量子コンピュータ
量子コンピュータとは、量子力学的原理を用いた新しいコンピュータの概念で、従来のPCをはるかにしのぐ性能を持つ可能性を秘めた技術です。従来のPCでは、情報をデータの最小単位である「ビット」を用いて表しています。このビットは0か1の値を取り、これが複数集まると複雑な情報も表すことが可能になります。量子コンピュータの場合、このビットの代わりに2つの状態を取れる粒子である量子の特徴を用いた量子ビットを利用します。例えば、4ビットで情報を表すときには、2の4乗=16通りあるうちの1つしか表せませんが、量子ビットを使えば、16通りすべてを同時に表すことができます。要するに、同時に計算できる量が圧倒的に多いので、処理のスピードが格段に上がるというわけです。
NASAやGoogleは2013年5月に「Quantium Artificial Intelligence Lab(量子 人工知能 研究所)」を設立し、量子コンピュータについて研究をしてきました。世界初の商用量子コンピューター「D-Wave」も登場していて、このような量子コンピュータを利用したAIの登場は近いかもしれません。