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DX(デジタルトランスフォーメーション)の注目が高まり、業務でさまざまなサービスやシステムを活用することが増えてきました。
システムやサービスに関する企業への問い合わせも多くなり、企業の負担が増えている中、FAQを導入することで、問い合わせ応対業務を効率化・改善していくことが可能になります。
問い合わせの中には、多くの人が疑問に思う内容の質問もあれば、逆に限られた人のみが抱える質問もあります。企業は、どのような質問にもスムーズに回答することが求められています。
そこで、この記事では問い合わせの課題を解決するツール「FAQ」の意味と比較・厳選した5つのサービスをご紹介します。組織にあうFAQツールをご検討ください。
目次
FAQとは
FAQは、Frequently Asked Questions の略称で「よくある質問」という意味です。質問のみではなく、その質問に対する回答もFAQに含まれます。
FAQシステムとは、システムに搭載された収集・分析機能を駆使して、その分析結果をもとに頻繁に検索される質問とそうでない質問を仕分けるシステムです。搭載されたさまざまな機能によって、より高クオリティーの顧客対応とサイト運営を実現することが可能になります。
FAQ導入のメリット
1.問い合わせ件数の削減
膨大な件数の問い合わせ対応を削減することができます。質問の中には近似した内容のものも多く存在します。そういった問い合わせも、まとめて解消することができます。
2.対応時間外でも対応が可能である
FAQページを作成することで、オペレート業務の対応時間外でもユーザーからの問い合わせに対応することができます。ユーザー自身ですぐに解決できる可能性が高まり、ユーザーの自己解決も促すことができます。
3.オペレーターの負担削減
オペレーターの負担を削減することができます。それに伴いコストの削減や、オペレーター対応の質向上が望めます。
4.顧客満足度の上昇
FAQを導入することで、ユーザーが求めている情報に早くたどり着きやすくなります。また上記の3つにメリットに伴い、対応に関する顧客満足度を上昇させることができます。
5.SEOの面で良い影響を与えられる
SEOを意識した回答内容をすることで、検索した際に上位に表示されるようになります。
6.更新・メンテナンスが可能
型にはまった問い合わせと回答だけでなく、随時さまざまな問い合わせに対応することで、より質の良い顧客対応・サイト運営が可能になります。
FAQ比較のポイント
1.導入の目的
FAQシステム導入の目的は大きく「問い合わせ件数を削減すること」と「問い合わせ件数削減も含め、すべての業務の効率化を図ること」の2点に分けられます。
1つ目の「問い合わせ件数を削減すること」は、さらに細かく以下の2つに分類されます。
①「今まで対策をしておらず、サービスを導入して問い合わせを削減したい」
②「すでに対策はしているが、さらに問い合わせを削減したい」
①は、FAQページが充実していなかったり、そもそも対策していない状態です。
①の場合、まず抱えている課題をを解決する必要があります。FAQシステムの導入で、よくある質問と対応する回答を表示し問い合わせ件数を削減することがのぞめます。
②は、すでにFAQシステムを導入しているが、さらに問い合わせ件数を削減したいという状態です。
②の場合方は、質問内容をより詳細に表示したり、顧客が求めている回答にいち早くたどり着けるような改善が必要です。サジェスト機能やランキング機能など、豊富な機能を搭載したFAQシステムを導入することで、問い合わせ件数の削減を狙えます。
最後に「問い合わせ件数削減も含め、すべての業務の効率化を図ること」についてです。
お問い合わせに対応するカスタマーサポートに多くの人員を割いている場合、支援機能を搭載したFAQシステムを導入することで、業務を効率化することができ、顧客対応の質が向上がのぞめます。問い合わせ件数の削減も可能なため、人件費などのコストカットも望めます。
2.価格・無料トライアルの有無
システムを導入するにあたって、価格は重要なファクターの1つです。せっかく導入したシステムが組織に合わなければ、コストの無駄遣いになってしまいます。
それぞれのシステムが組織に適応しているシステムなのかを吟味する必要があります。無料トライアルはシステムが組織に合致しているかを試せる仕組みなので活用すべきです。
3.企業規模
