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自然言語処理(人間が使う言葉をコンピュータで処理する技術)を用いたサービス展開を行うストックマーク株式会社がWiL Fund Ⅱ, L.P.を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表しました。
ストックマークは独自の自然言語処理技術を活用し、社内でのニュース共有を必要な人に届けるAnews、競合の動向をリサーチし、企業の戦略意思決定をサポートするAstrategy、AIを活用してなぜ売れたのかをデータから分析するAsalesなど、複数のサービスを提供しています。
昨今、企業でのデータ活用の重要性が高まっている中、マッキンゼーの調査によると、データを活用したデータドリブン経営による潜在価値は1000兆円以上にのぼると試算されています。
一方、企業におけるデータのうち、数値などシステムが理解しやすいデータはおよそ10%ほどにとどまり、90%は文章などの非構造化データといわれ、システムが処理しづらい形式です。
ストックマークは、この非構造化データであるテキストの解析で企業のデータドリブンな経営やデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。例えば、商談メモや企画書などの文章を解析することでニーズを抽出する、文脈レベルでの類似資料のレコメンドで書類作成業務が効率化される、 Web上のニュースの自動分類が可能なことで世の中のトレンドを業界・地域・時系列で瞬時に俯瞰して可視化する、トレンドがわかることでブルーオーシャンの気づきやイノベーションの発掘、業界侵食の兆しなどを発見する、といったことが可能になります。
ストックマークは今回の調達資金は、プロダクトの付加価値向上のための研究開発費、事業規模拡大に向けた人件費、プロダクトの認知度向上のための広告宣伝費として活用するとしています。
ストックマーク 代表取締役CEO 林氏:テクノロジーの発展によって、予測できない不確実な時代になっている今、企業は、既存の価値創造プロセスを変え、あらゆる情報をデータとして蓄積、スピーディに解析し、お客様の満足に向き合い俊敏に変化をしていくことが求められています。
しかし、これまで自然言語処理技術の限界により、テキストデータをビジネスに活かすことは困難でした。2018年以降のブレイクスルーにより、企業の売上向上や、業務効率化に活かせるレベルにまでになりました。商談相手企業の情報であるニュースや商談メモなどは文章ですし、企画書 / 提案書も、お客様のニーズもテキストデータです。それらを網羅的、効率的に分析することで真にお客様に向き合うことができるようになると考えます。
ストックマークは、文章の解析で企業のデジタルトランスフォーメーションを支援してまいります。
この度WiLから出資いただき、WiL支援のもと、日本企業のDX、データドリブン経営の支援を広めるとともに我々もイノベーションを生む企業を目指してまいります。
WiL:今の日本は、世界最先端の技術や豊富な知財を有する企業が数多くありながらも、シリコンバレーのような、世界を変えるイノベーションの創出や新規産業の広がりが起こりにくいという課題があります。
我々は既存の産業を変革するような先端技術や新しいビジネスモデルを持つベンチャーに注目しており、ストックマークの特異な技術は日本企業の生産性向上やイノベーション促進のために活かされるべきものであるとの思いから、この度支援する運びとなりました。
産業の発展に情報・データは今や欠かすことはできません。今回の出資を機に、企業の課題解決に向け、デジタルトランスフォーメーションを推し進めるストックマークのサービスを少しでも多くの企業に役立てていただけるよう、弊社のリソースを最大限に活かしサポートしてまいります。
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