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2022.08.03

AIと共存した未来の家族を描く最新作『アフター・ヤン』10月21日(金)より日本公開決定!

最終更新日:

邦題『アフター・ヤン』 配給:キノフィルムズ ⓒ2021 Future Autumn LLC. All rights reserved.

動かなくなったAIロボットの秘密とは

「動かなくなったAIロボット(ベビーシッター)・ヤンのメモリには、

家族の誰もが気付かなかった愛おしい思い出と、ある“秘密”が残されていた―。」

遠くない未来。AIロボットのヤンは、ある一家のもとで養女のミカとともに、慎ましくも幸せな日々を送っていた。しかしある日、ヤンは突然の故障で動かなくなってしまう。父親のジェイクはふさぎ込む娘のためにヤンの修理の手段を模索するが、その過程でヤンが撮り溜めた断片的な記録映像を発見する。そこには、家族に向けられたヤンの温かなまなざしと、ある秘密が残されていた……。

AIにまつわるストーリー

“テクノ”と呼ばれるAI人型ロボットが、一般家庭にまで普及した未来世界が物語の舞台。茶葉の販売店を営むジェイク、妻のカイラ、中国系の幼い養女ミカは、慎ましくも幸せな日々を送っていた。

しかしAIロボットのヤンが突然の故障で動かなくなり、ヤンを本当の兄のように慕っていたミカはふさぎ込んでしまう。

修理の手段を模索するジェイクは、ヤンの体内に一日ごとに数秒間の動画を撮影できる特殊なパーツが組み込まれていることを発見する。

そのメモリバンクに保存された映像には、ジェイクの家族に向けられたヤンの温かな眼差し、そしてヤンがめぐり合った素性不明の若い女性の姿が記録されていた……。

このストーリーから、AIロボットは「感情が宿り、その感情を元にした記録を残すのか。」ということが一つの主題として挙げられます。

これは、2045年に訪れるとされるAIが人間の知能を超える転換点「シンギュラリティ」の内容ともリンクしており、現時点でAIに備わっていない感情が備わるということは、その「シンギュラリティ」の到来を予感させます。

直近では、Google社員が「AIに感情が宿った」と上司に報告した後、解雇されたというニュースが話題になるなど、AIと感情の関係はより現実味を増しており、そうした現実において、この映画は将来のAI像、人間とAIとの共存などについての示唆を含んだ作品といえるでしょう。

豪華制作陣・キャストによる映画が実現

監督/脚本は、前作『コロンバス』が世界中で話題となった映像作家コゴナダです。

小津安二郎監督の信奉者としても知られる韓国系アメリカ人のコゴナダ監督は、長編第2作となる本作で気鋭のスタジオA24とタッグを組み、派手な視覚効果やスペクタクルに一切頼ることなく、唯一無二の未来的な世界観を構築しました。

さらにオリジナル・テーマ曲を敬愛する坂本龍一に依頼し、音楽を手掛けたAska Matsumiyaの美しいアレンジに加えて、岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』で多くの映画ファンの胸に刻まれた名曲「グライド」を、Mitskiが歌う新バージョンで甦らせました。

キャストの顔ぶれも多様性に富んでいます。残された記録映像を手がかりにヤンのミステリアスな過去をたどっていく主人公ジェイクに扮するのは、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』での怪演も記憶に新しいコリン・ファレル。

加えて、『ウィズアウト・リモース』のジョディ・ターナー=スミス、「アンブレラ・アカデミー」のジャスティン・H・ミン、2011年生まれの聡明な子役マレア・エマ・チャンドラウィジャヤが切なくも温かな“未来の家族”を体現しています。

そして『コロンバス』で主演を務めたヘイリー・ルー・リチャードソンが物語の鍵を握る謎めいた女性を演じます。

ポスタービジュアルが表す互いの関係性

ⓒ2021 Future Autumn LLC. All rights reserved.

今回解禁となったポスタービジュアルには、家族三人とともに、人間と何ら変わりない外見ながら時が止まってしまったAIロボット・ヤンの姿が映っています。

交わらない視線はすれ違う家族の風景を思わせますが、ミカが優しくヤンの手を取り微笑みかける様子、その隣に添えられた「ありがとう、お兄ちゃん」というキャッチコピーがかけがいのない絆で結ばれた関係性を想起させます。

「ヤンの体内に残された映像には何が映っているのか。そこに刻まれたヤンの記録/記憶は、いったい何を物語るのか。そしてAIに感情は宿るのか―。」

本作はそうした幾多のミステリーを提示しながら、さして遠くない未来に現実化しうる人とロボットとの関係性を観る者に問いかけます。人間と人工知能のあわいを伏線豊かに描き、静謐な映像と心に響く音楽が観る者を魅了する、かつてない感動作が誕生しました。

クレジット

監督・脚本・編集:コゴナダ

原作:アレクサンダー・ワインスタイン「Saying Goodbye to Yang」(短編小説集「Children of the New World」所収)

撮影監督:ベンジャミン・ローブ 美術デザイン:アレクサンドラ・シャラー 衣装デザイン:アージュン・バーシン

音楽:Aska Matsumiya オリジナル・テーマ:坂本龍一 フィーチャリング・ソング:「グライド」Performed by Mitski, Written by 小林武史

出演:コリン・ファレル、ジョディ・ターナー=スミス、ジャスティン・H・ミン、マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ、ヘイリー・ルー・リチャードソン

公式サイト:https://www.after-yang.jp

2021年|アメリカ|英語|カラー|ビスタサイズ|5.1ch|96分|原題:After Yang

字幕翻訳:稲田嵯裕里|映倫区分:G(一般)|配給:キノフィルムズ 提供:木下グループ

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