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2022.06.29

AIによって生まれる仕事10選 – AIに代替されない人材とは

AIによってどんな仕事がこれから生まれていくのか気になる人もいるのではないでしょうか?

仕事が奪われる話は聞いたことがある人も多いと思いますが、代替されていく中でどのような仕事が生まれていくのか気になる人もいるはずです。

本記事ではAIによって生まれていく仕事を論文をもとに紹介していき、AIに代替されない人材になるために必要なことも紹介しています、ぜひ、最後まで御覧ください。

AIによって私たちの仕事はどうなるのか?

現在、AIは家電など、私たちの暮らしの身近な場面で使われています。そして、これからもAIの活用はより多くの分野で進められていくでしょう。

その中で、私たちの現在の仕事を代替するAIも増えていきます。2014年には、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授らによって発表された論文『雇用の未来ーコンピューター化によって仕事は失われるのか』により、20年後までに人類の仕事の約50%が人工知能ないしは機械によって代替され消滅するという予測が発表されました。これから私たちの仕事はどうなるのでしょうか?

AIが代替できるようになることで、多くの仕事がなくなるでしょう。しかし、その一方で新しく生まれる仕事もあります。

例えば、第一次産業革命でも同様の事態が起こりました。紡織機は、人間よりも高い生産性で糸を紡ぎ、紡績の仕事は人から機械へと受け渡されました。では、このとき人間はどうしたのでしょうか?人間は、テクノロジーを使いこなす側に回るか、テクノロジーで新たに生まれた仕事にシフトしたのです。

▼関連記事はこちら
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これまでに消えた職業

これまでに技術革新などにより消えてきた職業を紹介します。

タイピスト

タイピストの仕事内容は、手書きの書類をタイプライターで打ち込み清書するというものです。ワープロやパソコンが普及する前は女性に人気の職業でした。

タイピストという職業はなくなりましたが、そのかわりに次で紹介するワードプロセッサ操作員など、新しい仕事が生まれました。

ワードプロセッサ操作員

タイピストが消えていくにつれて、ワードプロセッサ操作員という職業が生まれました。これは文字通りワードプロセッサ、つまりワープロを扱う仕事でした。

しかし、この仕事もパソコンの普及により消えていきました。

場立人

場立人とは、商品取引所の立会場で証券会社などから派遣されて売買処理をする取引担当者のことです。中にはスーツのボタンが取れる、靴がなくなる、肘を使って場所をキープするなど危険なことも多かったようです。

この仕事もコンピューターによるシステム化が進んだため1999年4月に廃止となりました。

AIによって生まれる仕事10個紹介!

AIが発展することでなくなる仕事も確かにありますが、新しく生まれる仕事もたくさんあります。ここでは、AIによって生まれる仕事を10個紹介します。

  1. Data Detective – データ探偵
  2. Artificial Intelligence Business Development Manager – AI事業開発責任者
  3. Walker/Talker – 散歩・会話の相手
  4. Cyber City Analyst – サイバー都市アナリスト
  5. Chief Trust Officer – 最高信用責任者
  6. Fitness Commitment Counselor – フィットネス・コミットメント・カウンセラー
  7. Financial wellness Coach – 財務健全性コーチ
  8. Digital Tailor – デジタル仕立屋
  9. Master of Edge Computing – エッジコンピューティング専門家
  10. Genomic Portfolio Director – ゲノム・ポートフォリオ・ディレクター

上記で上げた仕事は、コグニサント社のレポートである「21 Jobs of the Future」に基づき紹介していきます。

▶21 Jobs of the Future>>

①Data Detective – データ探偵

データ探偵とは、AIが得意とする統計や分析を活かし、そのデータから更にブラッシュアップしたアイデアを出す仕事です。

AIは統計や分析が得意ですが、人間のようにそこから創意工夫をしていくことは苦手です。そのため、AIにできない部分を人間が補っていくことは重要と言えるでしょう。

②Artificial Intelligence Business Development Manager – AI事業開発責任者

AI事業開発責任者とは、AIサービス、営業戦略、PL設計など様々な場面でAIの管理をする責任者です。AIに関わる仕事が増えてくなか、AIの管理はこれから重要になるでしょう。

③Walker/Talker – 散歩・会話の相手

AIやロボットの普及による人との関わりの希薄化、そして高齢化が進むことにより散歩や会話の相手を提供するサービスが必要となるでしょう。

④Cyber City Analyst – サイバー都市アナリスト

サイバー都市アナリストとは、市民や都市開発などに必要なデータ、資産案、これまでの統計などを把握、分析し、セキュリティを管理する責任者です。

これからは人間がAIを管理する体制が重要となるでしょう。

⑤Chief Trust Officer – 最高信用責任者

最高信用責任者とは、仮想通貨という実際に目には見えないものに対して責任性を持つことにより、お客様の信頼をえるために取り組みを行うチームの責任者です。

倫理的な側面で責任を取れるのは人間だけです。そのため、この仕事は重要な役割を担っていると言えるでしょう。

⑥Fitness Commitment Counselor – フィットネス・コミットメント・カウンセラー

フィットネス・コミットメント・カウンセラーとは、AIが管理したデータをもとに人間の栄養状態などをアドバイスしていく仕事です。

人の体調は栄養や筋肉量などの管理とともに、精神的なものも大きく影響するため、感情を持った人がするべき仕事は多くなるでしょう。

⑦Financial wellness Coach – 財務健全性コーチ

財務健全性コーチは、AIを使いデジタル化した金融を管理する仕事です。財政に関してもAIを使いデジタル金融が主流になっていくことにより、財務に関して姿勢をコーチする仕事が大切になります。

