最終更新日:
スマートフォンの台頭により、インターネット環境が当たり前のものになり、多くのアンケートがWebを通して行われるようになりました。
最近では、新型コロナウイルス関連の調査や、政府の飲食店支援策である「Go To Eatキャンペーン」の利用実態に関するアンケートも、Web上で行われています。
日本感染症学会と日本環境感染学会は、新型コロナウイルス対策への意識を調べました。
そのために、首都圏に住む20代から60代までの男女1000人を対象に、Webアンケートを通じて、「日常生活の中で感染症の予防のために行っている対策」についての調査をしました。
また、株式会社ぐるなびは、全国の20代~60代のぐるなび会員1,000名を対象に、政府の飲食店支援策「Go Toイートキャンペーン」の利用実態を、Webアンケートで調査しました。
郵送費や紙代などのコストがおさえられるWebアンケートは、他にもユーザの満足度調査などさまざまな場面で活用されています。
Webアンケートは初心者でも、ツールを活用することで簡単に作成可能です。
今回は、初心者でも効果的なWebアンケートが作れるポイントをまとめました。
目次
Webアンケート作りの流れ
Webアンケートを作るにあたっての流れを説明していきます。
STEP① Webアンケートの目的や対象、ツール、期間を明確にする
いきなりWebアンケートを作るのではなく、作る前に実施目的を明確にしておくことや、適切な回答方法を決定することで、目的にあわせたアンケートをおこなえます。
Webアンケートの実施目的
まずは、Webアンケートの目的を明確に決めましょう。
どんな課題があり、アンケートを通じて何が知りたいのか、アンケート結果をどう活かすのかなどの項目別に明確化することで、アンケートの結果を有効的に活用できます。
言い換えれば、目的が明確でなければ、効果的なアンケートをおこなうことはできません。また、アンケートに関する内容を決定するたびに、目的に沿っているかを確認するようにしましょう。
Webアンケートの対象者
目的を整理したあとにはアンケートに回答してもらう人を決めましょう。
自社の商品やサービスに関するアンケートを行う場合は、対象が
見込み客(自社の商品・サービスに興味があり、購入の可能性がある顧客)なのか
潜在客(自社の商品・サービスを知らない、必要に気づいていない顧客)なのかを決めるといいでしょう。
また、アンケート内容に合わせて、対象者の性別、住所、年齢、職業なども想定しておきましょう。
Webアンケートの実施方法、利用するツール
実施目的、対象者が決定できたら、予算を組み、アンケートの実施方法を決めましょう。
Microsoft Wordやエクセルで一から質問項目を作成する方法もありますが、Webアンケートツールや、Webアンケートフォームを使えばWebアンケートを作るという手間を省けます。
また、Webアンケートツールの場合、質問項目を作るだけではなく、アンケートの配信、集計、分析を自動で行ってくれるものもあります。
一方、Webアンケートツールには、料金がかかってしまうものもあります。
こちらは、Webアンケートツールを比較した記事です。参考にしてください。
実施期間
実施方法が決まったら、アンケートの実施期間を決めましょう。
- アンケートを作成する期間
- 回答してもらう期間
- アンケートを集計する期間
- 結果を分析して、報告する期間
を決定しましょう。
回答してもらう期間は、質問数に合わせましょう。質問数が多いのに対して、回答期限が短すぎては、回答者の負担となり、無回答、誤回答を招いてしまう恐れがあります。
反対に、質問数が少ないのに対して、回答期限が長すぎた場合、調査全体が進まなくなり、効率的ではありません。
回答者目線で、膝根数に対して、どれくらいの期間が必要なのかを決定しましょう。
また、実施方法に応じた作成期間、集計期間、分析、報告期間を決定しましょう。
STEP② Webアンケートの作り方~実施
Webアンケートを実際に作るところから、実施してからの流れを説明します。
質問項目を設定(回答者の負担)
まずは、質問内容を決めましょう。回答者の負担とならないように回答数には注意しましょう。
また、実施目的に適した質問項目を決めましょう。
質問項目では、誘導尋問とならないように、回答者目線で、順次見直すことをおすすめします。
回答方法を設定
質問内容が決定したら、回答方法を設定しましょう。ここでは、代表的な回答方法を6つ紹介します。
紹介に出てくる各回答方法を説明する画像は、Googleフォームで実際に作成したものです。
ラジオボタン
ラジオボタンは、単一回答してもらう質問に使用します。
