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株式会社インテリジェント ウェイブは、AIによる日本語校正ツール「IWI日本語校正ツール」を開発したことを発表しました。2022年11月15日よりα版のデモサイトが一般公開され、今後も正式版リリースに向けて開発を行っていく予定です。
概要
「IWI日本語校正ツール」は、入力した日本語を校正するツールで、文脈の自然さによる文章表現のチェックを実施します。現在は、同音異義語である漢字の誤変換/誤使用の疑いをチェックする機能などを実装しています。
なお、機能は順次拡張を予定されています。
▼下記URLより、お試しいただけます。
開発の背景
近年、自然言語処理の技術は著しい変化を遂げており、主に英語圏では新しい技術を用いたサービスが数多く生まれています。しかし日本では、日本語特有の表現などによって、自然言語処理AIの技術活用が困難とされ実用化が比較的遅れています。
IWIは、2016年頃より主に自然言語処理を用いた社会課題の解決に取り組んでおり、日本語への自然言語処理AIの活用を推進するべく、AIによって日本語の校正を行なうツールを開発しました。
機能詳細(公開日時点)
「IWI日本語校正ツール」では、以下の機能を実装しています。特に「AIによる文章チェック機能」においては、文法としては合っているが、意味のつながりとしては不自然だと思われるといった、文脈に応じた文章表現のチェックを実現しています。この機能は、昨今の進化した大規模言語モデルを使用するほか、IWIにて培われた自然言語処理の技術や経験を掛け合わせることにより実現されています。
AIによる文章チェック機能
前後の文脈から表記や意味に不自然な点がないか、AIによりチェックします。例えば、漢字の誤変換により意図しない字を使ってしまった場合や、使用されている助詞について他の助詞でも文脈的に問題がない候補がある場合などに、代替候補を提示します。
その他基本的な文章チェック機能
その他にも、誤字脱字や文法の誤用、二重否定、「ら抜き」言葉といった要素をチェック可能です。
今後の展望
校正できる内容や精度については、公開後ユーザーの意見をいただきながら、順次機能の拡張や、新機能の実装等を検討していきます。また、校正のみならず、自然言語処理AIの活用推進に向け、活動が行われています。
IWIにおける自然言語処理技術に関する取組みについて
IWIは、2016年頃より自然言語処理の研究開発を行ってきました。企画からアプリ開発およびシステム実装まで一気通貫で行える専門チームも立ち上げており、技術力やノウハウを蓄積しています。
ユーザ目線を第一に、自然言語処理に必要な各種辞書構築といった内容から、BERT等の言語モデルの実課題への応用、検索システムの構築、ドキュメント分解AIの開発まで行っており、以下のような活動実績があります。
IWIについて
IWIは、決済、金融、セキュリティ分野を含む、企業のビジネスリライアビリティ¹を支えるITサービス会社で、2022年4月には東京証券取引所の新市場区分「プライム市場」へ移行しています。
国内における高いシェアを誇る「NET+1」のカード決済システムを中心に、証券システム、セキュリティソリューションを展開しています。また、セキュリティ分野では内部情報漏洩対策ソフト「CWAT」の自社開発および販売のほか、イスラエル製のサイバー攻撃対策ソリューションを展開し事業領域を拡大させています。
「次代の情報化社会の安全性と利便性を創出する」を経営理念に、高速、安全、高品質で利便性の高いIT基盤を提供して、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。
本件に関するお問合せ先
株式会社インテリジェント ウェイブ
Strategy & R&D 本部 事業戦略部 AI企画課
お問合せフォーム:https://iwi-ai.com/
(「IWI日本語校正ツール」の公開サイト内に設置しています。)