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2020.10.28

ギリア、ニューラルネットワークを自動設計しサイズを90%以上縮小可能な「Ghelia Spectre」を開発

最終更新日:

ギリア株式会社は、遺伝的アルゴリズムによって、目的に応じてニューラルネットワークを自動的に設計し、高度化させるシステム「Ghelia Spectre(ギリア・スペクター)」の技術検証が完了したと発表しました。

同社は、「ヒトとAIの共生環境の実現」というミッションのもと、顧客企業に寄り添いAIの開発を伴走し、株式会社トライグループの「入試問題的中AI」をはじめとして、多くの分野でAIの導入を行ってきました。

ディープラーニングに代表されるAI技術は、その活用に注目が集まると同時に、その消費電力の大きさが一つの課題になっています。特にエッジ端末で動作するAIチップは、消費電力の問題から通常用いられる数十〜数百メガバイトのニューラルネットワークをそのままのサイズで利用することが難しいといいます。

ギリアはこの課題に着目し、遺伝的アルゴリズムを応用し、AIが与えられた目的に対して、自動的に進化し、最適化・適応化していく分散共進化技術「Ghelia Spectre」を開発し、高い精度を維持したまま、ニューラルネットワークのサイズを90%以上縮小することに成功しました。

「Ghelia Spectre」では、遺伝型(genotype)と表現型(phenotype)をもとにニューラルネットワークを⽣成します。

遺伝型ではニューラルネットワークを構成するパーツを定義し、表現型はパーツの組み合わせを作ることで多様なニューラルネットワークを作り出し、それぞれの結果を評価したのち、遺伝・交配・選抜・淘汰を繰り返して⼈⼯的に進化させ、⽬的に対して最適なニューラルネットワークが育成されます。

ニューラルネットワークが進化したイメージ。⻩⾊が畳み込み処理ブロック、緑はバッチ正則化のみを⾏うブロック、⾚は結合ブロック、⻘は SOTA 論⽂の知⾒を取り⼊れた機能ブロック。(ギリア報道発表資料より)

遺伝的進化のイメージ図。遺伝型(genotype)同⼠を交配させたり突然変異したり淘汰したりする。(ギリア報道発表資料より)

実際に⽣成されたニューラルネットワークの例。
A)遺伝型(genotype):⼀番左がブループリントと呼ばれる全体構造の外観で、⽔⾊で⽰されたブロックが畳み込みなどネットワークの構造、ピンクで⽰されているブロックはデータ拡張の⼿法。(ギリア報道発表資料より)

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