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近年、「働き方改革」が推進されているため、テレワークを導入する企業が増加しています。
しかし、テレワークには勤怠管理・労務管理方法の見直しや通信環境の整備などさまざまな対策が必要です。
そこで今回は、テレワークに必須のITツールの紹介、ツール導入の注意点を中心に解説します。テレワーク導入に悩まれている方は、参考にしてみてください。
目次
テレワークとは
テレワークとは
テレワークとは、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方のことです。
テレワークは大きく以下の3つを指します。
- 在宅勤務
自宅で働くこと - モバイルオフィス
移動中やクライアント先など、自社のオフィス以外で働くこと - サテライトオフィス
本社・本部から離れたところに設けられたオフィスで働くこと。一時的な利用を目的としている(例: レンタルオフィス、スポットオフィス)
テレワークのメリット・デメリット
メリット
- 優秀な人材の確保や雇用継続につながる
- 交通費やオフィスの維持費を削減できる
- 通勤時間や移動時間を短縮できる
- 業務の効率化を図れる
- 自然災害や感染症拡大が起きた場合でも作業を継続できる
デメリット
- 勤怠管理や労務管理がしにくい
- コミュニケーションが取りにくい
- セキュリティ面のリスクが高まる
テレワークに必須のツール5選!
社内SNS
社内SNSとは、ビジネス用のSNSです。
社内SNSの導入により、従業員同士の情報共有やコミュニケーションを円滑にできます。
従来のメールや電話よりも、発信までのプロセスが簡単なことや気軽に投稿できることがメリットです。また、投稿された情報を蓄積・検索できるため、情報の確認作業に時間をとられません。
社内SNSを導入して、テレワークでのコミュニケーションを活発化させましょう。
Web会議ツール
Web会議ツールとは、PCやスマートフォンを用いて遠隔地の相手と顔を合わせたコミュニケーションがとれるツールです。そのため、時間や場所を選ばずコミュニケーションがとれます。
Web会議ツールには、録音・録画や資料(画面)共有できる機能があるため、対面以上のパフォーマンスを発揮できるでしょう。
しかし、通信の安定性が重要なため通信環境が良好な場所で利用するのはもちろん、映像や音声が高品質なWeb会議ツールを選ぶことをおすすめします。
勤怠管理ツール
勤怠管理ツールとは、出退勤時刻・欠勤の記録やそれに基づいて給与などを自動で計算するツールです。
テレワークで勤怠管理ツールを導入することで、見えない従業員の労務状況や生産性を可視化しやすくなります。
労務管理ツール
労務管理では
- 労働時間の管理
- 社会保険や福利厚生の加入管理
- 労使関係管理
- 給与管理
- 安全衛生管理
などの膨大な業務がありますが、労務管理ツールはそれらの業務を自動化できます。
また、労務管理ツールは従業員のデータを一元管理できるため、従業員の労務状況を把握しにくいテレワークでも長時間労働や時間外労働を防げます。
リモートアクセスツール
リモートアクセスツールとは、遠隔地にあるPCやタブレットなどのデバイスから、社内にあるサーバーやシステムにアクセスできるツールです。
多くのリモートアクセスツールはセキュリティ対策がされているため、情報漏洩のリスクが高いテレワークの作業も安心してできます。
テレワークツール導入の注意点
操作しやすいか
ツールを導入する目的の一つとして、業務の効率化が挙げられます。
また、多くの社員が使用するためどのツールでも操作しやすいことが重要です。
操作方法や画面が複雑であるものや通信速度が遅いものでは、ツールを導入する意味がありません。特にテレワークでは、対面よりもツールの操作方法について相談・説明しにくいことが考えられます。
そのため、導入前にデモなどを利用して操作感を確認しましょう。
自社にマッチしているか
どのツールを導入する場合も、自社にマッチしたツールを選ぶことが重要です。
自社にマッチしたツールを選ぶためには、自社でツールを利用する目的を明確化しましょう。明確化しないと、導入後に自社にマッチせず使いにくさを感じる可能性があります。
ツール導入の目的を明確化し、自社にマッチしたツールを選びましょう。
既存サービスと連携できるか
自社で既にあるサービスと連携できることは、業務効率を上げるために重要です。
既存サービスと連携できることで、導入したツールに情報を転記する作業を減らせます。
テレワークツール導入事例
労務管理ツール「人事労務freee」―株式会社ファームシップ(専門コンサル)―
各地に拠点がある株式会社ファームシップでは年末調整における保険額などの記入作業や、記入内容のミスを従業員に修正してもらうのに非常に手間がかかっていました。
しかし労務管理ツール「人事労務freee」導入後、記入状況をリアルタイムで把握でき、修正部分もお互いクラウド上で確認しながら対応できたため、便利になりました。
(引用: 人事労務freee 公式ホームページ)
社内SNS「Tocaro」―株式会社AIRDO(航空)―
株式会社AIRDOでは札幌‐東京間でコミュニケーションをとる必要があり、従来の連絡手段はメールか電話の2つのみでした。
しかし、メールに添付するファイルの容量制限で送れないことや受信メールを見落とすことがありました。
そこで社内SNS「Tocaro」を導入したところ、従来のメールや電話よりも札幌‐東京間で円滑なコミュニケーションをとれています。
また、北海道胆振東部地震のような緊急事態の際に「Tocaro」ですぐに社員の安否状況を確認できるようになりました。
(引用: Tocaro 公式ホームページ)
Web会議ツール「LiveOn」―アイリスオーヤマ株式会社(メーカー)―
生活用品の企画・製造・販売を手がけるアイリスオーヤマ株式会社では、元々ハード型のテレビ会議システムを導入していました。
しかし、テレビ会議を行うなかで「会議にもっと臨場感がほしい」という要望があり、「高画質で臨場感ある映像」と「映像の大きさや配置を自由に変更できる柔軟性」がある「LiveOn」を導入しました。
「LiveOn」の導入により、臨場感のある会議を実現でき、意思決定や情報共有のスピードが上がりました。また東日本大震災の際にも、「LiveOn」は安否確認や情報共有のツールとして大いに活躍しました。
(引用: LiveOn 公式ホームページ)
まとめ
今回は、テレワークに必要なツールから導入の注意点まで中心に解説しました。
今回の記事を参考に、テレワークに必要なツールを導入してみてください。