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2019.11.14

データ分析におけるGUIツールの重要性 ーマスクド・アナライズが斬る

データサイエンティストブームから数年経過して、昨今ではAIやデータ分析における「民主化」が叫ばれるようになりました。

技術が急速に進化によって、さまざまな企業においてデータ分析やAI導入事例が紹介されるようになりましたが、本当に普及していると呼べるのでしょうか。

筆者紹介:マスクド・アナライズ

空前のAIブームに熱狂するIT業界に、突如現れた謎のマスクマン。

現場目線による辛辣かつ鋭い語り口は「イキリデータサイエンティスト」と呼ばれ、独自の地位を確立する。

ネットとリアルにおいてAIに関する啓蒙活動を行なっており、いらすとやを使った煽り画像には定評がある。

“自称”AIベンチャーに勤務していたが、クビを契機に現在は独立。将来の目標は「データサイエンス界の東京スポーツ」。

東京都メキシコ区在住。データ分析の現状の課題

一からデータサイエンスを学ぶことの難しさ

データ分析における現状の課題を掘り下げてみましょう。

AIの開発やデータ分析を行うデータサイエンティストには、さまざまな能力が求められます。数学、統計、プログラミングなどの技術や知識が必要で、情報系の学部でコンピュータサイエンスを学ぶ学生などが学習する領域です。。

しかし、そのような学生は限られます。統計やプログラミングのバックグラウンドがない学生や社会人が新しく学ぶのも大変です。こうした状況から、データサイエンティストは貴重な人材となり、新卒・中途を問わず採用が難しい争奪戦になっています。

データサイエンティストの数が不足している

データサイエンティストは常に人手不足であり、企業は必要な分析を満足に行うことができません。

業務における細かな分析までは手がまわなかったり、既存のツール(Excel・SAS・SPSSなど)で、従来の方法と同じく時間と手間をかけて分析するのが常態化しています。

また、データ分析には技術だけでなく、ビジネスモデルや社内業務を把握することも求められます。データを分析するだけでなく、分析結果を業務に反映して改善することが必要です。

こうしたニーズから社内における人材育成も行われていますが、数学や統計を学んでいる人や、プログラミングの経験者は限られます。また、プログラミングの習得には向き不向きが大きく、社内で講義を始めても数回で参加者が大幅に減ってしまったなどの事例もあります。

結果として一部の担当者しかデータ分析が出来ず、少ない人員に負担が集中する悪循環に陥る企業も出ています。

普及してきたGUIツール

こうした現状から、プログラミング不要でデータ分析を行えるGUIのデータ分析ツールが注目されています。

これまでは老舗企業による製品が広く使われていましたが、昨今では新興ベンダによって新しい製品が続々とリリースされています。ではGUIデータ分析ツールとは、一体どのようなものでしょうか。

GUIツールとは!?

GUIデータ分析ツールはアイコンを並べて分析処理を構築できるので、複雑なプログラミングは不要です。

また、プログラミングは個人の資質による向き不向きもあり、習得には時間もかかります。

しかしツールなら短期間のトレーニングで使いこなせるので、導入活用の手軽さがメリットです。

GUIアイコン画面

また、データ分析では同じ処理を他の人が行ったり、複数人で分析を行う場面も出てきます。また、プログラミングでは他の人が開発した処理を把握するのが難しいですが、GUIツールなら、他の人が同じ処理を行ったり、他の人が作成した機能の再利用が容易に行えます。

どんな分析がGUIツールでできる!?

データを元にした将来予測や要因分析など、業種や用途に応じた分析が可能です。分析アルゴリズムの回帰分析、クラスタリング決定木、サポートベクターマシンによる、統計解析や機械学習が実行できます。

具体的には商品の売上予測、機械の故障予測、不良品の検知、顧客の分類などを分析できます。プログラミングでも同様のデータ分析は可能ですが、より手軽かつ短期間で実行できる点がデータ分析ツールの利点です。

なぜGUIツールが注目を集めているのか

小さな分析をデータサイエンティスト以外が行える

これまで社内のさまざまなデータ分析では、人材不足から十分に分析できなかったり、大容量データの分析に時間がかかり、複数のファイルが混在して管理の手間がかかり、バージョンアップによる動作互換性などの問題がありました。

一方、データ量の上限、処理時間、高い費用、分析方法の属人化といった問題を解決するのがデータ分析ツールとなります。データサイエンティストの手を借りずに行えるので、これまで実行できなかった細かなデータ分析業務も行えるようになります。

高速でPDCAを回せる

GUIツールを活用すれば、外部に委託して時間とコストがかかっていたデータ分析も、短時間かつ低コストでさまざまな業務で実行できるようになります。

その結果、高速でPDCAが回せるようになり、迅速に問題発見や業務改善ができます。より早い段階で分析結果を業務に反映させれば、ツール導入にかかった費用も短い期間で回収できるようになるでしょう。

