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アルバルク東京は、AIバスケットボールロボットの第六世代「CUE6」を、2022年12月24日(土)にアリーナ立川立飛で行う、アルバルク東京のホームゲームにてお披露目することを発表しました。
AIバスケットロボット「CUE」シリーズとは
CUEは、2017年に「一から人工知能の開発に挑む」というテーマのもと、社内の有志であるトヨタ技術会で始まったプロジェクトで生まれたロボットです。誰かが何か新しいことを始めるきっかけになってほしいという思いから、“きっかけ”という意味の「CUE」と名付けられました。第五世代である「CUE5」は昨シーズンにクラブへ加入、アルバルク東京の一員としてゲームを盛り上げました。また昨年の東京2020オリンピックのバスケットボール競技ではハーフタイムに投球パフォーマンスを披露するなど、クラブの枠を超えて活躍しています。
開発の歩み
CUEは、前述のように社員が任意で加入し、労働時間外でプログラミングや画像認識などのAIの技術を学ぶ場である”トヨタ技術会”のイベント企画の1つとして生まれました。プロジェクトのテーマは「全くの素人が一から人工知能の開発に挑む」というもので、最初は全く人工知能に関する知識もなく、何をどれだけ学習させればよいか検討もつかず悩んでいました。そんな時に、メンバーの一人が口にした有名バスケ漫画「SLAM DUNK(スラムダンク)」の主人公・桜木花道のセリフ、「(シュート練習)2万回で足りるのか?」という言葉から「人工知能でゴールまでの距離を計算し、百発百中シュートを決めるロボットが開発できたらすごくないか」というアイデアが生まれ、夢のAIバスケットロボット「CUE」の開発が動き出しました。
その後、試行錯誤を繰り返して開発された初代CUEがイベントで披露されると、アルバルク東京から声がかかり、ハーフタイムショーでもパフォーマンスを披露することになりました。その際の映像がアルバルク東京の公式YouTubeチャンネルに投稿され、反響を呼んだのです。そうした反響を受け、2年間という期限付きで仕事として次期CUEの開発を継続するようになり今に至ります。
仕事として開発するようになってからは、トヨタの他のロボットチームや工場の技能員の人々の協力により、腕に内蔵されたセンサーでの距離測定や、自律ボール把持機能などの技術を取り入れ、次々と新機能を搭載したCUEの開発に成功。そして、2019年には「ヒューマノイドロボットによる連続して行ったバスケットボールのフリースロー最多数」としてギネス世界記録を打ち立てたほか、Bリーグのオールスターゲームのスリーポイントコンテストに参加し、25本中11本成功させました。
そしてCUE5になると、CUE4まで固定式になっていた左手の稼働軸を増やしたことによって、より人に近い滑らかな動きが表現できるようになり、これまでのシュートスキルに加え、ドリブルを習得しました。
その後、コロナの影響もあり一時期は表舞台から遠ざかっていましたが、これまでのBリーグでの活躍が評価され、国際オリンピック委員会からの依頼で東京オリンピック2020にも参加し、試合前とハーフタイムに行われるエキシビションでのパフォーマンスを担当しました。約2週間にわたって実施されたパフォーマンスの様子はSNSで拡散され、ハーフコートシュートを外したことを海外のメディアが「まさかCUEがシュートミス」と報道するなど、正確無比なシュートは世界からも評価されました。
このように今では世界からも注目されているCUEの第6世代である「CUE6」が12月24日の試合のハーフタイムショーでお披露目されます。CUEの更なる進化に期待が高まるばかりです。
「CUE6」お披露目概要
日程:2022年12月24日(土) 15:05 TIPOFF 滋賀レイクス戦
会場:アリーナ立川立飛(東京都立川市泉町500‐4)
出演コーナー:ハーフタイム(15:45頃)
パフォーマンス内容:CUE6に搭載された新機能デモンストレーション
大学では広告や広報について学んでいます。
サッカーは見るのもやるのも好きです。
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