HOME/ DXNOW /給与計算アウトソーシングサービス【徹底比較10選】 メリット・デメリット 
2021.02.08

給与計算アウトソーシングサービス【徹底比較10選】 メリット・デメリット 

最終更新日:

アイキャッチExcelにデータ入力し給与を計算する企業は、従業員数が少ないうちは給与計算の業務は負担になりにくいですが、従業員が増えるごとに煩雑になります。

また、給与計算は社会保険や労働基準法に関する知識が必要となりできる人が限られます。

今回は外部に業務を委託する給与計算アウトソーシングについて、オススメサービスの紹介やメリット・デメリットを解説します。

給与計算アウトソーシングとは

給与計算アウトソーシングとは、従業員の給与計算業務や年末調整に関する作業などを外部に委託できるサービスです。

給与計算の難しい点は、以下のようなものが挙げられます。

  • 計算する項目が多い(残業代や社会保険料など)
  • 少しのミスが大きな失敗に繋がる
  • 専門知識が必要である

給与計算アウトソーシングは、専門性が高く細かい作業の多い給与計算業務を代行してもらえるため、担当者の負担や人的コストを削減でき、大幅な業務効率化を図れます。

給与計算アウトソーシングが必要な理由

労働の対価として支払われる給与は日々の生活を支える重要なものです。

そのため、給与計算のミスはたとえ1円のずれでもあってはなりません。
計算を間違えれば、従業員からの信用は失われてしまいます。

また、給与支払日までに従業員に給与が支払われるよう期日までに作業を正確に行うことも必要です。

給与計算業務は複雑なため

給与は企業が定めた金額を従業員に支給するだけではありません。
支給額は、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料等が控除され従業員に支給されます。
それらの保険料は、各法律に沿って手続きする必要があります。

これらの保険料を含めた正しい給与計算ができないと、将来の年金額や失業保険で受け取る金額が正解ではなくなってしまいます。

また、企業は従業員の代わりに所得税や住民税を源泉徴収して税務署や市町村に納付する作業や、社会保険料を年金事務所や健康保険組合に納付する作業があるため、給与計算に関する業務は膨大になります。

また、各保険料に関する法律が頻繁に改定され、計算方法に変更があることも給与計算が複雑化する要因です。
また、残業代の支払などを労働法の規定に従って正しく計算する必要があります。
そのため、担当者は法改正を正確に把握し、正しく手続きする必要があります。

正しく給与計算がされず未払いなどが発生した場合、データの修正や手続きなど手間やコストが発生します。
そのため、給与計算を外部に委託することで業務の効率化が見込め、人件費の削減などが期待できます。

給与アウトソーシングを導入すべき企業

  • 従業員数が多く、計算が煩雑
  • 専門性を持った従業員がおらず、育てる人的時間的余裕もない。
  • 法改正に対応している人的・時間的余裕がない。
  • 給与計算に時間がとられ、本質的に必要な業務ができていない。
  • 給与計算のために複数の従業員を専門的に雇っており、多額の人件費が発生している。

以上の中で当てはまる項目がある場合は、給与計算アウトソーシングを検討する必要があります。

給与計算アウトソーシングを導入するメリット

給与計算業務の属人化や人材不足を解決

給与計算を正しく行うためには、専門的な知識が必要です。

しかし、知識を持った人材を社内に確保することは困難であり、退職や休職で担当者から業務を引き継ぐ際に企業は非常に苦戦します。

そこで、給与計算をアウトソーシングすれば、担当者の採用にかかる手間とコストや業務の属人化に対応できます。

業務の効率化

給与計算業務を効率化することで、コア業務に専念できます。

給与計算は、勤務時間の入力・残業代や社会保険料の計算など定型業務がほとんどです。しかし、大企業や中小企業にかかわらず給与計算の業務は大きな負担となります。
また、年末調整の時期などコア業務を非常に圧迫する時期があります。

給与計算アウトソーシングの利用で、給与賞与処理を自動化し、コア業務に専念する時間を増やせるだけでなく、社会保険や労働保険の手続きや書類の作成を簡単に行えます。

社内での情報漏洩の防止

給与計算業務を社内で行う場合の注意点、情報漏洩です。給与計算を外部に委託することで、情報の管理は外部が行うため、役員や従業員の給与情報が漏洩するリスクを軽減します。

クラウド型給与計算システムとの違い

クラウド型計算システムとは、ソフトをインストールし、社内で給与計算業務を自動化するものです。
クラウド型であるためアウトソーシングよりも安価なことが特徴ですが、法改正の際にはシステムをアップデートする必要があり、その際業務が滞ることや追加料金が必要なことがデメリットです。

