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2021.01.25

【完全版】PBXとは?なぜクラウド型がオススメかをひも解きます!

最終更新日:

Slack、Microsoft Teams、LINE WORKSに代表されるビジネスチャットサービスが頻繁に利用され、組織・従業員間のコミュニケーションをインターネット上で取れるようになった現代においても、急を要する電話など業務上やむを得ず電話を利用する場面は多く存在しています。

業務効率化を図るために、DXツールを用いて組織内の電話の回線環境を整えることが常識になりつつあります。優良な回線環境を整備することで組織内での電話のスムーズな取次が可能となり、顧客満足度の上昇もねらえます。

この記事では、組織内の電話回線環境をクラウド上で整備できるDXツール「PBX」を紹介します。

PBXとは?

PBXとは「電話交換機」のこと

PBXとは、電話交換機の意味を表すPrivate Branch eXchangeの略称です。

PBXは、仕事で使う電話の電話回線を自動で集約し、繋ぎたい電話回線へと接続します。
外線(組織外の電話)から発信された着信を内線(組織内の電話)に発信したり、内線(組織内の電話)からの発信を外線(組織外の電話)に発信できます。

内線の取り次ぎ・外線転送など多方面からの電話への対応は、拠点が複数ある企業のオペレーターにとって、対応可能量を超える作業量であるため大きな負担となっています。
会社への電話回線をPBXで集約し目的の電話回線に接続することで、上記のような作業負担を軽減することができます。

混同しがちなツールCTIとは?

混同しやすいツールにCTIがあります。PBXとCTIはかけ合わせて利用されることが多いため混同されやすく、間違った解釈をしてしまう可能性があるので注意が必要です。

CTIは「Computer Telephony Integration」の略です。電話番号に基づいたデータを活用し録音や音声分析・履歴管理を行うことで、よりスムーズな顧客対応を実現するツールです。

会社としての電話回線の整備・構築を主に行うツールがPBXで、顧客情報をもとにデータ運用を主に行うツールがCTIです。

PBXの機能は?

主な4種類の機能

履歴管理機能

発着信した通話履歴を管理・集計できる機能です。

着信の場合は、顧客の電話番号・自社番号・対応した端末番号・対応時間の履歴を確認でき、発信の場合はかけた番号・対応時間の履歴を確認できます。

蓄積された発着信の通話履歴を集計し、組織内の電話の運用情報を分析できます。分析結果は、電話応対の業務改善に役立ちます。

転送機能

適切な電話回線へと転送する機能です。

例えば、オペレーターや担当者が不在の際、または離席している際に着信があった場合に、前もって設定している電話へと転送する「不在転送」や、通話保留した後に他の担当者へと転送する「保留転送」があります。

その他にも、電話機が圏外の際に他の電話に転送する「圏外転送」や、外部からの着信に設定された時間内で応対できない場合に別の電話へ転送する「不応答転送」などの機能があります。

自動音声応答機能

設定した電話番号に着信した問い合わせに自動音声で対応し、それぞれの要件の担当部署へとスムーズに電話を繋げる機能です。

自動音声対応機能があることで、電話を取り次ぐ手間を省くことができるため、電話応対業務の効率化が図れ、コストカットにもつながります。

その他にも、外部からの不要な営業電話を排除する機能もあります。

録音機能

外線通話を自動で録音する機能です。

録音されたデータには、通話開始時間、通話時間、発信元の電話番号を含まれており、検索機能で再生・確認・バックアップが可能です。保存された録音データを活用して、オペレーターの応対品質の向上を見込めます。

その他の機能

PBXにはその他にも以下の機能があります。

着信拒否機能・ビデオ通話機能・内線相互接続・緊急通報・グループ着信機能・発信規制機能・留守番機能・チャット機能・システム連携機能・ダイヤルイン機能・代表番号着信機能

