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みなさんは、AI大喜利をご存知でしょうか。AI大喜利とは、ユーザーから与えられた「お題」に応じて面白い回答を自動生成する人工知能を用いたエンターテイメントです。
人間の「笑い」をAIに処理させるとどうなるのでしょうか。この記事では、そのようなAI大喜利を紹介します。
目次
AI大喜利とは
AI大喜利では、ユーザーから与えられた「お題」に面白い反応や回答を返す人工知能が使われます。
もっとも有名なものは、株式会社「わたしは」が開発したAIで、2016年にtwitter上で公開されました。
株式会社「わたしは」
株式会社「わたしは」は、2016年にtwitter上でユーザーの「お題」にボケを返すAI(大喜利β)を発表しました。多くのユーザーがAI大喜利を利用し、面白い回答や秀逸なやり取りが話題となりました。
この大喜利βを開発した株式会社「わたしは」は、AI大喜利を中心にサービスを展開する会社で、「人工知能と一緒に新しいコミュニケーションを作り出す」ことを目標に、さまざまな面白いAIを開発しています。
AIが大喜利を生成する仕組み
株式会社「わたしは」の開発したAIは、非常に自然なやり取りの中で面白いボケを返してきます。どのようにして、このような大喜利を自動生成しているのでしょうか。
大喜利を生成する人工知能を作るためには、まず人間のユーモアを機械的に処理する必要があります。
そこで、まず人間が面白いと思う特徴(ボケやユーモア)を含んだデータと普通の(ユーモアなしの)データを用意して、AIにその特徴を学習させます。
この学習を大量のデータに対して行うと次第にさまざまな面白い回答をAIが生成するようになります。
最終的に、まるでAIが意識をもって思考しているような錯覚に陥るほど、「人間らしい」面白さを含んだ回答を生成するようになるのです。
参考:https://www.asahi.com/and/article/20180105/148733/
AI大喜利サービス3選
この章では、株式会社「わたしは」が開発した大喜利サービスを3つ紹介します。
Twitterアカウント「大喜利β」
まず最初は、株式会社「わたしは」のAIのなかで最初に話題となった「大喜利β」です。これは、twitter上で利用できます。
公式アカウント@ogiribetaに向けて「お題(文章)」か「写真」を投稿すると、人工知能が生成した回答を返信します。
面白い回答例を感想とともにtwitter上に投稿すると、この公式アカウントにリツイートしてもらえるかもしれません。
また、このアカウントを運営している「中の人」は日々面白い情報を発信しているので、ぜひチェックしてみてください。
LINE版「大喜利人工知能」
LINE版「大喜利人工知能」は、twitterの大喜利βの最新版です。公式アカウントを友達追加することで利用できます。そして、メッセージや画像、スタンプを送信すると面白い回答が返ってきます。
加えて、LINE版には「育成メニュー」が存在します。これは、「本日のお題」にユーザーが回答することで、AIの大喜利レベルが成長していくシステムになっています。「本日のお題」のAIによる回答を見ることも可能です。
ボっとケ(BOTTOKE)
「ボっとケ(BOTTOKE)」は、おもしろワードを作ってAIと面白さを競うアプリです。アプリは、App StoreかGoogle Play Storeからダウンロードできます。
ボっとケでは、単語カードを並び替えて、AIの作成したワードと自分の作成したワードのどちらが面白いかを決めます。
その勝敗は、AIに委ねることもできますし、Twitterに投稿して友達に聞いてみることもできます。
AI大喜利の秀逸な回答例10選
次にAI大喜利の回答例として、大きな反響のあったツイートを参考に、秀逸な回答を10個紹介します。
ご飯にする?お風呂にする?それとも○○?
ソ連が崩壊した理由
アンパンマンの誰にも言えない秘密
友達以上恋人未満
タラバガニ
オリンピックの新しい競技は?
音ゲーがうまくなる秘訣
逃走中に転んだ窃盗犯が一言
医者に言われた衝撃の一言
こんなサンタクロースは子どもに近づくな
わたしはのAI大喜利
最後に、AI大喜利のわたしはのビジョンについて紹介します。
大喜利βなど、AI大喜利サービスを次々世に送り出してきた株式会社「わたしは」は、どのような未来を目指しているのでしょうか。
ユーザーとAIが共創するコンテンツ
2020年10月、株式会社「わたしは」は、新AIサービスでユーザー生成型広告(CGAd)事業を開始することを発表しました。
同社は、大喜利AIの面白い回答のスクショをTwiter上で共有するという、ユーザーが自発的に生じた遊びに着目しました。
このような経験を参考にして、主にSNSでコンテンツが拡がる過程に、広告・ブランド情報を含めるCGAd(ユーザー生成型広告)事業をスタートさせました。
株式会社「わたしは」は、自社のコンテンツを「ユーザーとAIが共創するコンテンツ」としています。
このようにユーザーを巻き込んで展開されるAIコンテンツを開発する会社として、株式会社「わたしは」がますます発展することが期待されます。
まとめ
AI大喜利は、AIというテクノロジーによって私たちに「笑い」を届ける素晴らしいエンターテイメントです。
また、その仕組みを学ぶことは、私たち人間の「笑い」とは何かという根本的な問いにたどり着きます。
AI大喜利は、このように非常に興味深いトピックです。今回の記事をきっかけにして、ぜひAI大喜利で遊んでみることをおすすめします。