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2017.09.08

最優秀賞は多言語音声認識企業! NEDOが取り組む社会実装まで見据えたAIベンチャーコンテストの審査結果が決定!

最終更新日:

おざけんです。

NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)は革新的・挑戦的なAI技術を発掘して支援することを目的に、57件に及ぶ応募の中からコンテストを行い、優れたAIベンチャー企業の研究テーマ6件を採択し、発表しました。

審査はコンテスト方式で、書類審査やデモによる実技審査などを通して行われました。

今までの公募事業は申込時の必要項目数が多く、応募までののハードルが高いものでした。それをふまえて、今回は従来に比べて申込用紙を簡素にするなど、より手軽に応募できる試みを行ったのだそうです。

A4で1〜2ページの「提案書」をメールで送り、期限内なら何度でも再提出が可能な仕組みを導入し、結果、応募者数は57件、倍率は約10倍となりました。

今後は、社会実装を見据えて、マッチング支援などを積極的に行い、販路や調達先としての大企業との提携をサポートするとしています。

今回は、選定された6企業をご紹介します。

実技審査により厳選! 優れたAIベンチャー6社

最優秀賞

Hmcomm株式会社 「多様話者・多言語に対応可能な“End-to-End”音声認識AIの実用化」

Hmcomm株式会社は、社会的課題である「少子高齢化による人手不足」「遠隔医療の高度化」などを音声認識によって解決するための基盤技術として、「人間に匹敵する音声AI、CNNに基づくEnd-to-Endシステム」の実用化を目指しています。

言語モデルや辞書の作成が不要で、多言語・多様な環境への適応が容易であることが特長。

会議の議事録作成や、スマートスピーカーによる音声操作、音声案内等々…実用化すれば、さまざまな場面への適応が予想されます。

 

優秀賞・審査員特別賞

ARアドバンストテクノロジ株式会社
株式会社島津製作所(連名)
「人工知能による診療科推論等の調査研究」

患者がタッチパネルによって症状を入力することで、適切な診療科への誘導による患者の待ち時間を短縮できるシステムを提供しているこの2社が選定されました。病院での業務効率化による医療従事者負担軽減、病院の黒字化などが見込まれ、期待されています。

日本では初の診療科推論システムで、プロトタイプ版は既に医療機関で実施済み。

今後更に追加開発を行い、品質向上を図るとしています。

優秀賞・審査員特別賞

SOINN株式会社
「スマホで育てる日本発個人向け人工知能」


プライバシー情報の宝庫であるスマホにフォーカスさせた人工知能。
スマホに蓄積されている自分のデータやプライバシーを守りつつ、自分のために活用したい!というニーズに答える人工知能を開発しています。
スマホの中には、メールやスケジュール、LINEやFacebookなどの各種SNS・購買履歴・写真といった数多くのデータが揃っています。そんなデータを駆使して、スマホで育てる人工知能を自分だけのAIとし、その恩恵をすべての人に浸透させるべく開発していく、としています。

 

優秀賞・審査員特別賞

株式会社BEDORE
「深層学習を利用した対話型インターフェースによる非構造化データ検索の調査研究」

深層学習ベースの対話型ドキュメント検索・質問応答システムを構築している会社です。
ビッグデータで最適化されているWeb検索などに比べて、非効率的だった企業内での情報検索の効率化を目指している会社です。

知識労働者は一週間あたり9時間弱を検索や情報収集に費やしていると言われています。この非効率性は、検索キーワードを知らないと調べられなかったり、大量の回答候補が必要だったり、ドキュメントのどの部分を見ればよいかわからない…などの問題があげられます。そんな検索、情報収集の時間を効率化するためのサービスです。

クレディセゾンのWebページに導入されていますので、ぜひ試してみてください。

審査員特別賞

アースアイズ株式会社
「五感AIカメラの開発」


カメラに嗅覚や聴覚などの五感を搭載して、事件や事故を予知して役立てていくシステムを構築するサービスです。万引き対策を含めた自動化をAIカメラで推進していき、店舗のAI化を目指しています。

例えば、店舗内を歩く顧客の「そわそわ」を検知したり、座り込みや「きょろきょろする動作」などを検知して知らせる仕組みがあり、防犯に役立つといいます。

 

審査員特別賞

株式会社シナモン
「契約書関連業務における抜本的バックオフィス改革人工知能の調査研究」


3日かかるといわれている英文契約書の読み込みがAIを使うことで約3分で完了するというサービス。AIがビジネス文書を理解することでビジネス職の業務を効率化します。

ビジネス文書のほとんどは非構造的で、多くの工数がかかっていて効率を悪化させています。同社のエンジンは人工知能を活用した文書分類・抽出エンジンを用いて、人間のように文書を読み込みます。

そして必要な情報を取り出すものとなっています。

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