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2020.06.17

AIでオンライン商談を検定する「テレ検」がリリース -短時間、多情報、客観情報が肝

最終更新日:

プレゼンテーションや営業トークなど、ビジネスコミュニケーションの AI 解析技術を持つコグニティ株式会社は、テレワーク拡大に伴いオンライン商談が急増していることから、オンライン商談時の営業トークを AI がチェックし、成約につながる営業トークかを検定する新サービス「テレ検」の提供を開始すると発表しました。

営業トークを検定する新サービス「テレ検」

「テレ検」は、従来実施してきた商談トークがテレワーク上でも通用するかを検定することで、新たな営業手法となるオンライン商談トークのスキル向上が期待できるサービスです。

オンライン商談に適したトーク要素の含有量などをチェックする「オンライン商談適正度」も含まれ、オンライン商談に適した営業トークの指導や改善が可能になります。

利用の流れは簡単で、Webサイトから申し込み後、商談の録画 / 録音データをアップロードすることで、結果がWebサイトから閲覧可能になります。

「テレ検」では、16,000件以上のトークデータに加えて、1500分のリアル商談データを比較し、独自に評価アルゴリズムを構築しました。業界や職種など、商談内容に関わらずに検定が可能だといいます。

「テレ検」は1トークあたり15分以上の商談を対象とし、1分辺り300円で検定可能です。月額の基本料金は5000円/契約で提供され、月に1回以上の利用で基本料の請求はされません。

「テレ検」の機能
  • オンライン商談ならではの要素の含有量をゲージで表示
  • 商談相手にとって印象の強い要素をランキング形式で表現(簡易商談サマリ
    ーとして利用可)

PART1【オンライン商談特有の説明・構成要素】

  • トーク内の構成バランスチャート:オンライン商談特有の客観根拠や不要な
    繰り返し説明の量を表示
  • 説明構成:一つの話題にどのような説明をづけているかや、説明不足の話題
    や不必要な繰り返しがある話題を確認

PART2【オンライン商談らしい情報量】

  • トーク量・バランスチャート:自分と商談相手のトーク量を比較して表示
  • 指示語利用量チャート・リスト:「これ、それ」など、あいまいさを残す指示語の回数・該当箇所を前後のトークとともに検出し、「具体語」に置き換えられるはずのクセを確認
  • クロージング用語の利用量チャート・リスト:商談の前半・後半別にクロージングに使用しやすい用語を検出し、適切なクロージングが促せているかを確認

PART3【オンライン商談特有の確認量】

  • 質問回数チャート:自分の出した質問を「OPEN 質問/CLOSED 質問」に分
    け、商談の前半・後半別にグラフ化
  • 質問一覧:質問を一覧化し、CLOSED 質問が連続しがちな箇所にアラートが
    出ることで、相手の話題を引き出す OPEN 質問に切り替えるべき箇所を表示
  • 相手からの質問とその返答一覧:相手から出された質問を「OPEN 質問/CLOSED 質問」に分け一覧化

PART4【トークの振り返り】

  • 商談録・アラート:商談の全ての発言を文字化。もっと客観説明が必要であったであろう箇所や、不必要な繰り返しが起きている箇所がアラートされることで、次回商談の改善に役立てる

また、「テレ検」の提供開始に先立ち、コグニティは対面商談とオンライン商談の成約率の差に関する調査を実施し、その結果を公表しました。

調査結果:充実した情報を準備し、確認のための質問を増加させることが重要

調査の結果、オンライン商談で必要になる会話の情報構成やコミュニケーション要素が明確になるとともに、オンライン商談で成約につながるトークの特徴が明らかになったといいます。

この調査は、企業のオンライン商談時のトークと、従来の対面商談時のトークを比較し、オンライン商談で必要なトークの要素を明確にすることを目的に実施されました。

その結果、オンライン商談では相手の表情が見えない・反応がわからない分、時間が短くても充実した情報を準備し、確認のための質問を増加させることが重要だということが明らかになりました。

以下の図表はコグニティが保有する近年の商談トークデータ(初回商談 31 件・全 1,500 分)から、成約した商談トークと失注した商談トークを対面商談とオンライン商談別に、同社が運営するサービス UpSighter(アッ
プ・サイター)によって比較し「見える化」された結果の抜粋です。

【調査結果の抜粋】

●数値などの客観情報の増加

商談トークの構成を分析したところ、成約したオンライン商談の平均値として「数値などの客観情報」が全体の 7%ほど説明されていることに比べ、失注した商談の平均値は 0%でした。

比較して、対面商談で成約した商談での平均値は 1%に留まり、失注した商談の平均値が 6%となり、オンライン商談と逆転した結果が見られました。

●売り手側の情報量の増加

オンライン商談は対面商談に比べて、平均的に 12%ほど短い時間で実施される傾向にあることがわかりました。しかし成約したオンライン商談では、売り手側の話す量が約 13%増加しており、短い時間で
も情報量の多い商談が実施されていることがわかりました。

●買い手側からの質問回数が減少

オンライン商談では、買い手側からの質問回数が 8%程度減少することがわかりました。しかし、5W1H を問うようなオープン質問については、成約したオンライン商談に限っては回数が増えることがわかりました。

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