最終更新日:
はじめまして。配属6日目の中川です。
使い手と技術の橋渡しをするUI/UXデザイナーをめざし、日々お勉強中です。
どうぞよろしくお願いいたします。
TechCrunchの記事で大反響になっている「Tegaki」を開発しているCogent Labsへお邪魔して社長の飯沼さんにお話を伺ってきました。
TechCrunchの記事はコチラ
目次
手書き情報をデータ化する「Tegaki」とは!?
「Tegaki」は、人工知能による手書きの認識サービスで、従来のOCRよりも高い精度で文字を認識することができるそうです。OCR技術はあるけれど、そこまで精度も高くないし、手書きのドキュメントをデータ化することを諦めている方も多いのではと思います。
これがあれば、今まで人が作業していた事務処理も一気に片付くこと間違いありません。現在は4月末のリリースを目指して、開発の最終段階とのこと。リリースまでしばらくお待ち下さい!
<手書きの分析イメージ>
PDFなどの画像化された文字を「Tegaki」にリクエストするとデータ化して応答してくれるそう。
「Tegaki」が生まれた仕組みと馳せる想い
中川
飯沼さん
テクノロジーの理解や機械学習と深層学習って何が違うの?みたいな質問が多かったですね。Tegakiが生まれた背景は実の顧客ニーズにあると思います。勿論徹底的な市場分析も行いました。日本市場の問題、各種業界の課題、政策と実態のズレ、もちろんビジネス規模の算出、現行技術含めたプロセス理解等々。あとはこの Tegakiをステップとした将来ゲームプランの組み立てですね。みんなで話してアイデアがワークすると判断したので、取り掛かりました。 僕らはこのプロセスを仕組みにしてプロダクト開発を考えています。
個人的なことでもありますが、埼玉県の川口市にある鋳物工場が実家で、小さいときから工場を見て、夏はバイトしたり、工場と一緒に育ちました。
町の工場には優れた技術があり、大企業の日本のモノ作りを支えていたわけですが、その裏では、受注書などの書類処理は昔のままであった事を思い出し、小さな町工場を人工知能で支えされたらクールだなとも思っていますし、結構本気で考えていますよ。
BPO業界はすでに1200億~1300億程度のマーケットが成立しており、中小企業が支える立場にありますが、ただでさえ人材が不足する中、申込書などの処理、行き場のない大量の紙データもその課題のひとつです。
今後、労働人口が減少する日本において人のコスト削減は難しい。人で解決することがむずかしいにも関わらず、イノベーションが必要なのに誰も手を付けていない。
この「Tegaki」は多くの可能性を秘めていると思います。日本が世界に誇るものは何かを考えた時に、日本のものづくりを支える中小企業をAIによって改善したい。そのための第一弾としても「Tegaki」はあるそうです。
認識率99.3%のヒミツ
中川
飯沼さん
中川
飯沼さん
現在のAIマーケットと目指すポジション
中川
飯沼さん
飯沼さん
中川
飯沼さん
すぐに、ちょっとずつ。小さく成果出すことで、人工知能が「使えるぞ」と思ってもらえることを提示していきたいです。
人工知能を導入に対する時、効果測定がとても難しいという飯沼さん。
期待値が高いとき、効果測定が遅いと失望のインパクトも大きいなってしまう。人工知能を導入したが効果がイマイチという企業も少なくないはず、その結果「人工知能は使えない」というレッテルを貼られてしまうとマーケット全体が育たなくなるので、課題感が大きい問題ではなく、人工知能で負荷を軽減/削減する方向にビジネスの舵を取りたいとのこと。
誰もが人工知能の恩恵を受けられるサービスを目指す
中川
飯沼さん
まずは、APIを公開してサードパーティがアプリ開発してサービスを広げていく展望を描いているそう。そして、WEBサービス化も展開して、中小企業がブラウザなどでカンタンに使用できるレベルまでに落とし込みたいとのこと。
社員の8割が外国人、イノベーションが生まれる風土作り
中川
飯沼さん
ミクロの世界と宇宙の世界を突き詰めていた人たちがAIを作るとしたら、今までにないものが生まれる可能性が高い、そんな新しい化学反応が起こる事を期待しています。
やはり人が1番大事という飯沼さん。外国人の方も過ごしやすいようにオフィス環境も整えられています。ウォールホワイトボードは憧れますよね。ソファスペースも複数あって、こんな環境で仕事ができてとても羨ましかったです。
中川
飯沼さん
おなじ考え・技術をもったメンバーだけがあつまってもスケールしない。違う分野のメンバーがあつまって課題にとりくむほうが真似できないものができあがるので、今年は日本人のリサーチャーとエンジニアに、ここに混ざってもらいたい。
飯沼さん
まとめ
昔からあるのに誰も解決できていない課題に対し、AIという最先端の技術でアプローチした「Tegaki」。書類処理の手間にやきもきすることのない未来が待ち遠しい…。私達ヒラ社員の悩みを解決すると同時に、多くの企業・働く人のあり方も「Tegaki」が変えていきそうです。企業だけでなく、学校や病院など紙を扱うすべての人々に影響を与えそうです。漠然とした”すごいことができるらしい”AIが、いよいよ身近なものに感じられました。