AIのスコアは「監視社会」を誘発する?

「AIスコア」をご存知でしょうか。

AIスコアとは、AIを活用してその人のさまざまな情報から、その人が信用できるか、将来性はどれくらいかを数値化したもの。

現在の日本では、「J.Score」というサービスが代表的です。

AIスコアを導入することで、従来のサービスでは重視されてこなかった、行動履歴や生活習慣などのデータを活用し、複合的にその人を評価することができるようになります。

しかし、AIスコアは良い面ばかりではありません。AIの基準が評価されるようになれば、多くの人がAIに評価されるように行動するようになり、行動が画一化していく可能性すらあります。

この記事では、AIスコアがどんな場面で活用されているか、世界での運用状況はどのようなものか、AIスコアが招く将来について考察していきます。

AIスコアに関する理解を深めていきましょう。

AIスコアが日本に及ぼす影響

今まで日本では、勤続年数や雇用形態、家族構成などで信用できる人物かどうか審査していました。

しかし、この条件だけではその人の人格やお金に対する考え方などの判断ができず、本当に融資をしていいのか判断がしづらい面もありました。

そこでAIスコアを導入することで、幅広い観点からその人の信用度を測れるようになったのです。

そんなAIスコアですが、実際にどんな場面で活用されているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

お金の貸し借りがAIスコアに基づいて行われるようになる

AIスコアを使えば、その人にとって最も適した金利や限度額を即座に提案できるようになります。

現状の日本におけるAIスコアを使った金融サービスは株式会社J.Score(ジェイスコア)の「AIスコアレンディング」。

AIスコアをアップさせることで、貸付利率引下げ・契約極度額アップも可能です。

AIスコアレンディングの詳細はコチラ

AIスコアが高い人ほど、優遇を受けられる社会になる

株式会社J.Scoreの「AIスコア・リワード」は、AIスコアが高い人ほど、さまざまな特典が受けられるサービスです。

6つのスコアランクが存在し、そのスコアランクに応じて無料で特典を受けられるようになっています。

AIスコア・リワードの詳細はコチラ

人材業界でも、その人の人格や才能などを数値化して採用を決めるようになる

AIスコアの利用は個人の利用にとどまりません。企業の採用の分野にも活用の可能性があります。

代表例は、データとAIで未来予測し、HR戦略の意思決定を客観的にするという「TRANS.HR」です。組織の価値観を可視化し、入社後、活躍する確率や早期退職を予測します。

このように、AIがその人のスコアを計り、可視化するという技術は幅広い分野で使われています。

世界でのAIスコア導入実績

AIスコアの利用は日本だけにとどまりません。世界的にAIスコアは導入されているのです。

では、実際にどんな風に利用されているのでしょうか。アメリカと中国の2つの例を見ていきましょう。

アメリカ

アメリカでは、クレジット支払いの履歴である”クレジットスコア”が重視されることがあります。

このスコアは、返済履歴や借入残高、過去に金銭関係のトラブルがないかなどのデータを元に計算されています。

サブプライムローンの巨額損失の反省が背景。アメリカで有名なスコアは、フェア・アイザック社の「FICOスコア」です。

中国

中国では、より広範な「社会信用システム」の構築を政府が進めています。アリババグループの金融部門アント・フィナンシャルサービスグループは15年、「芝麻信用(セサミ・クレジット)」というシステムを導入しました。

芝麻信用(セサミクレジット)は、個人のさまざまな行動データをAIが分析、スコア化します。

芝麻信用(セサミクレジット)のスコアが高い人は、ローンや賃貸物件、ホテルやレンタカーなどの支払い、医療ケアに至るまで優遇を受けられます。

一方、スコアが低い人は優遇が受けられないのはもちろんのこと、通販サイトで一定額以上の高級品を変えなくなるなどの制約もあります。

AIスコアは「監視社会」をもたらす可能性がある

今後、お金の貸し借りや採用に至るまで、AIが基準になるかもしれません。実際にアメリカ・中国ではスコアが良い人が優遇されています。

反対に、「信用を下げる重大な行為」を犯した人に対して、1年間にわたり鉄道の利用を禁止した事例もあります。ゲームでチートをしてもスコアが下げられることもあるそうです。まるで、人に監視されており、信用スコアのために生活しているようですね。

このようにAIスコアが一般的に広がり幅広く展開されれば、多くの人がAIに評価されるための行動を取るように恐れがあります。政府は国内にいる人のデータをあつめ、監視を始めるかもしれません。

「人の多様性」「AIによる規律」この2つのバランスをどうとるかが今後の社会においてカギになってくるのではないでしょうか。

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