技術とともに進化してきたアダルト業界、これからエロはAIでどう変わっていくか

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どうも。ライターのsatoshiです。やはりこのトピックを書かずにいられませんでした。

AIはさまざまな業界に変革を起こしていますが、これまでAINOWではあまり触れられていなかった分野も記事化しました。そう「AI × エロ」の分野です。

なぜエロとAIなのか

日本のアダルト市場は非常に大きく、矢野経済研究所の2016年の調査では45兆円を超えているほどです。

エロはさまざまな形で人々の欲求を満たしてきました。そして、その形は技術の変化とともに変わってきます。

事実、2000年代初めは成人向け雑誌を中心にコンテンツが提供されていましたが、しばらくしてDVDが登場、そして現在はスマートフォンやパソコンに代替されています。つまり、アダルト業界はテクノロジーと一緒に進化を遂げてきたとも言えます。

特にヴァーチャルなエロは、犯罪抑止や性的欲求が満たしづらい人たちへのセラピー的効果が言われています。

性的欲求や性活動はさまざま。「こうであるべき」という一般的な満たされる欲求以外にも日常生活で満たすことが難しい人たちがいて、その欲望を性風俗産業やポルノ産業がすくいあげているのが現実なのです。

社会的にも取り上げないのが不自然ですよね。

エロAIの定義

エロAIのゴールは何でしょうか?

筆者が考えるAI技術を使ったエロのゴール・究極体とは「人間の欲求を満たす、人間に限りなく近いロボット」です。

これまでは本やパソコンのスクリーン越しにコンテンツに触れるのが当たり前でしたが、今後はAIなどの先端技術を使って三次元でリアルな体験が可能になると予想できます。

今後のエロの進化には、どのような技術が必要なのか。それぞれの技術がどの程度まで進化しているのかを見てみましょう。

エロの究極体に近づくには?

エロの究極体に必要な技術は何でしょうか。大まかに分けると以下の4つの技術が必要になってくるのではないでしょうか。

  • エロの映像生成技術
  • エロには音声認識・音声合成が必要!!
  • エロロボット紹介
  • エロの究極体にはセンサーも欠かせない

エロの映像作成技術

多くのアダルト業界は現在、VR(バーチャルリアリティ)を中心に市場を拡大しようとしています。AIによる技術はそれをさらに発展させることができます。

GANによる自動生成

GANとは現在、主に画像や映像分野において好成績を残している手法です。GANは2つのネットワークで構成されており、一つは生成器(ジェネレータ)・もう一つは識別器(ディスクリミネータ)と言います。

  • ジェネレータ:ある値を入力値として受け取り、画像データを出力する。
  • ディスクリミネータ:ジェネレータが出力した画像データを受け取り、本物か偽物かを予測して出力する。

ジェネレータはディスクリミネータが間違えるような画像を作るように学習していき、ディスクリミネータは偽物をきちんと見抜けるように学習していきます。この2つがイタチごっこをすることで、お互いの精度をどんどん上げていきます。
機械が自動的に精度を上げていくGANはこれまで他の手法ではなかなか達成できていなかった、驚くような成果をもたらしています。

ここまで来ているディープフェイク技術〜フェイクポルノも誕生〜

上記で紹介したGANという手法はすでにアダルト業界も盛り上げています。

ディープフェイク(Deep fake)と呼ばれるこの手法で一時期、掲示板上で有名になったのが映画「ワンダーウーマン」の主演女優ガル・ガドットさんのフェイクポルノです。

本人の顔が別の女性の体と組み合わさっていますが、非常に自然に合成されており、動画内の会話中の顔の動きにも不自然な部分は全く見当たらないほどのクオリティです。

その動画は海外プログラマーの“Deepfakes”によって海外掲示板Redditに投稿されてすぐに有名になりました。

昨今、本物と区別がつかないほどリアルな動画は世の中に出回っている写真や動画さえあれば、AIでだれでも作れる時代になっているのです。

これまで有名人の画像を他の人の体に貼り付けるというエロ画像は「アイコラ」とも呼ばれ、さまざまなWebサイトに掲載されていました。

しかしディープラーニングの技術によって画像だけではなく、動画でも合成を可能にしたのです。

キャラクターもGANで!

