予算は10万円まで!? / 5.5%にとどまる中小企業のAI導入率 -日本の中小企業のAI導入状況-

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株式会社リアルインサイトが国内の中小企業506社を対象に「日本の中小企業のAI導入状況」に関する調査を実施し、結果を公表しました。

その結果「現在AIを導入している中小企業は5.5%」という結果になりました。他にも予算感や導入の障壁、知識の有無などを幅広く調査している結果ですので、AI関連サービスを提供する方はぜひ、ご参考いただけましたら幸いです。

目次

調査概要

調査対象:全国の中小企業506社(従業員数300人以下、または資本金3億円以下の企業)
期間:2018年12月27日〜2019年1月18日
調査方法:インターネット調査
回答企業業種:IT・通信・情報サービス、農林業・水産業・鉱業、
コンサルティング・人材派遣、卸売・小売、運輸業・郵送業、広告・出版・マスコミ、機械・建築・不動産、インターネット・メディア関係、教育・学習支援、医療・福祉関係、金融・保険・不動産、複合サービス業、その他

調査結果

現在AIを導入している中小企業は5.5%。最も導入率の高い業種は教育、学習支援関係

このアンケートでは、現在AIを会社に導入している企業は全体の5.5%にとどまった。その中でも、Ai導入率が一番高かった業種は教育・学習支援関係で全体の16%を締め、続いてIT・通信関係・情報サービス、運輸業・郵送業、卸売・小売、複合サービス業の4つが同率で12%という結果に。

AIについての知識は乏しいが、興味がある、将来的に会社に導入をしたいという回答が半数を占める結果に

「AIに対する知識があるか」の質問で、全体の59%がない(どちらでもない、あまりない、まったくない)という結果に。これに対し、「会社にAIを導入したいか」の質問では、全体の59%が将来的に導入を検討したい(現在導入済みを含む)という結果になった、。現在のAIに対する知識はまだ乏しいが、将来的に自社にAIの導入を考えている企業た多いという結果になった。

「AI を学びたい」という意欲は高く、現在学んでいるコンテンツの上位はWEB メディア、本、新聞に

「AI に対する知識はあるか」の質問で、「あまりない」「全くない」と答えた回答者の 93%が今後 AI を「強く学びたい」「学びたい」と考えているという結果に。

また、現在 AI について学んでいるコンテンツの 1 位は Web メディアで、2 位が僅差で「本・新聞」となった。

その他(自由記述)の回答で多かったものが、「テレビ番組」、「自身が現在の会社の仕事で携わっている」、また、「AI に関する仕事に携わっている友人からのレクチャー」「少数回答で、学生時代に勉強した(大学院、専門学校)」だった。

292人が回答

また、「AI に対する知識はあるか」の質問で、「非常にある」「少しある」と答えた 203 人の回答を抽出した結果も、同じ結果になった。

中小企業が AI 導入にあたっての一番の障害とはコストが安ければ導入するのか

将来的に AI 導入の意向があり、今後 AI について勉強したいと回答する人が半数を占める中、現在中小企業の AI 導入は全体の 5.5%にとどまる。

AI 導入の障害になっているものは何なのか。「会社に AI を導入したいか」の質問で、「導入の仕方が分からない」「導入コストが高そう」「費用対効果が見えない」などの回答が上位に。(353 人が回答)

様々な障害が各会社にあると考えるが、導入者の AI に対しての知識不足が導入への障害を作る原因になっていることが予測される。

回答の 10%を占める「その他」(自由記述)では、「自社のどの分野、部署で 生かしていいか分からない」「導入のイメージが出来ない」「知識不足で検討す らできない」などがあった。

また、「絶対にない」「多分ない」「どちらともいえない」と答えた 194 人の回答を抽出した結果は、
1 位は、43.3 %で「費用対効果が見えない」
2 位が 30.93%で「導入の仕方が分からない」
3 位が 28.27%で導入「コストが高そう」だった。

「導入コストが高そう」という回答も上位に来ており、 「導入コストがいくら位なら検討するか」という質問では、「〜10 万/月」が回答の 80%を占める断トツの1位という結果に。

AI は会社の生産性をあげ、社員を幸せにするのか

「AI 導入によって、会社の生産性は上がると思いますか?」の質問では、 全体の 68%が「とてもあると思う、あると思う」という結果に。

また、29%が「どちらともいえない」という回答になった。「AI 導入によって社員が幸せになれるか」の質問では、半数の 53%が 「なれる」と回答。しかし、41%が「どちらともいえない」という結果に。

※従業員数別の結果

調査対象全国の中小企業506 社(従業員 300 人以下または資本金3億円以 下)の各会社の従業員数別での結果

人数区分

  • 10 人以下
  • 10〜29 人
  • 30〜49 人
  • 50〜99 人
  • 100〜300 人

質問項目

  • AI に対しての知識はあるか
  • 会社に AI を導入したいか
  • AI 導入にあたっての障害はなにか ・導入コストがいくらなら導入するか
  • AI を導入することで会社の生産性はあがると思うか
  • AI を導入することによって、社員は幸せになれると思うか
  • 今後 AI が自社の経営に及ぼす影響についてどのように考えるか
  • AI を導入することに、プラス・マイナスどちらの影響が大きいと思うか