しかし、給与計算アウトソーシングは委託先の社会保険労務士が担当するため、法改正などでシステムアップデートの際に発生する問題がありません。

また、クラウドサービスを運用する担当者を社内で確保しないで済みます。

給与計算アウトソーシングを導入するデメリット

企業の規模によってはコストが割増になるケースがある

従業員数が100名程度の中小企業では、顧問税理士や社会保険労務士が顧問料に加算してサービスを利用するよりも格安で業務を引き受けてくれる場合があります。
また、計算する人数が少なければ、Excelやノートの管理でも煩雑さを覚えることなくできる場合もあります。

そのため、給与計算アウトソーシングを利用した場合、人件費がどれだけ削減されるのか、またコア業務に専念する時間がどれだけ増えるのかを検証する必要があります。

例えば、特定の期間、給与計算をアウトソーシングする方法で検証できます。

ノウハウを得る機会が少なくなる

給与計算の実務を覚える機会がなくなることもデメリットです。
実務にはノウハウが必要です。担当者にノウハウがあれば、従業員からの問合せへの迅速な対応、新しい制度や企業の成長や労働基準法改定による新しい就業規則などの立案で効果をあげられます。

給与計算アウトソーシングによるメリットかノウハウの蓄積により生まれるメリットのどちらを優先するのかを慎重に考える必要があります。

例えば、ノウハウの獲得は研修や自己学習で行う手段もあるため、アウトソーシングしても全く蓄積できないというわけではありません。

追加費用の発生

アウトソーシング会社の中には、顧客企業の就業規則に合わせたシステムを構築するパターンがあります。

よって就業規則の改定があると、そのたびに追加費用が発生します。経営が安定し就業規則を改定する可能性が少ない企業にとってはデメリットとならないケースがあります。

定型業務が残る場合がある
給与計算業務のみをアウトソーシングする場合では、定型業務が残る可能性があります。
給与計算には勤怠管理のデータが必要であるため、そのデータ入力は社内で行う必要があります。
また社会保険料に関するデータ処理などが必要です。

勤怠管理業務や社会保険に関わる業務も委託できるサービスを選ぶことや、委託したい業務を社内で見極めることが重要です。

給与計算アウトソーシング 相場と選定ポイント

相場

サービスの特徴として従業員の数で価格が決まり、そのほかに導入費やシステム利用料などが加算されます。

年末調整作業費などのオプションによって価格は変動しますが、給与計算業務のみの場合の相場は従業員1人あたり1ヶ月でだいたい1,000円前後です。

また各社の料金を比較した場合の平均は以下です

  • 10名の場合:15,000円/月程度(180,000円/年)
  • 50名の場合:52,000円/月程度(624,000円/年)
  • 100名の場合:97,000円/月程度(1,164,000円/年)

引用:給与プロ

上記の相場やオプションを付与する場合にかかる費用を考慮してサービスを選定しましょう。

サービス範囲の広さ

給与計算だけでなく、社会保険や労働保険の手続きなどサービス範囲の広いものを選択することで、データの連携や業務の効率化が見込めます。

福利厚生業務や従業員の入隊者の際に必要な資料作成を委託できるサービスもあります。

現状をふまえた運用体制の整備と運用を提案してくれるサービス
企業にとって最も改善効果が高い業務処理方法や、システムを提案してもらえるサービスを選びましょう。

委託先が提供する給与計算方法を利用するサービスと、各企業に合わせた運用方法を提案するサービスがあります。
前者は新たな給与計算の体制を導入する必要がありますが、後者は現状をふまえた運用方法を提案するため、大きく運用体制を変えずに済みます。

自社で運用体制を整えるのが困難な場合は、カスタマーサポートを実施するサービスを選択しましょう。

運用環境のセキュリティ

情報漏洩の防止のため、各種セキュリティサービスと連携して給与計算をするサービスもあります。

基本的にどのサービスも高いセキュリティのもとで業務をします。
しかし、遠隔業務でデータをやり取りする必要がある場合などには、より高いセキュリティをもつサービスを選択する必要があります。

企業の実績

給与アウトソーシングを依頼する企業の実績も重要です。
実績があり、多くの顧客を抱える委託企業は、社会保険労務士の多さやパフォーマンスが担保されています。

給与計算アウトソーシング オススメサービス10選

BOD

 

特徴(機能)

  • システム導入の際、担当者がオフィスに常駐して対応
  • 定期的なオペレーションの見直しや改善を提案
  • 給与業務のほかに多数の業務も委託可能

料金

問い合わせ

エムザス

特徴(機能)

  • 社会保険労務士や給与計算実務能力検定1級合格者といった専門スタッフが業務にあたる
  • 給与計算アウトソーシングの運用実績とシステム開発のノウハウをミックスしたITツールも完備
  • 入社・退社や異動が多い企業様にオススメ
  • 約2ヶ月でスタート可能
  • 勤怠管理や雇用管理などのオプションが充実

