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2022.08.25

シリコンバレー発AIテクノロジーカンパニーパロアルトインサイトと、株式会社リンガーハットが、緊急事態に対応する需要予測システムを共同開発

最終更新日:

パロアルトインサイトLLC(本社:シリコンバレー、CEO:石角 友愛)は、長崎ちゃんぽん専門店「リンガーハット」を運営する株式会社リンガーハット(本社:東京都品川区、代表取締役社長兼CEO:佐々野 諸延)と、緊急事態等に対応する需要予測システムを共同開発しました。

また、このシステムをベースとした「自動発注アプリ」、および「店舗シフト管理アプリ」をショップス市川店、川崎稲田堤店の2店舗で2022年8月よりテスト運用を開始します。さらに、2022年から23年にかけて、全国約700店の「リンガーハット」及び「とんかつ濵かつ」での本導入を予定しています。

この需要予測システムを応用した店舗シフト管理アプリの導入により、コロナ禍で変化した消費者需要の予測をし、飲食業界が抱える人手不足や、食品ロスの解決を目指します。

シフト管理・需要予測のシステム化へ

リンガーハットでは、2018年から3年間売り上げを予測するAIシステムを開発・運用しており、売り上げデータをAIに学習させ、システムを構築していました。今回パロアルトインサイトLLCと共同開発した緊急事態に対応する需要予測システムでは、過去3年分のデータに加え、直近4~5日分の売り上げデータの変化をAIシステムに反映されるように改修することで、従来では難しかった自然災害や感染症のパンデミックなどの緊急事態による需要の変化にも対応できるようになります。

 

「自動発注アプリ」と「店舗シフト管理アプリ」の操作は、日付を選択するとその日の予測売り上げと予測来店者数が表示され、需要予測は、1時間毎の需要予測を店舗ごとに行うという画期的な仕組みとなっています。この需要予測に合わせて、最適な発注数やスタッフ配置が表示され、これまで属人的に行っていた食材の発注やシフト管理をシステム化することで、業務の負担軽減や判断精度の向上に繋がります。

緊急事態に対応する需要予測システム開発の背景

新型コロナウイルスの感染拡大により、消費者の行動様式が変わりました。これによって国際的な物流の混乱やインフレなどがあり、従来の需要予測モデルが通用しなくなりました。そのため、今後も起こりうるさまざまな事態に備えて、あらゆる環境下で柔軟に対応できる需要予測モデルの開発が不可欠であると考えが本システムの開発に至りました。

緊急事態に対応する需要予測システム開発について

本システムは、消費者の需要を予測する従来のシステムに加えて、地震や台風といった自然災害や感染症のパンデミックなど、さまざまな緊急事態下で変化する需要をAIを活用して予測します。これにより、販売実績や気象情報、地域に関する情報などのデータを基に、消費者の需要を予測することで適切な発注数の算出、在庫管理、出荷量予測、スタッフ配置を行い、サプライチェーンの無駄を減らすことが可能となります。さらに、通常時の需要予測を使用しながら、緊急時の需要予測に瞬時に切り替えることができるので、オペレーションの遅延をなくし、円滑に業務効率化を実現する技術基盤になります。

飲食業界が抱えるあらゆる課題解決の実現

業務効率化は、飲食業界が長年抱えている「人材不足」と言う課題解決に繋がります。また、在庫の最適化により、「食品ロス」の削減を実現することも可能です。需要予測による需要と供給の最適化は、飲食業界が抱えるあらゆる課題解決の実現にもつながると考えられます。

 

AINOWでは本需要予測システムについてインタビューを行っています。

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