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2020.10.05

AI時代の到来でなにが変わる?-教育から働き方、必要なスキルまで-

「AI時代」という言葉を見かけることが増えて来ました。皆さんはどのような印象を抱くでしょうか。

近年のAIは、特にディープラーニングの分野で大きな発展が進んでおり、私たちの生活のさまざまな場面に浸透してきています。例えば、お掃除ロボットやネットショッピングで表示されるおすすめ商品、また最近では無人AI決済店舗も話題になっており、私たちの生活はAIで便利になっています。さらには、AIによる業務の自動化・効率化も進み、人間の働き方も大きく変わると言われています。

そういったAIの成長・発展の背景から生まれた言葉が「AI時代」です。AI時代はそう遠くない未来にやってくると言われています。もしくはもうすでに到来しているとも言えるかもしれません。

今回は、このAI時代では何が起こるのか、私たちは今なにをすべきなのかを中心に、「AI時代と私たちのこれから」について説明します。

AI時代とは

厳密な定義はありませんが、世間で言われている多くの論は「AIに仕事が代替される時代」を指しているように思います。

たとえば単純な事務作業や機械操作の仕事はこれからAIに代替されるであろうと言われています。

しかし、AI時代の到来はこのようにマイナスな面だけではないように思います。

この記事では「AIの導入があらゆるところで進み、私たちのライフスタイルや働き方が変わる時代」と広く捉えて解説していきます

AI時代はいつ到来するのか

2010年代に入り、AI技術の発達に伴って、その活用に注目が集まっています。

特に機械学習の要素技術であるディープラーニングは、今までにない精度で画像やデータを認識・分析することに成功し、さまざまな産業分野で活用が期待されています。大量のデータを学習することで、自らデータの傾向などを学習し、高精度で判断を行うことが可能になりました。

こうしたディープラーニング技術が応用され、私たちの身の回りの生活や仕事に導入されると、「人がやるより速くて正確である」と認識されるようになってきました。

そして昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響で、DXという言葉が頻繁に使われるようになりました。多くの企業がリモートワークを取り入れ、自宅で勤務する人が増加したことで、業務のデジタル化の必要性が大きく注目を集めたからです。

そして、DXが加速するにつれてデータの重要性に気づく企業も増えてきています。生産性の向上や市場競争を勝ち抜くための新たな価値創造にAIの役割が認識されていているのでしょう。

このような時代の流れや現状に鑑みると、もうAI時代は到来しているといっても過言ではないように思います。

これから先の未来では、ディープラーニングの精度の向上に伴って、生活や仕事でのAIの担う役割がこれまで以上に大きな割合を占めるようになるのではないでしょうか。

AI時代で何が変わるか

なくなる仕事・生まれる仕事

先ほども挙げたように、AI時代には単純な業務や機械操作の仕事はAIに代わられると言われています。作業を繰り返したり、AIが行うほうがミスなく早い仕事はAIに代わられる可能性が高いです。

一方で、AI時代によって生まれる仕事もあります。例えばはAIを作ったり管理したりする仕事です。データサイエンティストやAIエンジニアなど、これからの企業には大きなニーズがあります。

みずほ情報総研株式会社の調査によると、IT人材の不足数は年々増加していくと予想されています。市場の伸びも大きいので、こうしたAIに関わる仕事には今後大きな期待が寄せられています。

みずほ情報総研株式会社「IT人材需給に関する調査」(2019.3)より引用

働き方の変化

資格が役に立たななる?

「とりあえず資格を持っていれば安心」という時代はAI時代の到来と共に終わりを告げるかもしれません。

税理士や公認会計士の仕事など、定型化された業務が多い仕事は効率化によって仕事が減っていくでしょう。

たとえば、電子政府化の進むエストニアでは行政サービスの99%がオンライン化しており、AIが履歴を辿って自動で納税額などを算出してくれるため、税理士の業務は大きく減っていると言われています。日本政府も電子化が進めばそういった未来はすぐにやってくるでしょう。

栄養士の業務も、栄養価や味付けなどを数値化できるAIが献立を作ることができるようになってきており、実際に導入実験も行われています。

参考)https://r.nikkei.com/article/DGXMZO46311820Z10C19A6L41000?s=4

AIを使った効率化、自動化は近年大きく進展しています。人にしかできない考え方や工夫をして、さらにAIをうまく活用していくことが求められます。

コロナでDXの促進

現在のコロナ禍において、DXが大きく促進しました。在宅で仕事をする「テレワーク」が主流となり、業務のデジタル化が急速に求められる企業は多くなっているでしょう。

このようにDXが進むとAIの活用も大きく進んでいくことが予想されます。

大量のデータを保管するクラウドや、実世界の情報をデータ化・蓄積するIoTはこれまで多くの企業が業務への導入をしています。

そのようなデータの利活用の先にあるのがAI技術です。蓄積してきたデータを今後より精度の高い予測や自動化をするためにAIが必要になってきます。

現在は業務プロセスの一部がデジタル化されている企業も、今後はプロセス全体、さらにはバリューチェーン全域にまでAIを活用したDXが行われていくことになるでしょう。

学生の就職活動にも変化が?