全体の結果で一番差が出た回答は、「導入コスト」

全体の結果で「導入コストが高そう」と答えた回答者が、「月の導入コスト がいくらなら導入を検討するか」の質問の回答では、10 万/月が 85.58%と 圧倒的であった。

従業員別の結果では、従業員数 100 人未満の会社では、80%以上の会社が 10 万/月と回答した一方、100 人以上の企業では、月 10/万が 50%、そし て月 30/万が 37.5%、月 100/万が 12.8%という結果となった。

会社の規模と導入コストは比例するのは当然の結果とも言えるが、月 100 万円以上と回答した企業は従業員規模にかかわらず 0%であった。

AI に対しての知識はあるか

会社に AI を導入したいか

AI 導入にあたっての障害はなにか

「会社に AI を導入したいか」の質問に、「絶対にない」「多分ない」 「どちらともいえない」と答えた回答者を抽出した結果

導入コストがいくらなら導入するか

「AI に導入する障害はなにか」の質問に、 「導入コストが高そう」と答えた回答者を抽出した結果

AI を導入することで会社の生産性はあがると思うか

AI を導入することによって、社員は幸せになれると思うか

今後 AI が自社の経営に及ぼす影響についてどのように考えるか

AI を導入することにより、 プラス・マイナスどちらの影響が大きいと思うか

※従業員数 10 名以下の重みを他と均して調節した結果

今回のアンケートで回答を頂いた全国中小企業506 社(従業員 300 人以下 または資本金3億円以下)の回答者の会社の従業員数別の内訳が、 10 人以下が 63%、10〜29 人が 11%、30〜49 人が 5%、 50〜99 人 8%、100〜300 人が 7%という結果を受け、 従業員数 10 名以下の重みを他と均して調節した結果も発表いたします。

質問項目

  • AI に対しての知識はあるか
  • 会社に AI を導入したいか
  • AI 導入にあたっての障害はなにか ・導入コストがいくらなら導入するか
  • AI を導入することで会社の生産性はあがると思うか
  • AI を導入することによって、社員は幸せになれると思うか
  • 今後 AI が自社の経営に及ぼす影響についてどのように考えるか
  • AI を導入することに、プラス・マイナスどちらの影響が大きいと思うか

AI に対しての知識はあるか

会社に AI を導入したいか

AI 導入にあたっての障害はなにか

「会社に AI を導入したいか」の質問に、「絶対にない」「多分ない」 「どちらともいえない」と答えた回答者を抽出した結果

導入コストがいくらなら導入するか

「AI に導入する障害はなにか」で、「導入コストが高そう」と回答した回答者 の結果。

AI を導入することで会社の生産性はあがると思うか

AI を導入することによって、社員は幸せになれると思うか

今後 AI が自社の経営に及ぼす影響についてどのように考えるか

AI を導入することに、プラス・マイナスどちらの影響が大きいと思 うか

 

 

日本の中小企業の AI 導入に一番の障害になっているのは、 導入コストなのか

今回、全国の中小企業 506社の協力を得た「日本の中小企 業の AI 導入状況」アンケートで、日本の中小企業の経営者が、今日、そして 今後 AI とどう向き合っているかが浮き彫りになりました。 しかし、いずれの質項目で、回答者の属性を分けて結果を見ても、対比した差 が大きく出るものがあまり散見されませんでした。 その中で、数値に差が出た項目が「導入コスト」です。 経営に対してコスト管理はつきものであるため、AI 導入に向けて「導入コス ト」がまず障害になるのは予想がつきます。 従業員が少なく、規模が小さい会社では、月のランニングコストは 10 万まで という回答が 8 割を占めました。〜300 人規模に広がっていけば、月 30 万、50 万、100 万という回答の割合も増えましたが、月 100 万以上のコストを考える回 答者は0でした。

AIに興味があり、学びたい、だが知識と情報が不足している

AI を導入しない理由で、「導入コスト」や「費用対効果が見えない」などの 回答が上位に来る中、今後 AI の導入を「絶対にない」と答える回答者の 4 割強の理由が、「弊社には必要ない」と言いきっていました。 しかしそのような中、今回の回答者の約 9 割が、「今後 AI について学びたい」と回答をしています。 「導入コスト」「費用対効果が見えない」「弊社には必要ない」という回答も、 AI の知識不足からきている回答とも予想されます。

現在、会社に AI 導入を躊躇している企業役員・管理職の意識も、今後、AI を学ぶ機会の増加や、AI の知識が世間一般にさらに広がれば、おおいに変わっ ていくと予想されます。

最後に

中小企業506社を対象に株式会社リアルインサイトが実施したこのアンケート結果は、AI関連サービスに関わる人には必見の内容ではないでしょうか。

国内の中小企業では、「人手不足」に関連する倒産が2018年に過去最高を更新しています。企業の生産性を上げる手法として、政府は「出入国管理法」の改正を行い、外国人労働者の受け入れ策を講じていますが、今後も人手不足に関連する倒産は増えていくと予想されます。

中小企業をはじめ、多くの国内企業でAIが活用され、人手不足の解消、企業の生産性向上が達成できるようAIサービスを提供している方は、この調査を参考にしてみてください。

 

 

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