一方で細かな調整はまだコーディングの必要あり

しかし、GUIツールが万能とはいえません。手軽に分析が出来ますが、より精度の高い分析結果が求められる場面ではプロジェクトに合わせてコードを書く分析の方が有利です。

理論まで把握しているデータサイエンティストにより、細かなデータの修正やパラメータの変更を繰り返すことで、より精度の高い分析結果が実現できる可能性もあります。

手間や費用をかけにくい部分ではツールを、コストを掛けても利益が出せる業務ならプログラミングなど、バランスを見極めて判断すべきでしょう。

どんなGUIツールが生まれているか

これまでも広く使われているツールに加えて、最近ではさまざまなデータ分析ツールの導入事例が公開されています。新興企業からも多くの製品がリリースされており、その中から今回は「nehan」を紹介します。

後発ツールのメリットとして、既存製品の良い部分を取り込みつつ新しい機能を独自に追加できる点が挙げられます。歴史と実績のあるツールが最適とは一概に言えない部分もあるので、幅広くさまざまなツールを検討するべきでしょう。

▼関連記事

でも簡単にデータ分析ができる未来を創る分析ツール「nehan」

「nehan」で何ができるのか

データ分析に求められるデータの取得・集計から、分析アルゴリズムの実装はもちろん、漏れや間違いのあるデータを修正する前処理や、テキスト分析(自然言語処理)も備えています。

操作メイン画面

分析機能以外にも、レポーティングによるデータの可視化と情報共有が行なえるので、分析結果を組織内で容易に共有できます。

レポート画面

また、データの取得などの作業をスケジュールに沿って定期実行したり、作成した分析プロセスを組織内で共有するなど、チームによるデータ分析作業にも対応しています。

どんな人が活用できるのか

「nehan」はこれまでデータ分析業務を行ってきた開発者によって、プログラミング未経験者でも扱いやすいように設計されています。

手間のかかる作業を自動化・共通化することで、これまでデータ分析に縁がなかった人でも、短期間のトレーニングで使いこなすことが出来ます。

今までの「作業」時間を「考える」時間に変えてくれるでしょう。

nehanの他サービスとの違い

「nehan」はデータ分析に必要は機能が全て揃ったオールインワンプラットフォームです。データ”分析”だけでなく、データの取得から前処理、統計解析や機械学習などの分析、データの可視化やエクスポートなどが行なえます。

さらに、処理の自動化や省力化によって、データ分析チームにおける複数人の運用も効率化されます。社内のさまざまな立場の人にデータ分析環境を提供することで、データ分析の民主化が実現するでしょう。

nehanでできること

また、将来的に既存システムの連携におけるAPI化、データを処理するSQLの生成、画像解析機能も追加される予定です。

データ分析に必要な機能が常に進化する製品として、社内のデータ分析チームの作業が大幅に効率化されます。

また、nehanでは事前にトライアル(評価)期間を設けて導入前検証も行っています。

これは担当者へのトレーニングや社内データを利用した試験的な分析業務など行い、社内でツール活用を定着させるための課題を見つけるためです。

正式導入前に問題点と解決策を把握することで、分析ツール導入後のスムーズな立ち上げを実現しています。

マスクド・アナライズがnehanの中原氏にインタビュー

今回は、実際にnehanのオフィスを訪れ、代表取締役の中原 誠氏にGUIツールについて詳しく聞いてきました。

ーーマスクド・アナライズ:nehanによってデータサイエンスをどのように変えていきたいのでしょうか?

中原氏:これまでデータ分析が出来る人材は希少であり、業務や組織においてデータ分析が取り組めませんでした。

また、データサイエンティストとは名ばかりに、データ準備や汚れたデータを綺麗にする作業に時間を割かれて、十分に分析を試せないなどの問題がありました。

nehanではデータ分析を必要とする人や組織が、手軽に綺麗なデータを用意して、色々な分析手法を試し、分析結果を社内で共有して業務に反映する環境を提供します。

導入企業からは「作業量が大幅に削減された」「分析業務の効率化が進んだ」「新しい分析手法を活用できるようになった」という声も頂いております。

nehanによって、本来取り組むべきであるデータを通じた担当者同士ディスカッションや、データ分析結果を業務に反映に取り組みましょう。

インタビューの後編は後日公開します。

さいごに

データ分析ツールにおいて、導入企業における向き不向きはあっても、ツールの優劣はありません。ツールが自社の分析業務に適応してうまく運用することが重要です。

数種類の有名なツールから選んだり、社内システムの構築で付き合いの長いシステム開発会社が薦めるツールを導入しても、役に立たたなければ1年で解約するでしょう。

データ分析では幅広い選択肢から自社の用途や人員にあったツールを選び、業務で有効活用するのが目的です。本当に使えるツールを選ぶための努力を惜しまず、御社におけるデータ分析の民主化にぜひ取り組んでみてください。

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