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AIプラットフォーム「ABEJA Platform」などディープラーニング技術の社会実装を進めるABEJAが2019年7月30日にAIに関する課題について外部の有識者が倫理、 法務的観点から討議する委員会「Ethical Approach to AI」(EAA)を設立すると発表しました。
日本の人口減少など、日本が抱える数多くの社会課題の解決の糸口としてAIに注目が集まっています。一方、虚偽の情報がSNSなどで蔓延するフェイクニュースが大きく問題になるなどAIを問題視する声も多くなっています。
こうした現状を背景に日本をはじめ各国でAIに関する倫理的、 法的、 社会的な側面からの議論が活発になり、 AIの開発、 利用に関する指針づくりも相次いでいます。
テクノロジーによってイノベーションを実現し、インパクトのある社会貢献をするABEJAの「テクノプレナーシップ」の精神を具現化するために、 法曹、 学術、 文化、 報道の分野で活躍する外部識者でつくるEAAを設立。 同委員会で得た意見や知見を、 経営や事業への反映に努めていくとしています。
EAAは客観性や独自性を維持する目的で外部の有識者で構成、AIの法務や倫理に関する事項に関して議論を行います。ABEJAの代表取締役社長 岡田氏は個別案件やABEJAの考えについて説明する立場として参加する予定です。
- 1.個別案件への助言や提言
ABEJAの業務で直面するAIと倫理に関連した課題や案件について都度討議、 業務の実現や改善につながるような建設的な助言・提言を示していく。 - 社内のAI利用原則・行動指針の策定
日本、 EUなどのAI倫理指針などの動向や社内メンバーの意見を反映させつつ、 ABEJA社内で共有されるべきAIの利用原則と行動指針の策定を目指す。 策定にあたっては、 現場で働くメンバーと委員が意見を交わす機会を設ける。 - 出席者による知見の共有
ガイドライン作りや個別案件の協議に際し、 海外の政策・法務の動向、 専門の知見に基づく踏まえておくべき視点などについて、 委員がスピーチなどで情報を共有。 議論のきっかけや判断の参考にする。
- 江間有沙氏
東京大学未来ビジョン研究センター特任講師/国立研究開発法人理化学研究所革新知能統合研究センター客員研究員。 日本ディープラーニング協会理事/公共政策委員会委員長、 人工知能学会倫理委員会副委員長。 人工知能の倫理やガバナンスが研究テーマ。 近著に「AI社会の歩き方-人工知能とどう付き合うか」など。 専門は科学技術社会論(STS)。 - 三部裕幸氏
渥美坂井法律事務所・外国法共同事業パートナー、 弁護士・ニューヨーク州弁護士。 M&A・投資・証券発行、 個人情報保護、 IoT・AI・Fintech などの分野に携わる。 総務省「AIネットワーク社会推進会議」AIガバナンス検討会等メンバー、 文部科学省「Society5.0実現化研究拠点支援事業推進委員会」委員、 内閣府SIP第2期「ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」学習支援技術分科会委員。 - 西村カリン氏
フランス出身。 テレビ局などの技術者を経て99年から日本在住。 フリージャーナリストを経て通信社の東京特派員。 2002年、 移動通信技術・サービスの現状などをまとめた「La telephonie mobile」出版。 2009年、 自著「LES JAPONAIS 日本人」で渋沢・クローデル賞。 2013年、 フランス政府から国家功労勲章シュヴァリエ受賞。 近著に 「不便でも気にしないフランス人、 便利なのに不安な日本人」など。 - 松原仁氏
通商産業省工業技術院電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)を経て、 2000年から公立はこだて未来大学教授。 同大副理事長。 元人工知能学会会長。 ABEJA技術顧問。 専門は、 人工知能、 ゲーム情報学、 公共交通、 観光情報学。 近著に「AIに心は宿るのか」。 - 山口周様
独立研究者、 著作家、 パブリックスピーカー。 ライプニッツ代表。 電通、 ボストンコンサルティンググループ等で戦略策定、 文化政策、 組織開発などに従事。 「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」でビジネス書大賞2018準大賞などを受賞。 最新著に「ニュータイプの時代」。
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