PBXの種類

PBXは、PBX・クラウドPBX・IP-PBXの3種類に分けられます。

PBX

PBXは前述の機能を備えた機械です。

オフィス構内の指定された位置に設置されています。PBXの機械とオフィス内の電話機を接続することで、組織内の電話回線環境を整備できます。

クラウドPBX

クラウドPBXは、PBXの機能をクラウド化しインターネット上で利用できるものです。

場所を選ばずに、組織内の電話環境を構築できるほか、システムの設定もブラウザ上で簡単に行うことが可能です。

IP-PBX(ビジネスフォン)

IP-PBXとは「Internet Protocol Private Branch eXchange」の略称で、PBXの機能をIP電話機で利用できるサービスです。

組織内のネットワークにIP電話を接続することで、いままで使用していたビジネスフォンでの内線・外線の通話を可能にします。

なぜクラウドPBXの導入が勧められるのか

クラウドPBX導入のメリット・デメリット

クラウドPBXのメリット

  • 通信費や構築費用などコスト削減

通常電話の仕組みは以下のようになっています。

電話をかける→電話局につながる→電話局から相手につながる

電話局につなぐと過程で、その度に通信料が発生します。PBXを導入すると、内線同士での発着信の場合は電話局につなぐ過程が必要ないため、通信料をかけずに通話することが可能になります。

また従来のPBX機械導入の際に発生するハードウェアの費用や工事費用を抑えられるため、今からの導入を考えている組織のスモールスタートに適しています。

  • クラウド上で一元管理

顧客情報や着信履歴の管理に限らず、組織に届いたFAXもクラウド上で管理することができます。

顧客情報や着信履歴と同様に保存することができ、外出中でもメールに転送されるため確認することが可能です。

  • CRM・CTI連携

CRMとは膨大な顧客情報を蓄積・管理して、顧客情報の分析結果を可視化するシステムです。CRMとPBXを掛け合わせることで、顧客からの着信の際に瞬時に該当する顧客情報を表示することができます。

CTIにはポップアップ機能、着信履歴、電話調節機能、自動音声応答機能、モニタリング機能、通話内容の録音などの機能があります。CTIとPBXを掛け合わせて利用することで、コールセンターの電話業務のデータ管理・効率を向上できます。

  • 緊急事態への対策(BCP(事業継続計画)対策)

BCP とは、自然災害などのような甚大な被害を被った際に、業務の中枢を担う重要業務を継続するための対策を立てておき、方法を立案しておくことです。

もしオフィスにPBXを設置していると、災害が起きた際に破損してしまう恐れがあり、営業再開・対応再開が遅れてしまいます。

クラウドPBXを利用し、インターネット上に保存をしておくことで、災害時のリスクを回避することができます。

クラウドPBXのデメリット

  • 音声品質が低いことがある

クラウドPBXの大きな欠点として、インターネットの通信環境に依存してしまうという側面があります。

そのため通信環境が悪い外出先で使用する際に音質が悪くなる可能性があり、他にもインターネット利用が集中する時間帯に利用すると音質が悪くなる可能性があるので通信環境の整備が必要です。

  • セキュリティ体制がやや脆弱

外部のベンダー(システムの供給会社)にセキュリティ対策を依存してしまいます。ベンダーが独自にしっかりとしたセキュリティ体制をとっているとは言え、自社でのセキュリティ対策が困難であるのは大きな不安要素になってしまいます。

  • 発信できない番号がある

クラウドPBXでは特殊番号(緊急時に利用する110番や119番)に電話することができません。

おすすめPBXサービス12選

INNOVERA PBX

基本機能

全通話自動録音
電話履歴
発着信許可
短縮ダイヤル
段階着信
着信拒否
ピックアップ
自動応答
無条件転送
無応答時転送
留守電
IVR(オプション)

特徴

  • データ量の制限なし
  • 6か月間すべての録音データをすべて保存
  • わかりやすい操作画面
  • カスタマーサポートの丁寧なバックアップ

価格

無料トライアルあり
要問合せ

V-SQUARE

基本機能

受発信
代表電話の固定電話機着信
代表電話の固定電話機およびスマホ着信
スマートフォン間での受発信
ビデオ通話
転送
固定電話間の直接転送
固定電話機スマホ間の直接転送
チャット機能(オプション)