AI時代による働き方の変化によって、学生の就職活動にも大きな変化をもたらしています。

毎年サマーインターンや本選考の時期になると大学3年生がエントリーシートやエントリー動画を提出します。人気企業には毎年何万人ものエントリーがあり、数十人がかりで就活生一人ひとりの書類や動画に目を通すことはかなりの重労働になっています。

そこで、AIの活用で作業効率を図る企業が増えてきています。作業時間の短縮だけでなく、面接官の潜在的な偏見を取り除き客観性を担保できるというメリットもある一方で、データに含まれる企業のバイアスや、差別問題が増幅する可能性があるというデメリットもあります。

実際に就活生の間でもこのAI採用は話題になっており、対策に頭を悩ませる学生は多くいます。

実際に私ゆみまるも、AI採用を導入しているとある通信系企業の選考をこの夏に受けました。エントリーシートでは、文法に注意を払ったり、その会社のバリューに合った単語を含ませることを意識して書きました。

明確な通過基準は公開されていないのでこの対策が正しいのかはわかりませんがAIの仕組みを知っていれば、おおよそ対策が可能のように思います。

AI時代にはAIの特性を理解しておくことが就職するためにも必要になってくるのかもしれません。

2020年には教育改革も

先述したように、今後IT人材はさらに求められていくことになります。さらにそこで義務教育から、そうした技術や論理的思考力を養う授業が始まります。

小学校 2020年度からプログラミングの授業が必修化

今年度から小学校ではプログラミングの授業が必修化されています。

小中高等学校教育において、「情報活用能力」を言語能力と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けプログラミング的思考や技術を育てる教育を充実していくと文部科学省が発表しています。

AI時代の到来で暮らしや働き方がの変化が予想され、現状の教育や子供の将来に不安を感じる親も多くいます。

そこでプログラミングなどITに関する教育を行うことで、予測できない未来を前向きに受け止め、向き合い、よりよい人生の創り手になる力を教育していくことを目指す教育方針です。

引用:文部科学省「小学校プログラミング教育の趣旨と 計画的な準備の必要性について」(令和元年)

一方で、教員のICT指導力が足りていない問題や、コンピュータを1人1台提供する環境が地域によっては整っていなかったりと、まだ完璧な教育体制とは言えないのが現状です。

今後、こうした新たな教育がきっかけでITやAIに興味をもち、IT人材として活躍する若者が増えればIT技術のさらなる発展に繋がっていくでしょう。そのためにもいち早く学ぶ環境を整え、有効な教育をしていくことが重要でしょう。

AI時代に必要なスキル

AI時代にはどのようなスキルが求められるのでしょう。AIに仕事を代替されないためには、そしてAIとうまく共存していくには私たちは何ができるのでしょう。

人間にはできてAIにはできない、難しいと言われているものを列挙します。

・コミュニケーション能力

・ITスキル、知識

・交渉力

・情報収集力

・デザイン思考力

・積極性、行動力

・柔軟性

・リーダーシップ

・洞察力

・創造力

・課題解決能力

※総務省の調査研究報告などを参照

人との関係性を構築することや、新しいことをゼロから考える思考力などは人間が得意としていることです。

AI時代にも人間の能力が生かされる部分はあります。また、AIの情報処理能力やそのスピードと正確さと、私たちの上記のようなスキルを合わせることでよりよいアウトプットを出すことができると考えられます。

おわりに

今回はAI時代に何が起こるのかを予測をしながら考察してきました。近い未来やってくると言われるAI時代のイメージは膨らんだでしょうか。

私たちはAI時代をマイナスで捉えがちですが、決してネガティブなことばかりではありません。

今までできなかったことがAIの力を借りることによって可能になり、生活がより便利になったということは皆さんも今までに経験されているかと思います。

また、近年話題の藤井聡太八段も、「練習でAIと指しソフトの手を参考にしている」と語っているようにAIは私たちの成長や社会の発展を助けてくれる存在と言えます。

これから来たるAI時代をどのように生き抜き、よりよい生活にしていくかは私たちの行動や考え方次第なのかもしれません。

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