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2023.06.28

データサイエンティスト検定の難易度や合格ラインは?【難易度比較一覧】

データサイエンティスト検定を受験してみたけど、難易度はどれくらいなのか、難しいのかが気になり受験するか迷っているという人も多いのではないでしょうか?

この記事では、データサイエンティスト検定の難易度、そして他の検定や資格との難易度を、一覧で比較して紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。

データサイエンティスト検定の概要

運営団体 一般社団法人データサイエンティスト協会
受験資格 なし
出題形式 CBT
問題数 90問
試験時間 90分
受験費用 一般:10,000円 学生:5000円(税抜)

データサイエンティスト検定(DS検定)は、一般社団法人データサイエンティスト協会によって運営されている民間資格です。

データサイエンティストに必要なデータサイエンス力、データエンジニアリング力、ビジネス力について見習いレベルの実務能力や知識の証明はもちろん、数理やデータサイエンス、AI教育のリテラシーレベルの実力を有していることを証明することができます。

受験するメリット

IT業界でデータサイエンスという言葉を聞いたことない人はいないでしょうか。今とても注目されている分野で、高い専門性を持っています。

データサイエンスについてある程度学んでおくことは、今後の競争を勝ち抜く上で非常に重要になるしょう。

AIは日々進化し続けていますから、データサイエンスについて知った上で、AIをより使いこなしていきましょう!

また、データサイエンス関連の資格を取得しておくことで、就職活動や転職活動でアピールできる可能性があります!

AIを含む高度IT人材はどの企業でも必要とされていますが、人員は不足気味です。

資格取得することで、能力をアピールできれば大いに就職に役立つことでしょう!

データサイエンティスト検定の難易度

次に、データサイエンティスト検定の難易度を紹介します。

DS検定は難しい?

合格率

2021年11月

受験者数:約1400名

合格者数:927名

合格率:約66%

合格率

2022年6月

受験者数:約2900名

合格者数:1453名

合格率:約50%

合格率

2022年11月

受験者数:約2600名

合格者数:1088名

合格率:約42%

DS検定は比較的難易度の高い検定であると考えられます。

合格率は42%、50%、66%と比較的高めの印象ですが、回数を重ねるごとに合格率が低下しています。またデータサイエンティスト検定の受験者層は情報系の学生、データサイエンスに関連する業務や研究を行っている人が多く、レベルが高い試験と言えます。

そのため、文系の人にとってはかなりハードルは高いと言えます。

そのため、十分な準備期間を取り、しっかり対策する必要があるでしょう。

DS検定の合格ライン

データサイエンティスト検定の合格ラインは78%、80%が目安です。

比較的高い水準ですのでしっかりと学習時間を確保し、一通りの出題範囲の部分を頭にいれていないと、合格は困難でしょう。

他の検定との難易度比較

データサイエンティスト検定の他にも様々なIT業界で活用できる資格が存在しています。

ここではその中のいくつかの概要と難易度について紹介していきます。

自分の目標ややりたい仕事にあった内容、難易度の資格を選ぶことが将来につながるため、気になる資格を見つけて勉強を始めてみてはいかがでしょうか?

比較一覧

比較していく他の検定はこちらの一覧です。

  1. G検定
  2. E資格
  3. 統計検定
  4. Pythonエンジニア認定データ分析資格
  5. 画像処理エンジニア検定
  6. AI実装検定
  7. データスペシャリスト試験
  8. AWS専門知識認定資格
  9. GCP Professional Data Engineer
  10. OSS-DB技術者認定試験
  11. オラクルマスター

順番にそれぞれの検定の説明と比較をしていきます。

G検定

難易度 比較的高い
出題形式 多肢選択式
合格率 平均60〜70%程度
受験料 一般:13,200円 学生:5,500円

 受験日から2年以内の方は半額で受験可能

 (一般:6,600円、学生:2,750円)