⑧Digital Tailor – デジタル仕立屋

デジタル仕立屋はその名の通り、服の仕立てをデジタルで行う仕事です。デジタルテーラーともいい、客の体形に合う服を作るため採寸を行います。

⑨Master of Edge Computing – エッジコンピューティング専門家

エッジコンピューティング専門家は、パソコンなどの応答速度をあげたり、故障をいち早く把握したりすることが仕事です。

AIに作業を任せるのであれば、より必要な仕事となります。

⑩Genomic Portfolio Director – ゲノム・ポートフォリオ・ディレクター

ゲノム・ポートフォリオ・ディレクターとは、新薬を一般の消費者に販売するための戦略を考える仕事です。

ゲノム研究の分野もAIの応用領域として世間の関心を集めています。AIを活用したゲノム研究が可能になれば、新たなアプローチの治療を可能にする仕事はより重要になっていくでしょう。

AIの普及によって生まれる仕事の特徴

ここまでAIが普及することで新しく生まれる仕事を紹介してきましたが、これらの仕事に共通する特徴は何でしょうか?

  1. コミュニケーションを必要とする
  2. AIを活用、開発する
  3. 企画や分野を超える

以下では3つの特徴を解説します。

コミュニケーションを必要とする

まず、1つ目はコミュニケーションを必要とするということです。

AIには感情がなく、そのため人の気持ちを読み取ることもできません。カウンセラーなどコミュニケーションが必要になる業務では、感情を読み取ることが重要です。したがって、AIに代替されないと言えるでしょう。

AIを活用、開発する

2つ目はAIを活用、開発するということです。

AIは計算や分析、そして同じことを繰り返すような単純作業を完璧に行うことは得意ですが、アイデアを出したり、何かを応用して活用したりするようなことは苦手です。

そのため、今までになかったものを創造することは、人間だけしかできない仕事です。

▶AIエンジニアとは?必要なスキル、勉強方法などを解説>>

企画や分野を超える

3つ目は企画や分野を超えるということです。

データ収集自体はAIの得意分野ですが、それを活用し、幅広い領域に活かす方法を考えることはできません。そのため、特定の領域を超えたビジネスを創造できる人材はAI時代にも活躍していくでしょう。

AIによって奪われる仕事の特徴

反対に、AIによって奪われる仕事の特徴を紹介します。

  1. 単純作業
  2. 対人でなく、システム化できる仕事

それぞれ解説します。

単純作業

1つは単純作業です。

AIは単純作業を素早く正確にこなすことが得意です。人間よりも安い賃金で正確に作業を行えるため、今後単純作業はAIが代替していくでしょう。

対人でなく、システム化できる仕事

2つ目は対人でなく、システム化できる仕事です。

人間が仕事をする場合、人件費がかかってしまいます。一方、システム化してしまえば一次的に費用はかかりますが、その後恒常的に人件費がかかることはなくなるためコストを削減できます。

そのため、システム化できる仕事は今後AIに奪われてしまうでしょう。

▶AI(人工知能)にできること一覧|AIの未来や仕事・活用事例を徹底解説>>

AIに代替されない人になるためには

AIに仕事を奪われないようにするためにするべきことを3つ紹介します。

  1. コミュニケーション力を鍛える
  2. 企画・発想力を鍛える
  3. AIの基礎知識・活用方法を知る

それぞれ解説します。

コミュニケーション力を鍛える

1つ目は、コミュニケーション能力を鍛えることです。

以上でも紹介してきたように、AIには感情を読み取る能力がありません。そのため、コミュニケーションを必要とする仕事ではAIが代替することは不可能です。

例えば、介護士やカウンセラーは人と話して何に困っているのかなど、読み解かなくてはいけません。

したがって、コミュニケーション能力を鍛えることでAIに仕事を奪われる可能性を低くできるでしょう。

企画・発想力を鍛える

2つ目は企画・発想力を鍛えることです。

AIは何もない状態から何かを生み出すことはできません。データを集めて分析することはAIが得意としているので、世の中にない新しい商品やサービスは人間にしか生み出せないということです。そのため、創造力がある人は需要の高い人材と言えるでしょう。

AIの基礎知識・活用方法を知る

3つ目はAIの基礎知識・活用方法を知ることです。

AIに関する知識を身につけ、AIを活用する側になることが重要です。これからの時代、ほとんどの仕事でAIが活用されるでしょう。その中で、AIの基礎知識や活用方法の知識は必要といえます。

おわりに

これからAIが発展していく時代で、AIがどのような仕事を代替していくのか詳しく知りたいという人も多いでしょう。

本記事では、これまでに消えた職業やAIによって生まれる仕事、そしてAIに代替されない人材になるために必要なことを解説しました。

AIとこれからの仕事がどのように変わっていくのか、興味がある人は参考にしてみてください。

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