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2022.09.03

世界随一の技術力を誇る、日本トップのエッジAI企業に迫る|Idein株式会社

最終更新日:

Idein株式会社は2015年に設立された、エッジAIの高速化技術において世界随一の技術力を持ち、安価な汎用デバイス上でのディープラーニングの高速化を実現した、今注目のスタートアップ企業です。

エッジAIプラットフォームの「Actcast(アクトキャスト)」は日本最大級のエッジAIプラットフォームであり、国内シェアNo,1を誇っています。

今回はIdein株式会社の概要や事業内容を紹介しつつ、同社の強みや動向について解説していきます。

Idein株式会社とは

企業概要

社名 Idein株式会社(読み:イデイン)
設立 2015年4月7日
所在地 東京都千代田区神田神保町1-4-13
代表 中村晃一
社員数 62人(2022/2)
資本金 2,867 百万円 (2021/9)

 

ビジョン

”ソフトウェア化された世界を創る”

Idein株式会社は「実世界のあらゆる情報をソフトウェアで扱えるようにする」をミッションに掲げており、あらゆるところでソフトウェアを動かし、相互に連携させ、生み出される膨大な情報を手軽に扱える仕組みを社会実装することを目指しています。

沿革

2015年4月 Idein株式会社を設立(東京都千代田区 資本金300万円)
2017年1月 本社移転(東京都千代田区内)
2017年7月 総額1.8億円の資金調達を実施
2018年1月 本社移転(東京都千代田区内)
2018年3月 アイシン精機株式会社との資本業務提携契約を締結
2018年11月 経済産業省推進のスタートアップ企業の育成支援プログラム

「J-Startup」でJ-Startup企業に選定

2018年12月 AI/IoTプラットフォームサービスActcastのα版をリリース
2019年3月 本社移転(東京都千代田区内)
2019年7月 Actcastのβ版をリリース
2019年9月 総額8.3億円の資金調達実施
2019年12月 ET/IoT Technology 2019でActcastがグランプリを獲得
2020年1月 Actcastの正式版をリリース
2020年6月 英国Arm LimitedのArm AI Partner Programに

認定パートナーとして参加

2020年10月 総額20億円の資金調達実施

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、双日株式会社との

資本業務提携契約を締結

2020年12月 Actcast Partner 100社加入
2021年7月 2021 Japan-U.S. Innovation Awards

「イノベーション・ショーケース」を受賞

2021年12月 本社移転(東京都千代田区内)

 

Idein株式会社の事業内容

Actcast(アクトキャスト)

「Actcast」は画像や音声等の解析技術を用いて、実世界のデータを収集し活用できるようにする日本最大級のエッジAIプラットフォームです。

エッジAIとは、現実世界の情報を取得するデバイスであるカメラや各種センサー類であるエッジコンピュータにAIを搭載し、情報の処理・解析のみならず、学習・推論までを行う技術です。その結果「超低遅延化」を実現できるほか、プライバシー保護や機密情報の漏洩リスク低減という観点においても有用な技術です。

そしてActcastの特徴は、安価なエッジデバイスの処理能力を引き上げる「Idein独自の高速化技術」と、遠隔での一括管理というコア機能による「導入と運用のコスト削減」です。

導入コストでは、通常は数十万円のデバイスで動かすAIモデルを、Ideinは独自の技術を用いて、軽量化せずに「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」という処理能力の低い手のひらサイズのコンピュータをする使用ことによって、一台数千円という安価な価格で動かすことを可能にしました。

運用コストでは、通常のエッジAIは実世界のさまざまな情報を大量に広範囲に取得するために、エッジデバイスを大量に設置する必要があるかつ、デバイスは一度設置すればよいというわけではなく、監視や定期メンテナンスなどが発生するため、規模と比例するように人的コストも膨らんでいきます。一方で「Actcast」は大量のデバイスを遠隔で一括管理しており、遠隔での監視機能が備わっているほか、ソフトウェアのアップデートも遠隔で行うことができます。したがって、デバイス状態の確認や、AIアプリケーションをアップデートするためにデバイスの設置場所までわざわざ出向く必要がなくなるため、人的コストを大幅に削減できます。