合格ライン 正答率70%程度

G検定は「一般社団法人 日本ディープラーニング協会」が提供している資格検定です。

機械やAIの自動学習システムに使われている「ディープラーニング」に関連した知識を持つ人材を、認定しています。

 このG検定のGは「ジェネラリスト」を意味しています。

この言葉の意味は一般的にはビジネスにおける知識や技術を幅広く学んで、豊富な経験を積んだ人を指す言葉です。 

ディープラーニングはAI(人工知能)分野の普及、需要の拡大が予測される現在、非常に重要な知識として重要視されています。

AI(人工知能)や機械学習のシステム開発に関する求人・案件も増加しており、既にその専門性が高く評価され、世の中で必要不可欠になっているのです。

 そのためG検定によってディープラーニングの豊富な知識・高い技術を持つことを証明できれば、就職や転職を有利に進められます。

キャリアアップのきっかけにもなり得るので、ディープラーニングに関わる仕事をしようとしている方はG検定の資格取得を本格的に検討してみることもおすすめです。

E資格

難易度 高い
出題形式 多岐選択式
合格率 60〜70%程度
受験料 一般:33,000円

学生:22,000円

会員:27,500円

合格ライン 正答率70%程度

JDLA Deep Learning for ENGINEERは、一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施するAIに関する資格試験です。

国内の人工知能の資格試験としては最高難易度・認知度の試験です。

日本でAI研究の第一人者と言われる東京大学大学院の松尾豊教授がこのJDLAの理事長を務めています。

AIという言葉は誰もが知っていますが、AIだけでは世の中で十分に活躍できるわけではありません。

活用していくためには、人材が必要です。

そのため、AI人材を生み出し世の中に輩出するための資格の一つとして、E資格は作られました。

このE資格はエンジニア向け資格であり、同じく一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施するG検定はAIについてより基礎的な内容を学ぶための資格です。

実はエンジニアを対象としたAI資格がつくられたのは、このE資格が世界で初めてです。

統計検定

難易度 級によって異なる
出題形式 選択問題中心
合格率 級によって異なる
受験料 級によって異なる
合格ライン 正答率70点以上

統計検定とは、統計に関する知識や、統計の集計結果をビジネスに活用する能力を評価する民間の検定試験です。

様々なデータを分析して結果を客観的に判断し、問題を解決する能力が身に付く検定になります。

統計検定の試験の種類には、4級、3級、2級、準1級、1級があります。

3級・4級はデータのまとめ方や読み取り方、それに基づいたデータの活用方法などを中心に試験が出題されます。

比較的難易度は低いので社会人にとどまらず小学生や中学生も受験しています。

2級・1級であれば、試験の学習を通して、統計データ・統計学の知識に基づいた統計解析手法の活用方や問題解決の知識や力を試す試験が出題されます。

この検定で得た知識と能力は実際に仕事で役立つので、社会人も多く受験しています。

Pythonエンジニア認定データ分析資格

難易度 比較的高い
出題形式 多岐選択式
合格率 約86%(2021年6月時点)
受験料 一般価格:11,000円 

学割価格: 5,500円

合格ライン 正答率70%程度

PythonはAIやデータ分析などの開発に用いられていて、近年需要が急激に高まっているプログラミング言語です。

Pythonには国内外で実施されている資格試験があり、資格の取得により一定のスキルを証明することが出来ます。

また、資格試験に向けた学習はPythonエンジニアに求められる知識やスキルを体系的に学べる内容となっているため、Pythonを勉強する一環として資格試験を活用することで、効率的にスキルを習得することにつながります。

画像処理エンジニア検定

難易度 ベーシックは比較的低い

エキスパートは高い

出題形式 マークシート
合格率 ベーシック66.4%

エキスパート32.3% (2022年後期)

受験料 ベーシック5,600円

エキスパート6,700円

合格ライン 正答率70点以上

画像処理エンジニア検定とは画像情報教育振興協会(略称CG-ARTS協会)が実施する民間資格です。

エンジニア向けの資格で画像処理技術を使った開発、設計のスキルを評価する試験です。

日本のものづくりはAI技術により大きな変化を遂げています。

画像処理はその進化には必要不可欠な技術です。

検定ではベーシックとエキスパートの2種類の難易度が用意されており、どちらも画像処理において実用的な知識を問う問題内容となっているため、この検定を取得すると画像処理技術を使った開発、設計のスキルを持っているエンジニアだという証明になり、画像処理に関わる仕事をしやすくなります。

