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2017.07.28

スカウトを自動化!? 日本初のAIヘッドハンティングサービス「scouty」に潜入!!

最終更新日:


どーも!! まじすけです!!✨
日本初のAIヘッドハンティングサービスを運営する株式会社scoutyさんにインタビューしてきました!
「エンジニアをAIでスカウトする」という新しい取り組みを始めた代表取締役の島田寛基さんに、サービスを立ち上げたきっかけなどを聞いてみました?

島田寛基

2015年、京都大学で計算機科学の学士号を取得。大学時代にはグーグル(日本法人)でインターンシップを経験。2016年、イギリスのエディンバラ大学(The University of Edinburgh)大学院で修士号「MSc in Artificial Intelligence」を取得。2015年にはIncubate Fundにて、さまざまなスタートアップ企業でインターンシップを経験。2016年、日本初のAIヘッドハンティングサービスを運営する株式会社scoutyを起業。

scoutyとは?


scoutyは、個人が持っているSNS・ブログ・技術的投稿といったインターネットに広がるオープンな情報を自動で取得(クロール)し、個人に紐付けて「人」のデータベースを作ります。そのようにして集まった、日々の投稿やつぶやき、友達ネットワーク・経歴といった様々な情報を使って、その人が次にいつ退職しそうかを予測し、その人が転職したいと思えるような最適な企業を機械学習でマッチングさせ、スカウトを送るサービスです。
引用:https://www.wantedly.com/projects/109661

自分のライフスタイルに沿った転職体験を創りあげる

どうやってエンジニアをピックアップしているんですか?

島田:scoutyはTwitterやFacebook, GithubなどのSNS上で公開されている情報をクローリングし、その人の能力や特性を数値化します。ビジネス力、技術力、影響力を個別に評価しています。さらに、経歴やインターネット上の行動などから、潜在的に転職しようとしている人を炙り出しています。また、その人のTweetの傾向やFacebookのデータからどこのクラスタに属していて、どのような企業が好きかが見えてきます。こういった人材データを企業に公開し、採用活動をサポートしています。
現在は25社程の採用担当者の方々に使っていただいています。

技術力: Githubに書いた記事に対するスターの数であったり、フォローの数、書いてるコードの量、技術カンファレンスに何度出たかなどを指標にしている。

ビジネス力:どの経歴でどのくらい続けていたか、といった経歴や経験したポジションなどを指標にしている。

影響力: ソーシャルメディア上でのインフルエンス力を測るポイントで、SNSでのフォロー数とフォロワー数の割合で決めている。

scoutyでは自己判断による評価ではなく、アウトプットベースで人を評価しているところがポイントです。なかなか言語化しにくい「優秀な人」を、点数で評価できます。これにより、スキルを基準にしてターゲットを絞ることができます。また、SNS上のデータを使って人柄と能力を判断することで、その人に会わなくてもデータから合う人を選定できますし、採用できなさそうな人を除外することもできます。それによって、不要な面談を省き、採用の仕組みを変えることができます。

サービスの登録は不要で、SNSで公開されているデータをすでにscoutyが集めています。

既存のサービスでは転職したいと思う前にメールがたくさん来たりして、ユーザー体験が低いものになってしまします。なので、SNSのデータから予測をして、転職したいなと思っている時に空気を読んでメールが来るサービスを目指しています。自分のライフスタイルに沿ったタイミングで転職メールが届くというユーザー体験を実現したいです。

変わりつつある採用の仕組みをAI技術で解決したい

学生時代はどう過ごしていたんですか?

島田:小さい頃からプログラミングが好きで、中学生の頃にポケモン風RPGを作ってたりしたんですよね。(クオリティ高い)
高校の時はそこからデザインに興味を持ち、大学ではまた情報系に戻って人工知能の領域を勉強していました。その後、大学での知識を活かし、エディンバラ大学大学院でAI専門の修士課程をとりました。

昔からスタートアップにも興味があり、今自分ができるAIの技術を使って社会の問題を解決したいというのが当時の思いでした。

なぜscoutyを始めたんですか?