さらにActcastは、多様なAI機能を1つのプラットフォームで運用可能という点も大きな魅力となっています。一般的なエッジAIのプロジェクトは、学習モデルやアプリを開発して導入するところで終わってしまうケースがほとんどですが、Actcastならお客様の課題に合わせて様々なAI機能をアプリとして提供ができ、遠隔で柔軟にアプリのアップデートや入れ替えが可能です。

【AI機能の例】

  • 人数カウント…カメラに映った人数をAIカメラが自動的にカウント
  • デジタルサイネージ…AIカメラにより来店客の属性分析やサイネージの視聴率を計測
  • 会話分析(話者分離)…AIマイクを使って顧客のスタッフの会話を分離させてテキスト化
  • 混雑状況把握…店舗や施設内の混雑状況をAIカメラによって把握
  • 人物属性分析…来店客の性別や年代などの属性をAIカメラで解析

 

Idein株式会社の特徴

提案から導入・運用まで柔軟な対応

IdeinはAIモデルの開発だけでなく、初期段階でのコンサルティングを含めたトータルでのサポートを通じて、お客様に寄り添い、ともに課題を解決していくことを目指しています。様々な業種やシチュエーションでの実績もあるため、「DX案件のコンサルだけお願いしたい」や「受託開発をお願いしたい」などの細かな要望に対しても柔軟に対応できます。

国内外での確かな実績

Ideinは会社としても、Actcastというプロダクトとしても国内外で様々な受賞や表彰歴があり、世界で現在35社しかないArm社の認定パートナーやNVIDIA社のパートナーのほか、経済産業省のJ-Startup選出やET&IoT Technology 2019のグランプリ受賞、週刊東洋経済のすごいベンチャー100選出などがあります。

 

Idein株式会社の最新の動向

Actcastは2022年の4月に登録台数が15,000台を突破し、今後もさらに増えていく予定ですが、様々な業種の企業に導入事例があります。

最近では、京セラコミュニケーションシステムの工場などの製造現場に大量に設置されているアナログメーターを自動で読み取るAIアプリ「メータリーダー」の販売を「Actcast」のマーケットプレイス上で開始しました。

さらに、JR東日本の運営する「えきたびマーケット(大宮駅)」内のオンライン接客型店舗「JRE MALL Meet」にて「Actcast」のAIカメラを活用した実証実験が6月30日より開始されたりと、企業の課題やニーズに合わせ「Actcast」を提供しています。

 

Idein株式会社の採用情報

現在Idein株式会社では以下の業種・職種の採用を行っています。

募集職種

  • 機械学習エンジニア
  • 機械学習エンジニアエンジニアリングマネージャー
  • アプリケーション開発エンジニア
  • デバイス運用エンジニア
  • 人事
  • 経理

応募概要

試用期間

入社後6カ月

福利厚生

  • 社会保険
  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 労災保険
  • 雇用保険
  • 借上社宅制度
  • 確定拠出年金制度
  • リモートワーク手当制度

休日

  • 土日、国民の休日、年間休日カレンダーで定めた日、その他会社が指定する日
  • 年次有給休暇の他、夏季・冬季休暇、傷病休暇、慶弔休暇あり

応募方法

ご興味のある方は職務経歴書などこれまでの成果がわかる情報(エンジニアの方はgithubアカウント等含む)を添付の上、career@idein.jp までご連絡ください。

※人材仲介会社様よりのメールは受け付けておりません。Idein株式会社で働く事にご興味のあるご本人様よりのメールのみ受け付けています。

 

 

さいごに

今回は「Idein株式会社」について紹介しました。

IdeinはエッジAIの領域において、他を圧倒する技術力によって今までエッジAIの課題とされてきた導入と運用のコストを大幅に削減することができました。「Actcast」はすごい勢いで登録台数を増やしており、今後も目が離せません。

The Playersシリーズでは、AI関連の企業にフォーカスした記事を書いています。さまざまなAI企業を比較することで、成功するAI関連企業の法則が見えてくるかもしれません。

前回のPlayersはこちらから

 

 

 

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