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第6回 Machine Learning 15minutes! 〜機械学習の実用化とそのミライが見えてきた〜
今日は、11月26日(土)Machine Learning 15minutes! に参加してきましたのでレポートをお届けします。本日も満員御礼。会場は機械学習に興味のあるエンジニアや経営者、マーケターの方などでいっぱいでした。今日は登壇者も多く、深い事例が数多く聞けたので有意義な時間を過ごさせて頂きました。
参加してきたイベントはこんなイベント!
株式会社メンバーズキャリア様主催
第6回 Machine Learning 15minutes!
「Machine Learning 15minutes!」は、「機械学習」について「15minutes以内」で語るLTを6~9人程度で行い、DeepLearningなどの先端的な事例、強化学習などの流行している技術、ビジネスへの応用例など、様々な角度から機械学習についての知見を広げ、LT終了後の懇親会でネットワーキングを行うイベントです。
目次
三井物産セキュアディレクション株式会社
高江洲 勲 【機械学習を使ったハッキング手法】
趣味が脆弱性スキャナ作りというホワイトハッカーの高江洲さんからスタート。
今日はRXSSについて、クッキーなどを盗みサイト改ざんを行う悪質な手法について、構文理解にLSTMを使ってみたという話です。2万ページのHTML、1万ページのJavascriptをLSTMに学習させたとのこと。そして、サニタイズを回避して、攻撃するために機械学習を利用、MLPとQ学習でパターン学習を行ってみたそうです。
最後は実際の攻撃をした際のデモを見せて頂きました。
Webサイトでは当たり前となったセキュリティ対策ですが、機械学習を活用することで攻撃にも防御にも活用できてしまいますね。まだセキュリティ×AIのサービス例は少ないことからさらなる研究に期待が向けられそうです。それにしても人材不足とのこと…
Blue Wall Japan, Inc.
坂井 尚行 【AIプロダクト開発・アンチパターン】
※記事は追加され次第更新します。
AIサービス開発の数々のアンチパターンを話して頂きました。数がものすごく、1つ1つのエピソードも興味深いものばかり、会場では、皆さん実体験しているので、苦笑いしている顔がたくさん見られました…
特に面白かったのは、PDDDDDDDD…..
いつまでも開発をしていて、チェックとアクションがないパターン。営業あがりのCXOがいるプロダクトに多いとのこと。しっかりやったことを振り替えてって改善していくことがないとダメ。
アンチパターンの解決策で重要だったものは以下のようです。
・誰のためのどんなサービスなのか定義をする
・物事の日陰を狙っていく
・インタビューをしっかり行う
ここまでやってから、データを眺めてアルゴリズムを考える。そうしないとオレオレプロダクトになるだけ。使われないサービスがほとんどですが、AIを使うからこそ、事前の調査や定義付けが重要になるとのことでした。マーケティングとテクノロジーのバランスを保つことが大事。
普段のプロダクト開発でもあるあるなアンチパターンが盛り沢山でした。特段AIサービスに限ったことではないと思いますがAIを活用することは定義付けが重要になるのでさらなる設計が必要だなと思いました。
日本マイクロソフト株式会社
佐藤 直生【機械学習サービス「Azure Machine Learning」】
ジュニアと一緒に参加された佐藤さん、「Azure Machine Learning」について、最新の事例と活用方法をお話いただきました。
特に面白かったのは、統計の世界では有名なタイタニックの実データを使ったシミュレーションにおいて、死ぬか生きるかの二項分類。「Azure Machine Learning」を活用するとブラウザベースでカンタンに統計分析できてしまい、とてもカンタンなことがわかりました。
Microsoft Cognitive Toolkitについては、時間が足りず聞けませんでしたので、詳しくは資料をご確認ください(汗)
「Azure Machine Learning」を活用すれば、難しかった統計もデータを揃えるだけで出来てしまうので大変便利だと思いました。Microsoft Cognitive Toolkitも大変面白そうなので、もう一度見てみたいと思います!
株式会社インテリジェンス
森山 直人【外部メモリー理解のためのNeural Turing Machine入門】
とてもわかり易いNeural Turing Machineの解説をして頂きました。自然言語領域ではまだニューラルネットの限界、外部メモリに触れることで、突破口を感じたとのこと。
・LSTMをコントローラにヘッド、メモリを取り付けた。
・ノイマン型に近い。
・LSTMでなし得なかった本質的な記憶を実現できる。
・メモリを細切れにしているので、必要に応じて箇所を変更して、使用するので人間の脳に近い処理が可能に
ニューラルネットワークの可能性を広げる手法として期待できるのでは?