島田:最近の採用は時代とともに変わりつつあります。技術に尖った人が引き抜きされたり、学生がインターンを経て就職したりしています。

そういった時代の変化に合ったサービスを作りたいと思っていました。

それと、就活のシステムが嫌いなんですよ。コストは低いのですが、最適な職をマッチさせるシステムではないんです。
例えばデザインとwebが得意な友人がいたんですど、なぜか就活をして新卒で広告代理店にいってしまったんですよね。しかも実際の仕事内容はエクセルに文字を入力する作業のようで。彼は続けたいと言っていますが、デザインの会社からオファーが来たらそっちにいくんじゃないかなと思っています。

つまり、「就職活動」というシステムでは職業マッチングがうまくいかなかったんです。

就活のイケてないところは、新卒採用をしていない会社が就活をしている人たちの選択肢に入らないことだと思います。技術力がある人はもっと活躍できる場所があるはずです。なのになぜかそういう人も就活をしてしまう。こういった職業マッチングのズレをAI技術を用いて改善したいというのがscoutyを始めたきっかけです。

技術やノウハウを公開することで新しい情報を集める

優秀なインターンを多く集めていると聞きました!

島田:現在社員が5名なのですが、インターンはそれより多い6名います。ほとんどが学部生で中には東大理IIIの学生もいます。基本的に彼らにはカスタマーサポートやエンジニアとして手伝ってもらっています。特に募集しているのはAIに何かしらの興味があって、それに対して何かしらアクションをしている人です。例えばPythonについて学んで、その勉強会に参加し始めている人など。

カスタマーサポートを手伝ってくれているインターンにもPythonを書いてもらったりしています。また、AIの勉強をしたいインターンには、僕が作った秘伝のpython教科書をシェアしています。

外部にも積極的に情報を公開しているんですね

島田:他にもAIとHR Tech向けの記事を書いており、弊社で使っている技術やノウハウを発信しています。

技術向けのscouty AI LABでは、名前からの国籍判別など、どういう技術を使っているかを紹介しています。目的の一つとしてはAIエンジニアの目に止まること。そしてscoutyが本当のAIを使っている企業であることを非エンジニアの人にも知ってもらうためのブランディングも含めています。

scouty HR TECH LABの記事は企業の採用担当者向けにしています。scoutyがどのように使われていて、どういった効果があるかなどを紹介しています。今後はもっと詳細な情報、例えば業界別年数分布とか退職率予測のデータなどをどんどん発信していきたいです。それらの情報から、やめる人が呟く単語だったり、スカウトメールに入れると返信率が上がる単語/分量など実用的な部分も紹介していきたいと思います。

弊社は技術やノウハウのオープン性を大事にしています。情報を囲い込んでるよりも、web上に公開することで新しい人や情報が集まるんですよね。

ゆくゆくはscoutyのサービスもATSのような他のサービスと連携した活動をしたいと考えています。

おわりに

AIを用いて転職者に適切なタイミングでスカウト行うサービス「scouty」でした。島田さん自身が体感した時代の変化そして社会的な問題を、AIを使って変えていくって素敵ですよね!
もしみなさんのメールボックスにscouty経由でメールが来ていたら、すでにあなたの能力が認められている証拠ですよ?

ここで実際に働いているインターン生に、scoutyで働くことになったきっかけとモチベーションをインタビューしてみました!

インターン生に突撃インタビュー!


小倉健太郎: 僕はもともと医療の分野とテクノロジーを混ぜたくてAIの勉強をしていました。最近はAI×医療の分野もあり興味高まっていました。そんな中、知り合った投資家の方にscoutyを紹介してもらい、インターンを始めました。医療の現場の中で自動化できるところにITを取り入れて、医療業界に革命を起こしたいと思っています!


神戸隆太: 僕の場合はもともと経済学部に行こうとしていて、11月まではAIにあまり興味がありませんでした。しかし、年度が変わるタイミングで何かインターンを始めたいと思い、友人の紹介がきっかけでscoutyのインターンを始めました。始めはビジネス面でのサポートがメインでしたが、エンジニアにも興味がでてきてAIの勉強を始めました。それもあって、志望を情報系の学科に変更しました。会社がまだ始まったばかりで、一緒に成長していくのを感じることができています!

これからの彼らの活躍も楽しみですね!

こちらもチェック!!

まじすけ

明治大学FMSでTDAやAIの研究を行なっている学部4年生。大学院の受験勉強の合間に研究内容やインタビュー記事をサッと紹介! 最近はまっているのは糖質ダイエットで、週3回いきなりステーキのワイルドステーキでお腹を満たす。

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