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こんにちは!さとしです!AINOWの編集部に新しく入った新米ライターです。よろしくお願いします。
AIへの興味があってAINOWに入ったのですが…
他のメンバーと比べると知識は皆無に等しいなと感じている日々を送っています。
自分はAIが実装されるに至る基本的な動きすら十分に理解していませんでしたが、AIを楽しみながら体感できる素晴らしいサービスに出会いました。なんとプログラミング不要でAIを作ることができるんです。
それがこちら。名前は“AIメーカー”というものです。
AIメーカーとは
AIメーカーは誰でも気軽に始められるWebプラットフォームです。
AI実装に必要なプログラミングなどの知識がなくてもAIを作成できるサービスです。現在は「画像認識モデル」のみ使用可能です。
AIメーカーを使ってみた
まずtwitterで認証します。
次に作成するAIの基本的な情報と認識したい物のラベルを記入します。
夏なので今回は夏の風物詩である、“そうめん”と“冷や麦”を画像認識にかけました。
ちなみに“冷や麦”の方が麺が太く、“そうめん”は小麦粉でつくる麺類の中でもっとも細い部類の麺です。
するとラベルづけした物の画像を自動で収集してくれます。かなり簡単です。
本来なら収集した画像内のデータにアノテーションと呼ばれる教師付けをし、膨大な数の画像に適用させる作業をさせないといけないのですが…
AIメーカーは“Bing Image Search API”というWeb上から自動で画像を収集してくれるAPIによって、ラベル設定と1クリックだけで自動で画像データの収集をした上で、解析までしてくれるのです。
もちろんAIに学習させる画像は手作業での収集も可能です!
手作業でも編集可能な機能が後に役に立つのですがそれは後ほど。
次に、集めた画像を学習させるのですが、ここでAIメーカーの威力が発揮されます!
上記したようにやはり1クリックで分析をしてくれる機能は素晴らしいです。
この簡単さには感動すら覚えます。
学習が完了したら実際に使ってみます。
難易度の高い、“冷や麦”の画像をいきなり使おうと思います。
一見すると“冷や麦”なのか“そうめん”なのかわからない画像だと思いますが、
分析結果は…
正解でした。1枚目が使用した画像で、2枚目が解析結果です。
考察1
この調子で続けて画像を分析させると分析が正解であったり不正解であったりと正答率は半々でした。
やは簡単にAIを作れる反面、以下に記載されているようにAIメーカーの正答率は高くなく、簡易さの代わりに精度は犠牲にしているようです。それでもこの簡易さは素晴らしいです。
画像収集→画像分析→実用までをほぼクリックのみでできて驚くほど簡単でしたし、AI実装の大方の流れが体感でき、AI初心者の自分としては満足です。
学習自体はサーバ側でGPUを使ってやってます。
ただ、まずは手軽に利用できるように学習時間を大幅に削減するべく、本来もっと学習すべきエポック数を少なくしてるので、精度はそんなに出ないのが現状です。
こちら、精度を上げたい方はオプションでパラメータ調整を可能にしたり等、今後の課題です! https://t.co/ZNfOUGxtS9— 2z@AIメーカー (@2zn01) 2018年7月21日
応用編
一通りの作業で流れは大方把握しましたが、もっと楽しむ方法を探してみたいと思い、今度は精度があまり関係ないものを作ってみました。
テーマは「のぞみとあさこ」です。
世の中の人は佐々木希さんかいとうあさこさんのどちら側の顔なのかを冗談半分で測ってみました。
いわゆる美人の女優やモデルの方の顔は佐々木希さん側で普通の人はいとうあさこさん側になるのではと考えました。これはあくまで冗談なので大目に読んでいただければ幸いです。
分析データは以下のようになります。
ちなみに画像判別のためのモデル作成のために使う画像データを”train”、作ったモデルの精度を確認するための画像を”test”画像と言いますが、その“test”データも右肩下がりなので“過学習”の可能性も低く、分析はうまくいってるようです