もちろん、現実世界の人だけがGANの利用対象ではありません。世の中の二次元好きにはたまらないであろうサービスをPreferred Networks社がリリースしました。

2019年4月にPreferred Networksはアニメキャラを自動生成するサービス「Crypko」(クリプコ)のサービスを始めました。

 

AI×ブロックチェーン×アニメを組み合わせたサービスです。

世界に一つだけのキャラクターを作ることが可能なだけでなく、作られたキャラクターはイーサリアムというブロックチェーン上で記録されるため、他の人が同じものを作れない仕組みにもなっています。

GANによって「自分だけ」の美少女キャラクターを作れる時代に突入しています。この技術があれば、今後自分が生み出した好みのキャラクターをエロの世界にも生かすことができるかもしれません。

「所有欲と性欲どっちも満たしていくれる自分だけのキャラクターが作れる世界が来るかも」と考えるだけで、胸が高まりますね。

AIとVR・ARの融合

GANで作られたディープフェイクのエロ映像はどのように利用されるのか。エロの究極体を目指すためには、ARやVRを利用するのが一般的です。

映像の使い方はVRで使うか、ARで使うかで変わってきます。それぞれ見ていきましょう。

AI×VRなら?

VRの場合、将来的に個人が好きなようにエロ動画をカスタマイズすることも可能で、理想のシーンに理想の人やキャラクターを出現させてエロを満喫することが可能になります。

後ほど紹介しますが、現存する他の技術を利用すれば、人の五感全てに訴えかけるエロサービスを体験できる日も遠くないでしょう。

360°のVR世界で一度エロを体験してしまえば、現実社会に戻って来れなくなるかもしれませんね(笑)

アダルト × VRの事例なら、秋葉原のアダルトVRフェスで特に人気だった「なないちゃんと遊ぼ」などは有名です。簡易なラブドールで体験の再現度を高めています。

仮に、このサービスに上記で紹介した「Crypko」(クリプコ)の技術を応用できれば、よりパーソナルでエロいVR体験を得られるでしょう。

ちなみに既存のVRによるAVなどは以下のように人を特殊なカメラで撮ることで作成していますが、GANなどのディープラーニング技術が広く使われれば、その必要もなくなるかも知れません。

Abema TIMESより引用

以下のサイトでVRによるエロのサービスが出回っています。

AIとARなら?

一方、ARは現実世界に仮想現実を重畳させる技術です。VRとは異なり、ARはあくまで「現実世界中心」です。

ポケモンGOなどはその代表作ですよね。

この技術とアダルト業界で多くの可能性を秘めています。例えば、多くの人が一度は憧れた、「自宅」で自分と理想の人やキャラと遊ぶという体験ができるのです。

日本ではVR×エロが主流ですが、世界ではAR×エロの方向性でも探求されています。2018年の夏に紹介された「ARconk」などは有名です。以下の動画ではモザイクがかかっていますが、実際のアプリではかかっていません。

「ARconk」の他にも「Naughty America AR「3D Holo Girldfriend」などは主要ARエロサービスです。

今後、それぞれの技術のクオリティが上がればサービスをより自然に楽しめるようになるでしょう。

エロには音声認識・音声合成が必要!!

ここまでは映像に注目してきましたが、映像と同じくエロの究極体に必要なのが、音声技術です。

現存のAI技術でもすでに音声の調整やすり替え、または合成も可能になっています。

音声認識

意思疎通をするためには初めに音声認識が重要になります。自分が言った話の内容を理解する技術は日々進化しています。

2017年の8月段階でプロの速記者に匹敵する5.1%の誤字誤り率に到達したAI音声認識はそれ以降も進化を遂げています。

以下の記事は音声認識のサービスを紹介しているのでぜひチェックしてみてください。

相互的な意思疎通は究極のエロを求めるためには必要です。一方的な会話ではなく、自分の発した内容に対して返答してくれるのは魅力的ではないでしょうか?

