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2019.11.15

【事例まとめ】AI・RPA・自然言語解析を活用した人事のためのサービスまとめ

最終更新日:

こんにちは、AINOW編集部のぱるです。

2019年も気がつけば残り2ヶ月をきり、いよいよ就活の時期が近づいてきましたね。実は私もいわゆる「21年卒の就活生」なので、「面接」を受けたり、「ES」を提出したりする機会が増えてきました。

近年ではWeb上でエントリーシートが提出できたり、面接だけでなく内定式までもがオンラインで参加できたりと、従来と比較すると就活生の負担が低減され、より一層就職活動が活発化してきているように思えます。

また、企業側にとっても、求職者の個人データを用いた多角的な分析がしやすくなり、より良いマッチングに繋がっています。

そこで今回は、人材業界の中でも「人事の採用に関する作業の自動化」について紹介します。

人材業界の採用に関する「データ」の重要性

人材マネジメントにおいて、データの利用は優れた人材を獲得・育成するために必要不可欠なことです。しかし、一人当たりに関わるデータ量は膨大かつ広範囲に及び、形式が統一化されていないものも多くなっています。このままでは、せっかくの優秀な人材の採用を見落としてしまったり、管理に抜けが生じてしまうかもしれません。そのような事態を避けるために、まず第一に、一人ひとりの個人データを利活用できる形に整理・分析することがキーポイントになります。

では、人材業界において、データはどのように利用されているのでしょうか。

例えば、人事は採用フローにおいて、主にWebテストやエントリーシート、面接などを実施して採用候補者の情報を取得していきます。その中で各フローごとに人材を選別していき、最終的には定員数に収めなければいけません。つまり、企業によってはわずか半年ほどの採用期間の中で、抽象的な情報だけを使って会社の未来を担う人材を選定しなければいけないのです。

そして、最近は多種多様な情報を得るために、履歴書や面接の情報をさらに活用して、従来とは異なる採用データの管理が図られています。例えば、昨年11月に日本経済団体連合会(経団連)により発表された「2018年度 新卒採用に関するアンケート調査」によると、企業が選考にあたって特に重視した点として、

  • コミュニケーション能力
  • 主体性
  • チャレンジ精神
  • 協調性
  • 誠実性

などが上位5項目として挙げられました。(参考:Resemam「経団連が新卒採用調査、企業が重視する2位「主体性」16年連続1位は?」)

この結果から、企業は選考の際に、実務的な能力よりもその人の内面性を重視していることがわかります。

では、人事の方がこのような求職者の内面性を見出すためにはどうしたら良いのでしょうか?

皆さんもなんとなくイメージできるように、人事の方にとって履歴書や数回の面接だけでその人の内面性を見出すのはそう簡単なことではありません。

取得した情報をうまく分析し、求職者の内面的な部分を発見できれば、人材業界において有効な採用活動に繋げることができます。

このような需要に対して、現在、人材業界では盛んに人材データの分析・活用が着目されているのです。しかし、従来の通り、履歴書などのデータや応募など、さまざまな管理を人手だけで行うのはとても非効率的です。そこで、このような需要に応えるために、近年では各採用フローを効率化するための自動化サービスが盛んに進められてきているのです。

事例まとめ

では、具体的にどのような自動化が行われているのでしょうか。事例を交えて、人材業界における最新のデータ活用技術について見ていきましょう!

BehaviorHR 求人票コントローラー[RPA × 求人票]

複数の求人媒体利用による一括管理の複雑化に対し、RPA技術を基にしたサービスを活用することで、一つの画面から一元的に管理することができる。

特徴

  • 複数の求人媒体に求人票を掲載する場合に、共通で使える箇所とそうでない箇所、もしくは、媒体の雰囲気によって文体や雰囲気を変えたい場合もある。そういった変更にいつでも対応できるように、共通部分はパーツとして管理して一括に適用し、独自の部分もサービス内でまとめて一括編集できる。
  • 応募数が大きく増減したタイミングでのデザインを分析して、変更履歴からどんな変更による効果かを可視化することができる。

LAPRAS SCOUT[AI × スカウト]

オープンデータを基に候補者のプロフィールを自動生成して転職する可能性を予測し、能力を考慮した転職可能性の高い優秀な人材をスカウトできる。

特徴

  • インターネット上のオープンデータの中から、企業の採用条件とマッチする候補者を独自のアルゴリズムでレコメンドしてくれる。また、フィードバックをするごとに候補者の精度向上にもつながる。
  • 候補者のSNS活動状況や経歴傾向を基に、機械学習を用いることで転職可能性を算出し、転職アラートを受け取れる。

Daxtra[自然言語解析 × 履歴書]

多種類の文字を多用する複雑な日本語の履歴書に対し、「コンピュータが履歴書を読み込み、内容を理解して、必要な情報を抽出する」という最新の自動解析技術 (Parsing) を提供し、管理の膨大な負荷を低減する。

  • Daxtra Capture & Daxtra Parser(履歴書の自動解析 & 履歴情報取得サービス)
    • 求職者の履歴書/職務経歴書の自動解析を行う、履歴情報取得サービス。
    • コンピュータが平文の履歴書や職務経歴書の内容を解析し、ここの情報をデータベースないの各項目に取り込む。
    • 履歴書検索、マッチング、分析、レポート作成の生産性の向上
    • Skillや経験の判定、評価付け
    • 重複データの検出や既登録者の更新
    • 情報が不十分な登録者の追跡、管理機能
  • Daxtra Search(候補者・求人検索サービス)
    • 登録者の経験やSkillの情報から、求める最適な人材を適合度順に表示

TRANS.適性診断[AI × 適性診断]

10万人のデータをAIによって分析して設計したモデルを用いて、入社後の活躍や早期退職の予測を行うことができる。

特徴

  • 検査で用いられる質問に正解/不正解がないため、応募者による偽りの回答を防げる。よって、より精度が良い分析が行える。
  • 「価値観」を定量化し、上司と部下の相性診断ができる。
  • 異動候補者と異動成功者の類似度を算出し、異動後の活躍予測を行うことができる。

SHaiN[AI × 面接]

AIがヒアリングを行い、専門スタッフが面接評価レポートを作成してくれるサービス。受検者は24時間365日場所を問わず、スケジュールに合わせて面接を受けられる。

特徴

  • AIによる面接の質問内容は、独自開発の面接手法をベースに構築している。
  • 面接会場の確保や準備が不要になるため、採用までの期間を大幅に短縮できる。

おわりに

以上、人事の仕事とAI・RPA・自然言語解析などのキーワードを組み合わせた最新のサービスの事例を紹介しました。こうして考えてみても、人事としての仕事は、個人に依存している作業が多く非効率的なものです。だからこそ、そういった煩雑な作業にサービスを適用することで、人事の仕事が効率化するだけでなく、求職者にとっても最適な企業とのマッチングを行うことに繋がると期待できますね。

参考

ReseMom 「経団連が新卒採用調査、企業が重視する2位「主体性」16年連続1位は?」https://resemom.jp/article/2018/11/26/47863.html

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