しかし分析したところ変わったことが起こりました。
予想以上にみんなが「いとうあさこ」になってしまうのです。
例えば木下優樹菜さんの場合、1枚目が分析対象画像で、2枚目が分析結果です。
このように“いとうあさこ”さん側の顔という結果になってしまいました。
他にも土屋太鳳さん、浜崎あゆみさんに関してもみんな“いとうあさこ”さん側と分析されました。
なんと以下の本人画像ですら僅差でした。1枚目が分析対象画像で、2枚目が分析結果です。
考察2
先述の通り、過学習の可能性は高くないため他の原因が考えられられるのですがAIが得意なインターン生の田渕くん(どれだけ優秀なのかはこちらをご参照ください)もあまり分からず、、、、
強いて言うならばAIメーカーは顔写真の含まれている画像データから顔だけでなく、背景も含めた画像で識別していたため、いわゆる「佐々木希」さん寄りの顔が含まれた画像を分析させても、背景色などが豊かな画像群で機械学習させた「いとうあさこ」さん寄りの顔(画像)に近いと認識してしまうのではという判断をしました。
結局「佐々木希は稀有な美人さんだから他の人が似ると判断されることも許されないのだ」という結論に。
しかし、それでは自分は納得がいかなかったので、ラベル検索で抽出されていた画像サンプルを少し編集しました。
具体的には背景色が強い「いとうあさこ」さんの画像や混入していた別の画像などを削除し、「いとうあさこ」さんの画像にも「佐々木希」さんの画像のような、報道陣に照らされた画像を増やすなどです。
しかし、状況改善ができないかと試行錯誤をしてみたところ今度は学習状況モニター精度が落ちてしまいました。
改善させたつもりが精度の低下につながってしまい動揺しましたが、しかし、物は試し、ということでもう一度画像を分析させたところ・・・
見事に改善しました!なぜこれだけで改善したのか謎です。しかし分析の質は上がりました!
先ほど使用した木下優樹菜さんの画像を分析させたところ、画像2枚目のようになりました。
他の画像についても試しました。すると…
今日は朝から皆でNew Albumの最終確認など含めたミーティング!良き時間でした!夏の勢いにつられて仕事もガシャガシャも日焼けも加速が止まらない??♀️✨
さて先日の番組収録についての情報解禁❣️
8月11日O.Aの『MUSIC FAIR浜崎あゆみ特集』?でしたっ!放送を楽しみにしていて下さいませ❤︎ pic.twitter.com/tAXYEwxeZt— ayumi hamasaki (@ayu_19980408) 2018年7月16日
「浜崎あゆみさん」も見事に当初の予想通りに「佐々木希顔」と識別されました。
もちろん今回の改善でほとんどの画像が「佐々木希顔」と識別されるように変わってないか確認するために今度は「いとうあさこ顔」が出るか分析させました。
今回使用させていただいたのはいとうあさこさんの友人の”イモト”さんです。
見事に?「いとうあさこ顔」と認識しました。この他にも試したところ予想通りの分析結果が出てきました(予想は編集部の人たちで立てたものです)。
結論
AIに関して無知な自分が「面白いからやってみたら?」と言われたので、何気なくやってみたら意外にも楽しめました。
3クリック程度で完成できるAIメーカーですが、他の方が作成されたAIをみても精度は高くない印象を受けます。しかしそこから数学的知識を必要とせずに簡単に作成済みのAIを改善できるというのは多くの初心者がハマることのできる良い要素ではないでしょうか。
自分で試行錯誤してアウトプットする楽しさとAIを作成(あくまで一部ですが)するという有意義な経験を得られたのは価値のあるものでしたし、より多くの人にもこのちょっとした面白さを経験してほしいです。
もちろん簡易的なものなので精度は十分ではないと思ったので、次はプログラミングを学び、精度の高いものを作成してみたいと考えるきっかけとなりました。
AIメーカーをぜひ試してみてくださいね!