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2020.08.05

【G検定奮闘記】非エンジニア大学院生が、ゼロから一ヶ月でG検定に合格するまで

G検定に向けた勉強で何が学べるのか

G検定とは?

日本ディープラーニング協会の公式サイトによると、G検定の目的は『ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する』と定義されています。

NTTコミュニケーションズ株式会社や株式会社KDDIテクノロジーなど、有名な企業の教育にも活用されていいます。

G検定の試験範囲

G検定のシラバスは、次の8章から構成されています。

基礎知識の確認から実際の手法に関する内容まで、事業活用を念頭に置いたシラバスが構築されています。

 【G検定のシラバス】
  • 人工知能(AI)とは(人工知能の定義)
  • 人工知能分野の問題
  • ディープラーニングの概要
  • ディープラーニングの研究分野
  • 人工知能をめぐる動向
  • 機械学習の具体的手法
  • ディープラーニングの手法
  • ディープラーニングの応用に向けて

 

G検定オンライン説明会

G検定に関して、さらに詳しく知りたい方は以下の動画が参考になります。

日本ディープラーニング協会理事 / 事務局長の岡田氏がG検定について、その狙いや受験する意義、過去の受験者の傾向、推薦図書などを紹介してくださっています。

2時間で120問をオンラインで実施という特徴的な試験にした理由など、幅広く説明されています。試験中に検索するということが暗に認められているところが、面白いところですね。

G検定に向けた勉強では何が学べないのか

G検定と頻繁に比較されるものとして、E資格があります。

E資格とG検定の違い

G検定と同様に日本ディープラーニング協会によって実施されるE資格は、『ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているかを認定する』ことを目的として実施されています。

G検定はGeneralistを対象としてビジネスサイドまでさまざまな受検者を想定しているのに対し、E資格はエンジニアを受験対象としています。

実際にプログラムを書いてディープラーニングを実装したいという人にとってはE資格の受験まで完遂することが推奨されますが、ディープラーニングの概要をまず理解したいという方にとっては、G検定の受験は最初の第一歩として適切なステップとなるのではないでしょうか。

1ヶ月で合格するための学習計画

テキストを使った学習

深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト (日本語) 単行本(ソフトカバー)

まずは基礎固めにこの一冊を通読しました。あまり人工知能の歴史などに触れる機会は無いと思うので、とりあえずこの一冊を読むというのは間違っていなかったと思います。ちなみに下のような構成です。

 第1章 人工知能(AI)とは
第2章 人工知能をめぐる動向
第3章 人工知能分野の問題
第4章 機機械学習の具体的手法
第5章ディープラーニングの概要
第6章 ディープラーニングの手法
第7章 ディープラーニングの研究分野
第8章 ディープラーニングの応用に向けて(1)産業への応用
第9章 ディープラーニングの応用に向けて(2)法律・倫理・現行の議論

このテキストでは産業への応用や法律面などの分野に関する事象も記述されており、満遍なくディープラーニングについて学べる手堅い一冊となっていることがおわかりただけるのではないかと思います。

徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト 問題集 徹底攻略シリーズ

基礎固めの1冊を読み終えた後は、この一冊で抜け漏れを埋めていきました。

上の教科書を理解していれば、あまり難しい問題もなく、さくさく終わらせました。ここまででゆっくり目にやって二週間です。

 第 1 章 人工知能をめぐる歴史と動向
第 2 章 機械学習の基礎
第 3 章 機械学習の具体的手法
第 4 章 基礎数学
第 5 章 ディープラーニングの概要
第 6 章 ディープラーニングの手法
第 7 章 ディープラーニングの研究分野と応用
第 8 章 総仕上げ問題

基礎固め的な2冊が終わって、ディープラーニングに興味が湧いたので、残りの二週間はこの二冊で学習を進めていきました。G検定にはPythonのコードがかける必要は全く無いのですが、手法などを実際に動かしてみるのは良い経験になりました。概念を血肉化する作業とでもいいましょうか。

ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装 (日本語) 単行本(ソフトカバー)

この本では機械学習の実装を通して、背景にある思考プロセスを学ぶことができます。

CNNなどの技術的なことはもちろん、実際に機械学習で実現できる内容など、ディープラーニングに関して理解を深めたければおすすめの1冊です。このレベルが理解できればG検定で不合格となるリスクを大幅に下げることができるのではないかと考えられます。

ゼロから作るDeep Learning ❷ ―自然言語処理編

この本ではディープラーニングの基礎を学んだ人を対象に、自然言語処理の内容を深ぼっていくことができます。G検定頻出のRNNなどについて詳しく知りたいという方には、おすすめの一冊だと言えます。

学習中の所感

公式のテキストとG検定向けの問題集は非常に簡単で、軽い読み物のような感覚でサクサク進みます。2週間かけましたが、1週間でも問題はなかったように思います。

ディープラーニングに特化した残りの二冊は、好奇心を刺激してくれる本で、学習意欲が高まります。これから勉強される皆様にも是非こちらの2冊のご利用を推奨させていただきます。

受験した感想

噂に違わず、時間との勝負でした。グーグルの活用速度も試験範囲だったのではないかと思われるくらいに、調べまくりました。

BERTなどの新しい手法なども出題されていて、試験時間中も知識が蓄積していくという面白い試験なのではないかと思います。体感としては点数は8割越えくらいでした。

SNSの声

終了後のTwitterの声を拾ってみました。

一人ひとりの感じ方はさまざまなをするテストだったようです。

確実に言えるのは、どれだけ事前に勉強していたとしても知らない知識が出題されるので、すぐに調べられる環境、どのような情報源に知りたい情報が掲載されているのかを見分ける能力などは日頃から磨いておきたいものですね。

反省

自然言語処理の新しめの問題、つまりBERTなどの手法が問われて少し戸惑ったので、できる限り最新の技術展開は追っておいて損はないと思いました。あとはわからない問題は後回しにして、解けそうな問題をサクサクやっていくという姿勢が大切かなと思います。

G検定の結果発表

このような記事を書いている以上、当然のことにはなるですが、合格しました。

ちなみにこのようなメールで発表されます。今後合格者向けのオンラインイベントがある模様です。その様子も今後お伝えできればと思っております。

まとめ

ぜひみなさんもG検定を取得して、AIによって加速していく社会変革に備えていきましょう。

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