音声合成

多くの人が音声合成の利用シーンとして思い浮かべるのはGoogleやAppleが提供しているスマホやスマートスピーカーなどでしょう。しかし、それらの機械音では自然ではないため、AIエロの究極体を達成するには不十分でした。

しかし「WellSaid」が発表した音声合成や「株式会社テクノスピーチ」と「名古屋工業大学」の共同で発表した音声合成サービスは非常に自然な声で、人間の代役が務まるほどのものとなっています。

WellSaidの音声を聞くとエロの究極体である、自分好みの声を合成する未来もそう遠くないことを確信させてくれます。

AI技術により超高精度な歌声合成を実現

好みのキャラクターへとボイスチェンジが可能(動画あり)

音声合成によって自然な声を再現できるようになっただけでなく、自分の声を好きな声に変換することも可能です。例えば、ボーカロイドが好きな人は自分のお気に入りの2次元キャラクターの声を吹き込むこと可能なのです。

一般的なボイスチェンジより技術的難易度が高いリアルタイムでのボイスチェンジ技術ですらすでに多く存在しています。代表的な国内のサービスに「クリムゾンテクノロジー」が挙げられます。

エロロボット紹介

改めて、エロの究極体には何が必要でしょうか。そう、実際に戯れるロボットです。ここでは日本国内のラブドール大手、米国や中国のAI搭載アダルトドール、イギリスのサマンサを紹介します。

国内ラブドール

昔から少し手を伸ばして体感できるエロの代名詞としてラブドールは存在していました。
以下の2社は特に有名な企業です。

  • オリエントインダストリー
  • 4woods

例えば「4woods」のHPをみてもわかるように、日系の企業は非常に精巧にできているラブドールを誇っています。

4woods HP より引用

これらのラブドールにAIやAR・VRが合わされればそれは世の老若男女を虜にするエロの究極体に近づくのではないでしょうか。

海外のAI搭載ラブドール

日本のラブドールは非常に質が高いことで有名ですが、一方で世界にはエロの究極体に近いラブドールが売られているのが特徴です。

米国アダルトドール

米Realbotix社が販売している「Harmony」は世界でも珍しい「感情の繋がり」を体験できるアダルトドールとして満を辞して販売されています。

スマホのアプリを使い、動き出します。また「Xモード」にすると「Harmony」のセンサーが活動し、ラブドールがどのような状況になっているのか(横になっているのかなど)を認識するようになり、よりリアルな動きが生まれやすくなります。

販売価格は100万円前後するようですが、これなら納得ですね。

中国ラブドール

実は中国でもすでにAIをラブドールに組み込んだプロダクトが販売されてます。中国国内で3000万人以上の結婚ができない男性向けのハイエンドプロダクトが売れるようになった影響もあってラブドールの需要は高いようです。
以下の2社は有名です。

  • EXDOLL
  • WMドール

WMドールとは
WMドールは頭部がロボティクス化され、カラダ部分は従来のラブドールと同様に鉄パイプと針金をTPE樹脂でコーティングしたものでできています。

スマートスピーカーに繋いで音声での会話ができるようになる機能がついています。
10-20万円程度の値段です。

EXDOLLとは
EXDOLLはWMドールよりさらに高機能のラブドールで、30万以上します。EXDOLLは手足、胴体部の稼働も考えて、骨格も含めてヒューマノイドAIに近づけています。

性的な目的以外にも、有意義な会話をし、家事を手伝ってくれたり、アシスタントや受付係としても働けるようにすることを狙っているそうです。

エロロボット −サマンサ−

イギリスで話題になっているのが「サマンサ」というエロロボットです。

interesting engineering HPより引用

 

これは上記のEXDOLLと似て、性行為以外の「家族モード」というモードも兼ね備えている点が特徴です。
家族モードから「性行為モード」に切り替わるにはムードや雰囲気を作る必要があり、あまりに性行為に積極すぎると「いやだ」と抵抗もするほどです。ちなみに50万円程度です。

