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2022年6月26日に、オンラインで記者向けの発表会が開催されました。発表会では、株式会社ABEJAの代表取締役CEO兼創業者岡田陽介氏が登壇しました。今回の記事では同発表会の内容をレポートします。
ABEJAについて
岡田氏:弊社のコーポレート・フィロソフィーは、「ゆたかな世界を、実装する」というところから、全く変化はありません。その上で、テクノプレナーシップが重要であると思います。テクノプレナーシップとはテクノロジー、リベラルアーツ、アントレプレナーシップの3つをかけ合わせた造語です。現代の社会情勢的に、テクノロジーが進化していくなかで強い倫理観が求められており、テクノロジーがどのような方向にいくのかを決めるのがリベラルアーツであると思います。このようなテクノロジーとリベラルアーツの円環、そしてその円環を回す原動力がテクノプレナーシップです。私としては、リベラルアーツや倫理観について2013、2014年頃から申し上げていたので、このように時代にマッチした言葉になったのを感慨深く思います。
↓ABEJAについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
300社以上のDX供走でゆたかな世界を実装|株式会社ABEJA
AIシステムの利用から見た顧客課題について
岡田氏はAI導入の顧客課題について、「魔法の川」「データの谷」「精度の壁」というABEJA独自の造語を用いて語りました。
岡田氏:まず、AI導入のためには「魔法の川」を渡りきっていただく必要があります。AI=魔法のように思っている方も多いと思いますが、その段階を越えなければなりません。その次に、「データの谷」というように申し上げているのですが、AIが魔法でないとわかった後に重要になるのはデータです。しかし、多くの企業はデータがないので、データを貯めるところから始めます。そして、データが集まった後に立ちはだかるのが「精度の壁」です。精度の壁の段階では、お客様から「いつになったら精度が100%になるのか?」とお話をするのですが、AIは理論上、精度が100%になることはありませんというお話になります。では、どのように運用するかということですが、実際に運用に乗っかったあともデコボコ道を走り続ける必要があります。このようにDX、AI導入には乗り越えなければいけないハードルが大きいのかなと思います。
事業とサービスの再定義について
岡田氏は次に新型コロナウイルスの流行によって変化したAIシステムのニーズに合わせ、事業サービスの再定義を行ったことを語りました。
ABEJAは「ABEJA platform」を基盤とした「トランスフォーメーション領域」と「オペレーション領域」でデジタルプラットフォーム事業を再定義しています。
岡田氏:今回、「ABEJA platform」を中心に事業やサービスを再定義するなかで、トランスフォーメーション領域とオペレーション領域の2つの領域を作っています。これらは、「ABEJA platfrom」を中心にトランスフォーメーション領域とオペレーション領域でシナジーサイクルを生むという形になります。
ABEJA PLATFORMの製造ノウハウについて
岡田氏は「ABEJA platform」の製造ノウハウについて語りました。「ABEJA platform」の特徴として投資期間を短くできることがあげられます。
岡田氏:「ABEJA platform」には最新の機能が揃えられており、製造ノウハウが優れているため自分たちで作るよりも効率化されています。通常AIシステムを作るときは、まずはテーマを決めてPOCを何度も繰り返します。そして、精度が高まると本番環境に移行するという形ですが、これではコース期間が長くなりすぎてしまいます。ABEJAではこのような概念を壊し、投資期間を短くしています。これを実現しているテクノロジーが「ABEJA platform」になります。
まとめ
今回は株式会社ABEJAの記者向け発表会をレポートしました。
ABEJAは「SIX」というAI/DXに関する最新活用事例を紹介する大規模なイベントを開催しています。
2022年のテーマは「~HIとAIの協調〜」です。アーカイブ配信もされていますので、ぜひご覧ください。