AI実装検定

難易度 級によって異なる
出題形式 多肢選択式
合格率 級によって異なる
受験料 級によって異なる
合格ライン 正答率70%以上

ASAH社が「AIを100万人が学ぶこと」をミッションに設定して、AIを実装するスキルを測定する検定としてはじめたのが「AI実装検定」です。

AI実装検定は、2019年4月に発表された新しい試験で体系的なディープラーニングの実装知識とスキルを測ることが出来ます。

この検定により自分の持っている知識や、足りない知識を正確に把握することができ、客観的に証明することができます。

AIに対して興味がある人や将来、AIに携わる仕事をしたいと思っている人はぜひAI学習の第一歩として、また将来的にE資格にチャレンジすることを目指している方はそのためのスキルを身に付ける資格として「AI実装検定」にチャレンジしてみてください。

AI実装検定の合格者には「ディープラーニング実装士」の称号が付与され、ロゴや認定証が配布され、就職や転職の際に非常に役立つことでしょう。

このAI実装検定の特徴は、今現在のAIで実現可能な事に範囲を絞っているところです。

具体的にはAIの中でもディープラーニング、画像分類の実装スキルに重点を置いていて、以下の三つに分割して基礎力を測定します。

  1. ディープラーニングの実装に必要な数学の知識
  2. ディープラーニングの実装に必要なプログラミングの知識
  3. ディープラーニングの実装について基礎理論の理解

データスペシャリスト試験

難易度 非常に高い
出題形式 多肢選択式&記述式
合格率 15%前後
受験料 7,500円
合格ライン 60点以上

データベーススペシャリスト試験とは、情報処理推進機構(IPA)が主催する国家試験である情報処理技術者試験の一つです。

情報処理技術者試験は、難易度に応じたスキルレベルが1〜4まで設定されていて、この試験は最も難易度が高いレベル4に位置付けられており、高度な知識や技能を持つIT技術者であることを証明する資格といえます。

そのため、もし合格して資格を取得した場合、将来の可能性が非常に大きくなることは間違いありません。

この試験はデータベースやインフラ系を扱う仕事を目指す人を対象としています。そのため、データベース全般に関する問題が出題され、データの管理方法や分析手法、ビジネスで活用する知識や実践能力などが問われます。

AWS専門知識認定資格

難易度 級によって異なる
出題形式 級によって異なる
合格率 級によって異なる
受験料 級によって異なる
合格ライン 級によって異なる

AWS認定資格とは、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスの「AWS」に関する民間資格です。

この資格を取得すると、AWSに携わるエンジニアとして、AWSの高い知識やスキルを有していることを世間に証明できます。

近年、企業でのクラウドサービスの利用が増加しており、基幹システムやファイルサーバーなど、さまざまな用途でAWSを利用する企業も増えてきています。

このような背景から、AWSを扱うことができるエンジニアの需要も高まっており、AWS認定資格を持ったエンジニアは就職や転職時に加えて、フリーランスとしての案件獲得などに有利になります。

このAWS資格を取得するメリットとして、AWSの専門知識を証明できることや、学習の習慣づけができること、AWSの正しい知識を習得できることなどが挙げられます。

また、AWS資格には、基礎コース、アソシエイト、プロフェッショナル、スペシャリティの4つのレベルがあるため、初めてAWSを勉強する人は、「基礎コース」の資格から挑戦してみることをおすすめします。

GCP Professional Data Engineer

難易度 普通
出題形式 多岐選択式
合格率 未公表
受験料 $200
合格ライン 未公表

GCP認定資格は、youtubeやgmailなどGoogle社が展開する自社サービスと同じネットワークであるGoogle cloudを使用したクラウドテクノロジーに関するスキルを有することを証明する資格です。

 数多くあるIT認定資格のなかでも、大きなメリットと可能性がある資格です。

そのうちのGCP資格の一つであるのがGCP Professional Data Engineerです。

5年以上の業務経験が推奨されていて、データベース設計、作成、管理、トラブルシューティングなどの知識が求められます。

OSS-DB技術者認定試験

難易度 ゴールド 難しい

シルバー 普通

出題形式 コンピュータベーストテスト(CBT)方式
合格率 ゴールドの合格率は非公開

シルバーの合格率は平均70%程度

受験料 16,500円(税込み)
合格ライン ゴールド70点以上

シルバー64点以上

OSS-DB技術者認定試験(オープンソースデータベース技術者認定試験)は、2011年7月にLIP‐JAPANが運営を開始した、オープンソースのデータベースソフトウェアであるPostgreSQLを基準とした試験です。