特徴

  • あらゆるデバイスに対応可能
  • コールセンターに必要なソリューションを完備
  • TV会議システムとの連携可能

価格

無料トライアルあり
要問合せ

CTBASE/ConnectCloud

基本機能

IP-PBX
IVR (音声応答)
ACD (ルーティング)
CMS(統計管理)
バックアップPBX
IPフォン
オプション機能
通話録音
Agent Map (座席表示)
ラストエージェントコール
DBルーティング
プレディクティブダイヤル
待ち呼見える化 CTBASE/SignalPro
WFM(センター運営管理) CTBASE/WFM Cloud
CTI/ソフトフォン CTBASE/JointPro2
CRM CTBASE/AgentProSMART

特徴

  • 音声応答・統計管理など多数の機能を搭載
  • コールセンター設備の拡張性が柔軟
  • 信頼性の高い、高品質のプラットフォームを採用

価格

無料トライアルあり
要問合せ

NETFORWARD クラウドPBXサービス

基本機能

内線相互接続
転送
保留
ピックアップ
発信者番号通知
グループ着信
ダイヤルイン
緊急通報(110,118,119)
オプション機能
モバイル連携サービス
Web電話帳サービス
通話料金管理サービス
非IP系電話端末接続サービス
パーコールサービス

特徴

  • 基本サービスとオプションサービスに機能が分別され、企業にあったコストで運用可能
  • 機能面でも、柔軟な対応ができる
  • 専門のヘルプデスクが支援

価格

無料トライアルあり
要問合せ

ひかりクラウドPBX

基本機能

グループ着信機能
シングルナンバーリーチ機能
転送機能
留守番電話機能
マルチライン機能

特徴

  • スマートフォンでの内線利用が可能
  • 従来のPBX・ビジネスフォンとの併用
  • 複数拠点をお持ちの場合は、クラウド集約によって拠点間の内線通話が可能

価格

無料トライアルあり
要問合せ

Arcstar Smart PBX

基本機能

内線基本機能
外線接続機能
グループ着信機能
転送機能
シングルナンバーリーチ機能
留守番録音
番号管理/制御機能
発信規制
Web設定機能
通話ログ
トラフィック収集機能

特徴

  • 契約キャリア関係なく、デバイスフリーでの内線利用が可能
  • Web上で簡単に設定ができる

価格

無料トライアルあり
要問合せ

Dialpad

基本機能

音声通話
ビデオ通話
チャット
グループチャット
G suite / MS O365 連携
ボイスメールテキスト化

特徴

  • あらゆる形態の電話機能が集約
  • Salesforceなどのビジネスツールと連携が可能
  • どのようなデバイスでも利用可能

価格

  • STANDARD:¥800 / 月
  • PRO:¥1,300 / 月
  • ENTERPRISE:¥1,800 / 月

BlueBean

基本機能

CRM(顧客情報管理)
・顧客情報検索
・顧客情報インポート機能
・架電禁止情報インポート機能
CTI(コールセンターシステム)
アウトバウンド(発信)
・発信リスト管理
インバウンド(受電)
・IVR機能(音声自動応答)
・顧客画面転送
・着信時顧客情報ポップアップ
インバウンド・アウトバウンド共通
・全通話録音
・内線通話
・転送設定
・留守番電話(ボイスメール)
管理者・オペレーター管理
・管理者アカウント発行
・リアルタイムモニタリング
集計・レポート
・オペレーターレポート
・顧客情報レポート
・発着信履歴
・salesforce連携・他社CRM連携機能

特徴

  • アウトバウンド・インバウンド機能を完備
  • 集計レポート機能搭載
  • Salesforce連携が可能

価格

  • ディスク容量が40GBの場合
    初期費用 ¥5,000
    月額費用 ¥5,000
  • ディスク容量が100GB・250GBの場合
    初期費用 ¥10,000(100GB・250GB)
    月額費用 ¥10,000(100GB)¥20,000(250GB)

