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アメリカのデューク大学の研究者らは、ぼやけた顔写真の画像をこれまで以上に細かく、高解像な似顔絵に変換するAIツールを開発したと発表しました。
同研究者らによるとこれまでに手法では、画像をもとの解像度の8倍に拡大し高解像にすることができますが、同ツールによると、一握りのピクセルから最大64倍の解像度でリアルな顔を生成し、さらにまつげや無精ひげなどの最初には存在しなかった特徴を想像(補完)する方法を考え出しました。
このAIツールは、人物の特定のために使用することはできません。認識できない程度の荒い解像度の画像を鮮明な画像に変え、人物を認識できるようにするのではなく、実際の存在しているように見える新しい顔を生成することが可能です。16×16ピクセルの顔画像を数秒で1024×1024ピクセルのHDに近い解像度に変換することが可能で、髪の毛や毛穴など細部が補完され、繊細になります。
研究チームを率いたデューク大学 Cynthia Rudin氏は、「これほど詳細に超解像画像が作成されたことはこれまでなかった」と述べています。
また、今回のAIツールでは顔に焦点を当てて検証が行われましたが、同様の技術は理論的には医学や衛星画像など幅広い活用が見込めると論文共著者のSachit Menon氏は述べています。
デューク大学の研究チームは、AIが生成した高解像度の顔の例を調べ、同じサイズに縮小したときに入力画像に似ているものを探索しています。このアプローチでは、「General Adversarial Network(GAN)」のネットワークが活用されています。
日本国内では、株式会社ラディウス・ファイブがクリエイティブなAIツールをSaaS形式で簡単に利用できるプラットフォーム「cre8tiveAI」を2019年2月18日より提供開始しています。第一弾として画素数を16倍に高解像度化させる「Photo Refiner」をリリースしています。
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