LSTMに外部メモリをいくつ搭載できるかが勝負になるのではと思う。
なんとこれだけ詳しいのに、仕事ではマーケティングをされているため実際には使用しないとのこと、、趣味でこれだけ勉強して理解しているとのことでビックリしました!
アディッシュ株式会社
池谷 昌大【AI技術のサービス活用障壁と事業現場での乗越え方】
アディッシュでは、人力の業務が多い中、AIが出てくることでむしろ強みが出ると確信したという池谷さん、人でやる作業とAIでやる作業をお互いの得意な分野に分けて活用しようと思いついたそうです。そこで、ビジネスに置いてAIを取り入れるためのポイントをまとめて頂きました。企業の中では3者は以下の通り。
・技術がわかるエンジニア
・AIをビジネスに翻訳できるディレクター
・AIの投資判断ができる経営者
そして、成果が出ないことへの対応
・PDCAを回して、試行錯誤していくしかない。
・時間とコストも掛かるがここへの辛抱が必要
AI技術者とAIディレクターの交流が必要になるので、WBAに参加していくといいのでは!
ということで〆て頂きました。
自社の強みを活かしてAI活用を頑張られている良い事例を聞くことができました。決裁者への提案など他の会社でも参考になることが満載なので、ぜひ一読されることをオススメします!
株式会社クリューシステムズ
平山 勝彦【CUDAを搭載したカメラ+機械学習によるクラウド映像監視サービスの実用化】
今日はAIカメラのハードをお持ちになってのプレゼンです!
警察に向けて監視カメラとして提供しており、これが結構儲かっているとのこと。
NVIDIA社のチップを使って開発しており、内部はLinuxでSSDを搭載しており、1ヶ月の画像を保存できる。今後、AIカメラや他のカメラを統合させた、DLaaSというディープラーニングプラットフォームを構築することを目指している。大量データの解析はやはりサーバサイドが必要なので、端末で厳選してプラットフォームへデータを転送するので、脳に負担がかかりにくくなるとのこと。
また、最近Facebook広告などでも目にするmセンスタイム社の画像認識を紹介、警察のNシステムのようなことをDLaaSで解析している。
カメラにAIが入って処理ができるのか不安でしたが、カメラにAIを入れることでプラットフォーム側の処理を軽減できるとのこと。詳しくは別途インタビューをさせて頂きく予定なのでお待ちを。
芝浦工業大学 教授
木村 昌臣【トピックマップデータベースを利用した会話システム】
※記事は追加され次第更新します。
専門はデータ工学、現在はトピックマップデータベースの機構とその応用をしているとのこと。
トピックマップデータベースとは、もともとは技術文章のindex技術、概念や事柄を関係性とともに保持することができるデータ構造。
トピックマップデータベースを活用して、自然言語文入力による対話インターフェイスを作れないか、オントロジーの活用という方法もあるそうです。
※オントロジーは物体の概念の存在を表すための知識体系。
今後はディープラーニングと合わせることでさらに効果的になるかもしれないそう。
自然言語処理の研究はまだまだ難しい部分がありますが、トピックマップデータベースを取り入れてみるなど、様々なアプローチの組み合わせで道がひらけてくるかもしれないと思いました。
dip AI. Lab
亀田 重幸【AIニュースサイト「AINOW」記事でAIトレンド分析~11月~】
最後は私も登壇させて頂きました。
まずは、11月の主なニュースを紹介させて頂きました。
特に反響の大きかったニュースは下記の2本
・高齢者の運転ミスによる事故とそれに伴う自動運転の必要性について
・宮崎 駿監督がドワンゴの川上会長へ激怒した超人工生命体のニュース
そして、今回の特集枠では、超人工生命体というキーワードから「特化型AI」と「汎用AI」の可能性についてお話をさせて頂きました。
1番言いたかったこととしては、汎用AIはすぐにビジネスで活用できるものではないが、研究を続けていかなければいけないということです。ビジネスでは特化型AIを使うことで生産性が上がり、私達の生活は格段に便利になると思いますが、特化型AIの進化には限界があります。
そこで、人間のように自ら周りから必要な情報を認識して行動を起こし、その結果を学習していくようなAIが誕生することで15年、30年後のミライでAIが爆発的に成長して、人間の想像を超える革命や発明が起こるのでは?と提起をさせて頂きました。
最後はいつもの懇親会です。
登壇者のみなさま、おつかれさまでした!!!