185,120,000
 電気通信大学  25 184,716,000
東京農工大学  9 157,040,000

(出典   https://www.google.com/urlq=https://resemom.jp/article/2016/01/26/29252.html&sa=D&source=docs&ust=

1658224108093374&usg=AOvVaw1SiGK0yeTuBKkZqfEhe4rB)

大学へ行かずにAIエンジニアを目指す方法

前述で、大学に行くことがAIエンジニアになるうえで必須ではないという話をしました。

そこで、ここでは、大学に行かずにAIエンジニアになる方法を紹介します。

今回は、「専門学校に通う」と「スクールに通う」の二つを紹介します。

専門学校に通う

専門学校は、AI開発を実践的に学べるカリキュラムが組まれているので、実践的なスキルを身につけられられる環境が整っています。

また、専門学校の多くは2年制をとっており、大学ほど時間や学費を必要としません。
さらに、資格の対策講座も充実しています。

これに対して、専門学校のデメリットは、大学のようにより詳しい内容の研究や論文実績を積み上げることが難しいことです。

大手企業の採用面接では、難関大学で専門的な研究をしてきた学生も多く応募してくるので、専門学生はやや不利になることもあります。

スクールに通う

プログラミングスクールなどの、AIに関連したスクールは、AI開発を手軽に学べるツールです。

基本的に入試はなく、授業料さえ払えば誰でも学べますし、受講期間は、1ヶ月から長くても半年、授業料は、高くても50万円程度で、専門学校よりも気軽に学べるのが特徴です。

必要な知識や分野を絞って学べますし、近年は通学せずにネットで受講できる講座も増えているので、利便性は高いでしょう。

一方、スクールのデメリットは、学歴にならないことです。

学校は正式な教育機関ではないため、卒業しても学歴として認められず、知識や技術を身につけられる環境となります。

そのため、すでに大学や短大を卒業した社会人や、Wスクールの大学生など、学歴を必要としない人にはおすすめです。

AIエンジニアを目指して大学へ行くか迷ったときの5ステップ

前述では、エンジニアになるための進路は、様々あることを述べました。

そして、進路関係なく、身に着けなくてはならないものは、変わらないということも述べてきました。(大学に行こうが、専門学校に行こうが、データサイエンティストになるために必要なものは、変わらないということ)

そこで、ここでは、AIエンジニアになるために、どのようなキャリアパスを歩むべきか迷った時の対処方法を紹介します。

今回は、以下の5つのステップでキャリアパスを決める方法を紹介します。

  1. なぜAIエンジニアになりたいのか整理する
  2. どんなAIエンジニアになりたいのか整理する
  3. 2を達成するために何が必要か
  4. 3で出た必要なことを学べる環境を列挙する
  5. 基準を定めて選択肢の中から最適な手段を選ぶ

なぜAIエンジニアになりたいのか整理する

まずは、なぜAIエンジニアになりたいのかを整理します。

AIエンジニアになりたいのには、理由があると思います。その理由を整理することから始めましょう。

もし、明確な理由が思い浮かばない場合や、AIエンジニアが自分にとってベストな選択ではない理由が思い浮かんだ場合は、そもそも「AIエンジニアになる」という選択を考え直した方がいいかもしれません。

大学に進学するということは、多くのお金と多くの時間を費やすということです。

動機が曖昧なままAIエンジニアを目指すのは非常にリスクが高くなります。

この、ステップは、重要なので、しっかりと行いましょう。

どんなAIエンジニアになりたいのか整理する

2つ目のステップは、どんなAIエンジニアになりたいのか整理することです。

AIエンジニアの仕事には、非常に多くの種類があります。そうなると、何をしたいのか、何を作りたいのか、具体的に考えてみることも重要です。

それによって、身につけるべき知識やスキルも違ってきますし、進路先も変わってきます。

まずは自分が実現したいゴールを考え、逆算していきましょう。

そうすれば、最適な選択肢が見つかるはずです。

ですから、まずは自分がAIエンジニアとしてどうなりたいのか、そのゴールを決めることをおすすめします。

理想の将来の姿を実現するためには何が必要なのか考える

3つ目は、理想の将来の姿を実現するためには何が必要なのか考えることです。

Step2で将来やりたいこと、なりたいAIエンジニア像が整理できたところで、そのビジョンを実現するために必要な知識やスキルは何か考えてみましょう。

まだAIエンジニアへの扉を開いていない段階で細かい知識を列挙するのは難しいかもしれませんが、インターネットなどを使ってできるだけ自分で調べ、自分なりのアプローチを考えてみてください。

必要であれば、その道の先輩に相談するのもよいかもしれません。

3で出た必要なことを学べる環境を列挙する

次に、3.で取り上げた必要な事柄や知識、スキルを学んだり身につけたりできる環境を列挙します。

大学だけでなく、専門学校やプログラミングスクールなど、より多くの候補や選択肢をより詳細に挙げるのがベターです。

例えば、大学を挙げる場合、「どの大学の、どの学部の、どの学部か」ということまで考えられるとベストです。

基準を定めて選択肢の中から最適な手段を選ぶ

最後に、基準を定めて選択肢の中から最適な手段を選びます。

ステップ4で考えられる進路や選択肢を網羅的に列挙したら、その中から最も適切な手段を選びます。
その際、自分なりに譲れない基準を作り、各手段を比較すると、より進路選択がしやすくなります。

例えば、時間や費用などの面で一定の制約を設けたり、2つの選択肢の実現可能性を比較したりすることがおすすめです。

これらのステップを踏んで、「大学進学」が自分にとってベストな選択であるとわかったら、大学進学をおすすめします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

AIエンジニアになるための手段は世の中にたくさん存在し、それぞれの進路にメリット、デメリットがあることがお分かりいただけたと思います。

大事なことは、自分の理想と現状をしっかり分析し、あらゆる手段、進路を調べて列挙するなかで、それぞれを比較し自分の基準に基づいて最適解を見つけることです。

AIエンジニアを目指す皆様にこの記事が少しでも役に立つことを願っています。

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