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Slackは9月6日、ビジネスコミュニケーションツール「Slack」に対話型AIを組み込んだ「Slack AI」と、そのほか新たな機能をいくつか発表した。
Slack AIは、Slackの対話型インターフェイスにAIを組み込んだ社内情報を取得してチャットできる機能である。今冬にパイロット版リリースが予定されている。
具体的に3つの主要な機能がある。
- チャンネルの要約(チャンネルの未読メッセージの内容を要約してくれる機能)
- スレッドの要約(スレッドの内容を要約してくれる機能)
- 回答の検索機能(入力したテキストを元にSlackのメッセージ履歴から関連した内容を取得した上で、簡潔な回答を生成してくれるBingチャットに似た機能)
それぞれの機能を細かく解説すると以下の通りだ。
チャンネルの要約
- 全てのチャンネルで重要なハイライトが瞬時に表示される
- 最も重要な情報にすぐにアクセスできるようにする
- プロジェクトのチャンネルからステータスレポートを作成したり、フィードバックチャンネルから重要なテーマを抽出するなど、作業時間の効率化に活用できる
スレッドの要約
- ワンクリックで、会話の迅速な把握をできるようにする。
- スレッドの要点をまとめ、素早く理解することができるようにする。
回答の検索機能
- 企業全体の専門知識と経験をベースに、会話データやコンテキストを活用して情報を検索できるようにする。
- 質問を入力すると、生成AIが検索結果に関連するメッセージ、ファイル、チャンネルを返し、要約も作成可能。
以上のように、短時間で要点を把握したい時や検索結果を元に参考になる回答を生成させたい時に活用できる機能が揃っている。
なお、SlackはSlack AIが顧客データをモデルトレーニングに利用することはなく、Slackのユーザー企業間でデータが共有されることもないと情報保護を保証する声明を出している。
その他の新機能として、Slack listsでは、共同で作業している人間のタスクの進捗状況の追跡や管理ができるようになるという。プロジェクトごとのスレッドがあり、一連の業務をすべて1カ所で行える仕組みだ。
また、Slack listsはチームによる日常業務の自動化に役立つ「ワークフロービルダー」とも連動して機能していく予定である。
Slackは、このワークフロービルダーの機能強化にも取り組んでいる。
刷新された新バージョンでは専用のハブが新たに設立されていて、有料プランのユーザーのみが利用可能である。