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2019.05.29

日本の空港で初!成田空港に導入されたセコムの警備ロボット「セコムロボット X2」のデモの様子を公開!

最終更新日:

セコム株式会社が2019年5月23日、自律走行型巡回監視ロボット「セコムロボットX2」のサービス提供を6月から開始し、第1号として成田国際空港での導入が決定したと発表しました。国内の空港で警備ロボットを本格的に導入するケースは初です。

野村総合研究所等が発表した「人工知能(AI)やロボット等による代替可能性が高い100種」の1つに「警備員」が選ばれています。

しかし警備員の有効求人倍率は厚生労働省が2019年2月1日に発表した数値で8.65倍となっていて、全職業の中で2位になるほど人材不足問題が起こっています。

インバウンドの観光客が多い中、2018年の成田国際空港の航空旅客数は約4,260万人に上り、いかにして安全性を担保するのかが大事な課題になっていました。

今回は2019年5月29日に報道公開された「セコムロボットX2」のデモンストレーションの様子をお伝えいたします。

デモンストレーションの様子

熱画像センサーでゴミ箱内をチェック|巡回警備

「セコムロボット X2」にはレーザーセンサーが組み込まれており、通行人に反応して停止する仕組みになっています。さらにアーム内には熱画像センサーが組み込まれており、ゴミ箱内に危険物があるかどうかを検知することができます。

立ち入り禁止エリアでは人が入ってこないかをチェック|立哨警備

また、立ち入り禁止エリアでは、ロボットが動かずに監視・警戒にあたる立哨警備を行います。立入禁止エリアに人が近づいてくると警告音を出す他、防犯センターと電話をつなぎ、対応することも可能です。

ロボットを活用すればさらに高品質て効率の良い警備が可能

セコム株式会社の企画部 部長の長谷川氏より「セコムロボットX2」に関する説明が行われました。

セコム株式会社の企画部 部長 長谷川氏

長谷川氏:現金輸送の支援ロボットや、巡回監視ロボットなどセコムはロボットの研究開発を20年近く前から進めてきました。

「セコムロボットX2」は230kgの筐体で、さまざまなセンサーが搭載されています。あたかも人間の警備員と同じような巡回警備をします。

「セコムロボット X2」に搭載されたセンサー類

長谷川氏:また、何かの異常があれば防災センターに通知を行い、必要に応じてロボットを介しての会話や警備員の派遣などを行います。この組み合わせによって品質の高い効率的な警備を提供していきます。アームの先には熱画像センサーがあり、熱源がないかを検知したり、金属探知機も内蔵されていて不審物がある際にはその中身をチェックすることができます。

また、リアルタイムで監視卓で人間の警備員がチェックできます。日常的に監視卓をチェックする必要はありませんが、異常がある場合は、監視卓に警告表示が出ます。

これまで空港内のさまざまな場所で走行実験を実施してきました。空港の安全に貢献できると確認できたため今回、正式な導入をリリースしました。今後は、さまざまな大規模施設において人とロボットの力が融合した新たな常駐警備サービスとして展開してきます。さらに、人による警備のノウハウをAIによる画像処理や5G、ロボット制御などの技術と組み合わせて、さらに高品質で効率のよい警備を実現していきたいと考えています。

「セコムロボット X2」の監視卓。リアルタイムで映像が受信され、異常があった場合には画面に警告が表示される仕組み。

 

「セコムロボット X2」が行う警備業務の例

さいごに

「セコムロボット X2」は、あらかじめ決めておいたルートを約12走行可能で、マップ上でどの位置を走行しているかを認識できます。チェックするゴミ箱もマップで定義を行っています。具体的な巡回エリアの明示は避けられましたが、到着ロビーの動線や一部の一般エリアで走行する予定といいます。成田空港では第1ターミナルと第2ターミナルで9月まで1台ずつ導入し、それ以降は各ターミナルで2台に増やす予定です。

課題として、階をまたがる場合は常駐警備員の誘導が必要ということ。また、アーム部分がまだ防水対応されておらず、今後は屋外対応も視野にいれて開発をしていくとしています。将来的には監視卓にさまざまな機能をつけて不審物の認識機能なども強化していきたいとしています。

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