試験を受け合格することによって、データサイエンティストに欠かせないデータベース全般の基本的な技術についての知識を有しているという証明ができます。

試験には、シルバーと、ゴールドの2つのレベルがあります。

受験学習には市販の教材のほか、LIP‐JAPANのウェブサイトから無償で教材のダウンロードも可能です。

オラクルマスター

難易度 級によって異なる
出題形式 多岐選択式
合格率 級によって異なる
受験料 37,730円
合格ライン 60%〜70%程度

オラクルマスターは、日本オラクルが運営する資格の1つで、「Oracle Database」に関する技術を認定します。

この試験は、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4つの難易度(グレード)に分かれています。本資格は民間資格ではあるものの、シルバー以上のグレードは世界基準の資格です。

オラクルマスターを取得すると、以下のようなメリットが得られます。

  1. データベースの知識が身に付く
  2. Oracle Databaseの技術力の高さを示せる

▶データサイエンティストに役立つ資格8選|比較表を用いて解説!>>

試験科目

データサイエンティスト検定の試験科目は主に3つの領域に分けられます。

  1. データサイエンス
  2. データエンジニアリング
  3. ビジネス

必要な知識

データサイエンスは最も広い出題分野です。

代表的な出題項目が以下となります。

統計数理基礎、線形代数基礎、微分・積分基礎、集合論基礎、統計情報への正しい理解、データ確認、俯瞰・メタ思考、データ理解、洞察、回帰・分類、評価、推定・検定、グルーピング、性質・関係性の把握、因果推論、サンプリング、データクレンジング、データ加工、特徴量エンジニアリング、方向性定義、軸だし、データ加工、表現・実装技法、意味抽出、時系列分析、機械学習、深層学習、自然言語処理画像認識、映像認識、音声認識、パターン発見

データエンジニアリングの出題項目が以下になります。

システム企画、システム設計、アーキテクチャ設計、クライアント技術、通信技術、データ抽出、データ収集、データ構造の基礎知識、テーブル定義、DWH、分散技術、クラウド、フィルタリング処理、ソート処理、結合処理、前処理、マッピング処理、サンプリング処理、集計処理、変換・演算処理、データ出力、データ展開、データ連携、基礎プログラミング、拡張プログラミング、アルゴリズム、分析プログラム、SQL、ITセキュリティの基礎知識、攻撃と防御手法、暗号化技術、認証、ソース管理、AutoML、MLOps、AIOps

ビジネスではデータ分析プロジェクトの進め方、契約や開発の種別、そして軽視してはいけない法規制について問われます。代表的な出題項目が以下となります。

ビジネスマインド、データ・AI倫理、コンプライアンス、契約、MECE、構造化能力、言語化能力、ストーリーライン、ドキュメンテーション、説明能力、AI活用検討、KPI、スコーピング、データ入手、分析アプローチ設計、データ理解、意味合いの抽出・洞察、評価・改善の仕組み、プロジェクト発足、リソースマネジメント、リスクマネジメント

対策方法

試験の対策方法として、書籍を使って独学で学ぶ、対策講座を受講するという2つの方法があります。

まず、独学で学ぶ場合は、データサイエンティスト検定は難しい試験のため、書籍を購入するなどして対策するのがおすすめです。

公式リファレンスブックで全体を学びつつ、分からない分野などは勉強を進めていきましょう。

また書籍を購入する際の注意点として、データサイエンティスト検定は定期的に内容に変更が加えられるため、最新の書籍を購入することをおすすめします

最短突破 データ公式リファレンスブック

引用 https://www.amazon.co.jp/dp/4295013811?_encoding=UTF8&psc=1&ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_GQF3M4E9812BMDA21BWD_1

そして、もう1つ講座を受講するという方法があります。

本では勉強が進まない!という方におすすめなのがオンライン講座を利用した対策です。有料ですが、データサイエンス関連の講座が沢山ありますので、そちらの方が続けやすいという方にはオススメです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。データサイエンティスト検定は難しい試験なので、時間を取りしっかり対策することが大切です。

AI人材はとても注目されているので、資格を取得できれば就職や転職などで十分にアピールできるでしょう!

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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