料金

問い合わせ

給与Pro

特徴(機能)

  • 給与計算業務全体を包括してアウトソーシング/代行
  • バックオフィス業務全体を包括してアウトソーシング/代行できる
  • 勤怠管理などの業務も代行
  • 年末調整サービス
  • 労務・社会保険業務サポート

料金

  • 導入費 50,000円〜
  • 社員情報登録費(導入時) 300円/人
  • 基本サービス費 10,000円 (従業員数51人以上は要相談)
  • その他オプション費あり

エスネットワークス

特徴

  • 依頼者にとって最も有利な手法を提案する「提案型サービス」
  • 納品物の書式等を1社ごとに適したフォーマットにカスタマイズ
  • 社会保険手続に関する業務も委託可能
  • 社会保険・雇用保険等会社負担分集計シートの作成可能(オプション)

料金

問い合わせ

フロンティアペイロール

特徴(機能)

  • 月次給与の計算処理
  • 賞与の計算処理
  • 年末調整の処理
  • WEB勤怠管理
  • 就業規則、勤怠管理、給与計算、労働・社会保険業務の窓口一本化を実現
  • WEBクラウドサービスとの連動

料金

  • 導入費 100,000円/社
  • 給与計算処理 1400円/人(月額)
  • 年末調整計算処理 1000円/人(年1回)
  • その他オプションあり(社会保険・雇用保険手続代行サービスやマイナンバー管理サービスなど)

イージーネット

特徴(機能)

  • 勤怠から社会保険まで精通した担当者によるスムーズな給与計算
  • 給与計算の結果はクラウド上に保存しており、管理者はいつでも閲覧可能
  • マスタ管理~給与計算(年末調整)~帳票作成Webアプリケーション「ネットde賃金」
  • ウェブ明細配信Webアプリケーション「ネットde明細」
  • 勤怠管理を支援
  • 助成金・補助金のコンサルティング

料金

問い合わせ

ピタット給与

特徴(機能)

  • 導入コストが低価格
  • 最短2ヶ月でスタート可能
  • OBC社の給与奉行ソフトを利用している企業にオススメ

料金

問い合わせ

NOC総務アウトソーシング

特徴(機能)

  • 給与計算のほか、人事業務を幅広くサービス提供し全体的なコスト削減に貢献可能
  • 人事系ASPサービス(勤怠、人事など)と業務アウトソーシングの一括提供が可能
  • 現状に合わせた最適な業務運用を提案
  • 情報はハイセキュリティな環境で管理
  • 新たに給与システムを導入する必要がない
  • 最も改善効果が高い業務処理方法やシステムを提案
  • 定型業務を残さない

料金

問い合わせ

CACの給与計算アウトソーシング

特徴(機能)

  • 給与計算アウトソーシング利用で労働保険や社会保険業務の委託も割引で利用可能
  • 勤怠管理システムやWeb明細システムのを割引で利用可能
  • 1年間の無料トライアルあり
  • 中小企業向け

料金

問い合わせ

MINAGINEの給与計算アウトソーシング

 特徴(機能)

  • 給与計算
  • インセンティブを含んだ賞与計算
  • 住民税の登録・計算を代行
  • 労働保険社会保険の手続業務を代行
  • 勤怠集計から保険手続きまでトータルで代行

料金

問い合わせ

まとめ

今回は給与計算アウトソーシングのメリット・デメリット、オススメツールの紹介をしました。

定型業務をアウトソーシングすることで、業務の効率化を実現します。
定型業務のアウトソーシングは従業員の負担を減らし、コア業務の時間を増やすことで、顧客満足度の向上を実現します。

運用体制や導入にかかるコストを計算し、そして他のサービスやクラウド型のサービスと比較して、企業にあった給与計算体制を整えましょう。

無料メールマガジン登録

週1回、注目のAIニュースやイベント情報を
編集部がピックアップしてお届けしています。

こちらの規約にご同意のうえチェックしてください。

規約に同意する

あなたにおすすめの記事

動画生成AI『Sora』とは|映像業界にとどまらないインパクトを解説

基調講演だけではない。OpenAI、Microsoft、Metaもビジョンを語ったGTC2024セッションまとめ

ChatGPTもGeminiも忘れて、これらの(信じられない)次世代AIツールをチェックしてみよう!

あなたにおすすめの記事

動画生成AI『Sora』とは|映像業界にとどまらないインパクトを解説

基調講演だけではない。OpenAI、Microsoft、Metaもビジョンを語ったGTC2024セッションまとめ

ChatGPTもGeminiも忘れて、これらの(信じられない)次世代AIツールをチェックしてみよう!