下の図のように、度合いを求めたい場合などにも利用します。
チェックボックス
回答の選択肢の中から、複数回答を選択できます。
選択肢が多い場合にも有効的です。
セレクトボックス
用意した回答項目を、選択肢の中から選ぶだけで回答できます。
こうすることで、回答、選択ミスを防げます。
また、回答を選択肢の中から選ぶだけなので、回答者は時間をかけずに回答できます。
マトリクス
縦軸横軸を組み合わせた表形式で回答する形式です。
マトリクスとは、英単語の「matrix」に由来し、数学の行列を意味します。
回答にあてはまる項目を、縦軸と横軸に分類します。
テキストボックス
自由な形式で回答できる回答方式です。
名前やメールアドレス、住所など、比較的短い単語を回答してもらうには、この回答方法が良いでしょう。
テキストエリア
自由記入欄や意見・感想など、比較的長い文章を回答してもらうには、テキストエリアが適しています。
冒頭文を入れる
回答方法を決定したら、冒頭文を入れましょう。
「〇〇のためのアンケートにご協力ください」など、アンケートの目的を説明しましょう。
また、個人情報の取り扱いについて明記することにより、回答者からの信頼を寄せられます。
質問数、回答時間を記載する
「この調査は〇〇問あり、回答目安時間は〇〇分です」など、質問数の数や、回答に必要な時間をあらかじめ回答者に示しておきましょう。
回答者はアンケートに割く時間を想定でき、回答率の向上が望めます。
また、回答者は、アンケートを回答する時間を作りやすくなります。
回答者への感謝の意を伝える
設問の最後には、感謝の言葉を明記し、回答者に対する謝意を記載しましょう。さらに、アンケートがどのように利用されるのかも記載すると、回答者との信頼関係を築けます。
デザインを決める
アンケートのデザインを決めましょう。
回答者の年齢層、性別に合わせたデザインにすれば、親近感を生めます。
また、アンケートの目的や種類に合わせたデザインにしましょう。
Webアンケートツールを使うと、デザインを自動でつけてくれるものや、テンプレートの中から選択できます。
しかし、Webアンケートツールによっては、デザイン数が限られたものもあるため、注意が必要です。
アンケートの配信
手渡し、郵送や、メールやSNSなどを通して作成したアンケートを配信します。
手渡しや郵送でアンケートを作成する場合、コストや時間がかかってしまうため、注意が必要です。
Webアンケートツールでは、作成したアンケートを自動で配信してくれる機能が備わっているツールもあります。
アンケートデータの集計
回答されたアンケートを集計します。
回答ミスがないかチェックしましょう。
Webアンケートツールを利用すれば、集計を自動で行ってくれるものもあります。
集計したデータの分析
回答を集計できたら分析しましょう。
単なる数値の分析だけではなく、回答結果から、どのようなことがわかるのかをまとめておくと、次のマーケティングなどにいかせます。
レポート作成
アンケート結果をレポートにしましょう。
Webアンケートには、自動でレポートを作成してくれるツールもあります。
反省
目的に沿ったアンケートが行えたか、適切な回答が得られたのかを反省し、次のマーケティング活動に活かしましょう。
適切な回答が得られなかった場合、質問形式や回答時間に問題が合ったことが考えられます。
効果的なWebアンケートの作成ポイント
調査目的に合ったアンケートが実施できるポイントを紹介します。
設問数を多くしすぎない
過度な設問数量は、回答時間を多くとってしまうため、回答者のストレスとなります。また、適切な回答が得られなくなります。
余分な設問がないか確認するようにしましょう。
個人情報の記載を少なくする
個人情報を多く求めると、回答者の信頼度を下げかねません。また、管理を厳重にしなくてはなりません。
個人情報は調査の目的に合わせたもののみを回答してもらいましょう。
記述形式をなるべく避ける
記述形式の問題点として、回答の記入率が低くなるケースが多くなることが挙げられます。また、不適切な回答を得やすくなってしまいます。
回答者目線で項目を見直す
回答者目線で質問項目を見直しましょう。
誘導尋問になっていないか、平等な立ち位置で質問しているか、
回答者の目線で一度アンケートに取り組んでみて、アンケートに回答するのが大変ではないか確かめてみましょう。
Webアンケートの作り方まとめ
今回はWebアンケートの作り方について紹介しました。
まずは、アンケートをおこなう目的を明確にしましょう。
そして、それに合わせた質問形式、質問文を考えましょう。
調査目的に合った回答を得て、効果的なアンケートを実施し、マーケティング活動を進めましょう。