GoodLine

基本機能

ユーザー作成
発着信拒否
ログイン規制管理
アクションログ管理
二段階認証
IPアドレス制限
キューイング(待ち呼)
通話保留転送
音声ガイダンス
IVR(自動音声応答)
留守電通知
全通話録音
全通話履歴・検索
クラウド電話帳
稼働状況通知
システム連携
スマホ内線化
全通話分析
通話メモ・タスク共有
WEB設定管理

特徴

  • 通話録音や自動音声応答、分析など多彩な機能を搭載
  • 稼働状況などのモニタリングなどで業務を見える化
  • 管理画面ですべてを一括管理

価格

  • GoodLine SOHO:初期費用¥20,000+基本料金¥0
    +月額費用¥3,000
  • GoodLine ビジネス:初期費用¥10,000+基本料金¥5,000
    +月額費用¥1,000
  • GoodCall :初期費用¥10,000+基本料金¥5,000
    +月額費用¥4,000

Flat-Phone

基本機能

着信転送
発信者番号通知
着信拒否機能/非通知着信拒否
通話録音
時間外応答
自動設定(オートプロビジョニング)
スマホ内線・モバイル連携
スマホ内線化
ユニファイドコミュニケーション
クラウドCTI連携
クラウドCTI機能
IVR(自動応答)

特徴

  • インバウンド・越境EC対策・中国や世界85ヶ国の電話番号が利用可能
  • 世界中で利用可能 スマホ内線化に標準対応
  • 人気の高いCRMとのCTI連携が標準対応

価格

  • プラン4
    同時発着信数 4回線(内線、外線合計)
    ライセンス価格・料金 (初期)150,000円 (月額)15,000円
    特別プラン対象料金 創業3年以内の法人企業は初期費用無料で、月額費用が1年間無料
  • プラン8
    同時発着信数 8回線(内線、外線合計)
    ライセンス価格・料金 (初期)400,000円 (月額)25,000円
    特別プラン対象料金 創業3年以内の法人企業は初期費用無料で、月額費用が1年間無料
  • プラン16
    同時発着信数 16回線(内線、外線合計)
    ライセンス価格・料金 (初期)700,000円 (月額)35,000円
    特別プラン対象料金 創業3年以内の法人企業は初期費用無料で、月額費用が1年間無料
  • プラン32
    同時発着信数 32回線(内線、外線合計)
    ライセンス価格・料金 (初期)900,000円 (月額)45,000円
    特別プラン対象料金 創業3年以内の法人企業は初期費用無料で、月額費用が1年間無料

KDDI 仮想PBXサービス

基本機能

外線発着信
内線発着信
着信転送 (無条件転送、話中時転送、無応答転送、スケジュール転送)
保留転送
マルチデバイス対応
ビデオ会議/ウェブ会議機能
グループウエア連携

特徴

  • スマートフォンで固定電話番号の発着信
  • さまざまなサービスと連携し、コミュニケーション連携が可能

価格

要問合せ

トビラフォン Cloud

基本機能

内線・転送・外線通話
名称の表示
通話録音・再生
留守番電話録音
発信番号設定
通話中スピーカー切替
電話帳機能
お知らせ確認機能
暗号化機能

特徴

  • 様々な企業規模・形態に対応が可能
  • 独自の迷惑電話防止技術で迷惑電話を自動ブロック
  • データを一元管理して、あらゆる情報を見える化

価格

初期費用 ¥30,000
基本セット月額費用 ¥3,000

まとめ

今回はクラウドPBXについて取り上げました。

PBXはクラウド化することで、コスト削減や業務効率化がのぞめます。

おすすめしたサービスの中から組織に合うシステムを見つけてクラウドPBXを導入し、ビジネスシーンで必要不可欠な電話を便利に利用できるシステムを構築してください。

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