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3月14日、東京都港区にJR山手線の49年ぶりの新駅「高輪ゲートウェイ駅」が開業しました。
高度な技術発展が進む昨今ですが、高輪ゲートウェイ駅内では、音声認識を活用した案内サービスなど、AIの技術も活用されています。
そして、3月23日に無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」がオープンします。
この記事では、3月17日に報道向けに先行公開された「TOUCH TO GO」の仕組みなどを解説します。
TOUCH TO GOとは
「TOUCH TO GO(TTG)」は、JR東日本スタートアップ株式会社の「JR東日本スタートアッププログラム」において、2017年度の最優秀賞を受賞したサインポスト株式会社の取り組みです。
その後、無人AI決済店舗の開発を進めるために、JR東日本スタートアップ株式会社とサインポスト株式会社の合弁会社として株式会社TOUCH TO GOが設立されました。
無人AI決済店舗は、これまでJR大宮駅、JR赤羽駅の2度に渡り、実証実験が行われてきました。そして今回、高輪ゲートウェイ駅に第1号店が開業します。
赤羽駅での無人コンビニ実証実験の記事はこちら▼
ウォークスルー型の完全キャッシュレス店舗です。
天井などに無数に設置されたカメラの映像をAIが認識し、入店した来店客と手に取った商品をリアルタイムに認識し、決済エリアに来店客が立つとタッチパネルに商品と購入金額を表示します。
商品を持ったら、出口でタッチパネルの表示内容を確認して支払いをするだけで簡単に買い物ができます。
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画像引用:https://ttg.co.jp
TTGのホームページではサービスの特性として以下の4点があげられています。
- 商品スキャンが不要
- 対面無人で商品の識別と決済が可能
- お客さま対応は遠隔コールセンターにて一括対応
- 既存設備に変更なしで導入可
実際に買い物してみた!
3月17日、報道向けに先行で「TOUCH TO GO」の内部が特別に公開されました。
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3月14日に開業した高輪ゲートウェイ
改札を入って左側にTTGの店舗が構えられています。ガラス張りで、「TOUCH TO GO」のネオンサインが目立ちます。
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では、さっそく実際にTTGで買い物をしてみましょう。
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TOUCH TO GOの前にて
店舗に入るとまず、入場ゲートがあります。
近づくと自動で開きます。同時に7人〜10名が入店可能です。
2019年10月の赤羽駅での実証実験では、同時に3人までしか入店ができませんでした。
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店舗入り口のモニター
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近づくと自動で開きます
実際に店内を歩きながら、購入する商品を選びます。今回は、煎餅とスムージを購入することにします。
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棚から煎餅を取り出す様子
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棚からスムージーを取り出す様子
ここで天井を見上げるとたくさんのカメラが設置されていることに気づきます。その数は約50台。
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約50台のカメラが規則的に設置されています
よく見るとカメラは2種類にわかれていることがわかります。
この2種類のカメラで人が棚から取り出した商品を認識しています。
赤羽での実証実験時には、1種類のカメラが用いられていましたが、2種類あることで2D画像、3D画像を組み合わせ、人の動きをより正確に認識できるようになっているといいます。
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「TOUCH TO GO」内の天井に設けられたカメラ①
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「TOUCH TO GO」内の天井に設けられたカメラ②
以下は赤羽駅での実証実験店舗の天井の様子です。照明の配置だけでなく、使われているカメラも大幅に異なっています。
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赤羽駅での実証実験店舗の天井
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赤羽駅での実証実験店舗の天井に設置されたカメラ
そして会計に移ります。モニターの前に行くと、商品をスキャンすることなく自動で購入した商品を認識していることがわかります。
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購入した商品を画面で確認
決済方法は交通系ICカードのみです。クレジットカードやその他電子マネーなどにも順次対応していく予定です。
とてもわかりやすい表示でスムーズに決済することができました。
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お支払いボタンを選択
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ICカードをかざして決済
そして退店ゲートを通るとお買い物完了です。
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会計が終わると自動でゲートが開きます
今後は月額サブスクリプションでの提供も
株式会社TOUCH TO GOの代表取締役社長の阿久津さんにお話を伺いました
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株式会社TOUCH TO GO代表取締役社 阿久津さん
阿久津さんは、まず人数制限に関し、「最終的には人数制限を設けずに入店できるようにしたい」と今後の展望を述べました。
さらに、利用者数の多い都心の駅に第1店舗を設けた理由として、「利用者数の多い駅で実現することによって、さらに別の場所に展開するきっかけにしてもらいたい」としています。
そうして将来的には小さな小売店や飲食店、地方の店舗などにサプライヤーとして提供していきたいということです。
また、阿久津さんによると高輪ゲートウェイのTTGでは、従来のコンビニでは3人程度必要だった人員を1人に減らすことが可能です。
仮に1000円の時給で、1日約18時間、2人の稼働を30日間続けた場合、約108万円の人件費がかかります。
※深夜帯など来店客が少ない時間帯は人員が減る可能性あり
また、TTGのシステムは、月額サブスクリプションで月額約80万円で提供する予定だと阿久津さんは明かしました。
サブスクリプションを取り入れることで、初期の導入費用などを抑えることが可能になっています。サービスの提供開始時期は未定です。
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画像引用:https://ttg.co.jp
取材を終えて
無人AI決済店舗を実際に体験してみて、AIによる正確な認識や無人決済などの新しいシステム、買い物のスムーズさにとても驚きました!
開業したばかりの高輪ゲートウェイ駅にあるいうこともあり、これから大きな話題となりそうです。
この第1店舗を皮切りにこれから様々な場所にサービス展開をしていくでしょう。
今後の課題は人数制限の撤廃や警備体制の強化です。
未来の買い物へのさらなる技術発展が期待されます。