独自路線を進むエロロボットなので面白いですね。

エロの究極体にはセンサーも欠かせない

究極のエロスを目指すなら、人間の五感に連動したセンサーを作り上げる必要があります。

これまでは視覚・聴覚に注力されていたのですが、ここではそれ以外の三感の紹介をします。五感全てからの情報インプット・アウトプットがセンサーを通して可能になることでより人間に近い、最上のエロを提供できる未来が開けるでしょう。

味覚AI

味覚が究極のエロに大事だと考える理由として、味覚AIの発展で、より自然なキスができるようになる可能性を秘めているからです。

「AISSY株式会社」が東北大学発のセンサデバイスを利用して作った「味覚センサーレオ」は味の定量化ができるようになりました。

まだ「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」といった基本的な味覚のみですが、ここからさらに進化していけば、複雑な成分も検知する味覚AIが生まれる可能性もあるでしょう。

嗅覚AI

嗅覚に関するAIはすでに数多く発表されています。
ここで紹介するのは「東京大学」と「日立」が共同開発した嗅覚センサーです。生物由来の人工細胞とAIを組み合わせた人工嗅覚の基礎技術を開発し、混合臭の嗅ぎ分けに成功しました。

生物由来の人工細胞とAIを組み合わせた人工嗅覚の基礎技術を開発

触覚AI

触覚AIはロボットが人を理解して、それに対応した返答を人に提供するのに必要です。
エロいシーンに自分が興奮した際に「どうしたの少し熱くなっちゃって」なんて言われたら興奮度MAXになりますよね、、ね?

ここではMITが開発したロボットに触覚を与える「STAG」と名付けられた「AI手袋」技術について触れます。

今後、触覚AIが進化すれば人間のようにものごとを感知して“対象物を動かす”・“掴み上げる”・“下ろす”などのアクションが可能になりうるでしょう。

ロボットに触覚を与える「AI手袋」 MITが開発

エロAIは犯罪を減らす?

AIがエロ分野を発展させることでどのような副次的恩恵があるのか。犯罪の減少に繋がるでしょう。これは副次的と言っていいのか怪しいほどに重要な要素です。

一部からは日本はアダルト業界の規制が緩いために性犯罪が他国に比べて少ないという意見もよく聞くようにアダルト業界が性犯罪を減らしている可能性は非常に高いでしょう。

*以下の統計調査からもわかるようにアダルト業界が厳しい韓国や中国と比べて規制が緩い日本での性犯罪は少ないようです。
Nation Master

一方でアダルト業界に携わる人の被害が注目されています。一般的な職に比べて世間からの評価がどうしても低くなりやすいアダルト業界の仕事で遭う被害に関しては被害者が声を大にすることが難しいようです。

AV女優さんがこのような被害に遭うのはあってはならないことですよね。

エロAIの技術がさらに進めば、人が必要なエロ作品以外にもエネルギーの向き先が増えるでしょう。そうすればAV女優さんをはじめ、アダルト業界に携わる人たちが不必要な負担・被害を被る可能性も減るでしょう。素晴らしいことですよね。

その他のエロAI技術

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似たAV女優探し機「エロAI先生」ラインアカウント公開

Autoblow AI

男性の自慰行為は基本的には自分の手を動かして成り立つものでした。しかし「Autoblow AI」はその必要をなくす可能性を秘めているのではないでしょうか。

極上の口戯を自動にできるこの機械は実際に人が口戯した訓練データをAIで学習させることで誕生したAIロボットです。
Autoblow A.I. Replicates Human Oral Sex Techniques

スマートコンドーーーム!!

生感染病も完治するため大事なパートナーを守ることもできます。女性を思いやる気持ちがある漢なら購入を考慮してもいいかもしれません。
ベッドルームでのパフォーマンスを多面的に計測できるコンドーム型デバイス「i.Con」がまもなく登場

最後に

今回はAIのエロの部分にフォーカスしてしました。

ラブドールの進化を見てもわかる通り、これから各技術がより進化し、さらに横断的に技術協力をすればまだまだ進化する可能性は十分にあります。

筆者の意見として、エロAIの技術はサービス受容者もエロの提供者もどちらも幸せになれる可能性があると考えています。

そのような人類のロマンが詰まったエロ究極体の完成を見れる日が待ち遠しいです。

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