どのような規模の企業が導入しているのかも大変参考になります。
それぞれの組織にあうシステムを導入することが業務効率化には必要不可欠です。
厳選!おすすめFAQサービス5選
Zendesk Guide
Zendesk Inc.が提供する、ナレッジベースの構築によりお問い合わせ件数を削減できるヘルプセンターソフトウェア「Zendesk Guide」です。カスタマーサービスに集まるお問い合わせやその解決法をさまざまなコンテンツを活用して、ナレッジベースを素早く構築し、自己解決を促進します。
特徴
- WYSIWYGエディター(サイト上に掲載される文字のレイアウトを入力しながら確認できる機能)搭載
- Googleドキュメントのインポート機能により、すばやいコンテンツを編集が可能
- 強力なレポート機能で適切なコンテンツの提供が可能
- 多言語に対応したチャットボットAnswer Botを搭載
- 自動メンテナンス機能を搭載
価格
無料プランあり
有料版は要問合せ
導入事例
株式会社マネーフォワード、株式会社ココナラ、株式会社エアトリ、Udemy(ベネッセコーポレーション) など
SyncAnswer
FAQのコンテンツ作成・公開や分析機能を搭載したFAQサービス「SyncAnswer」です。サイト内検索サービスSync Searchと連携することでさらにサジェスト機能、もしかして検索、ゆらぎ検索などを活用することで検索機能を強化することができます。
特徴
- FAQの作成や公開をブログ感覚でおこなえる
- スマートフォンなど多くのデバイスに対応
- アクセス分析することで可視化できる
価格
無料トライアルあり
エントリー :初期費用¥250,000,¥50,000 / 月
スタンダード:初期費用¥500,000,¥100,000 / 月
エンタープライズ版:料金要問合せ
導入事例
グリー株式会社、アイフル株式会社 など
OKBIZ. for FAQ
対話形式でのFAQが作成可能なFAQサービス「OKBIZ. for FAQ」です。サジェスト機能・キーワード検索機能・絞り込み検索に対応。テンプレートを活用した回答作成支援機能や分析機能も搭載しています。
特徴
- 対話形式でのFAQの作成が可能
- 「検索サジェスト機能」、キーワードから選べる「注目のキーワード」、分類リストを用いた「絞り込み検索」など多数の検索機能を搭載
- 閲覧数と検索ヒット率のフィット&ギャップ分析にも対応
価格
無料トライアルあり
価格は要問合せ
導入事例
東京証券取引所、株式会社ファンケル、株式会社みずほ銀行、タワーレコード株式会社、パナソニック株式会社 など
FastAnswer2
FAQ公開でお客様の自己解決率の向上を図るFAQナレッジシステム「FastAnswer2」です。コンタクトセンターでのデータを蓄積・活用していくことで、オペレーターの応対品質・業務効率の向上も望めます。
特徴
- 質問頻度のデータなどFAQに関する有益な情報を一元管理
- データ活用状況を見える化できる
- キーワードを正しく補正する「検索キーワードの自動補正機能」を搭載
- 「見つけやすい」「作りやすい」「育てやすい」をコンセプトにした使用
価格
無料トライアルあり
価格は要問合せ
導入事例
全日空空輸株式会社、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、東映アニメーション株式会社 など
アルファスコープ
豊富な検索機能を搭載しているFAQシステム「アルファスコープ」です。社外ユーザー向けと、社内オペレーター向けが分かれて提供されており、カテゴリ検索、添付ファイル検索機能等に対応しているほか、社外ユーザー向けの検索機能では、出現頻度や関連性の高い単語を表示する機能や、サジェスト機能などの検索機能が充実しています。
特徴
- カテゴリ検索、添付ファイル検索機能に対応
- FAQの評価が目に見えてわかる
- 操作、画像の挿入が簡単
- 分からない場合でも基本機能・使用方法についてトレーナーが分かりやすく説明してくれるなど、充実のサポートつき
価格
ユーザー向け ナレッジ画面の利用 ¥100,000~
オペレーター向け ナレッジ画面の利用 ¥80,000~
導入事例
株式会社mixi、株式会社ワイズマン、株式会社サイボウズ など
まとめ
今回は、FAQの意味、おすすめのサービスを紹介しました。
FAQは、組織ごとに合致するサービスはバラバラです。組織として解決すべき課題は何か、どの機能が業務改善つながるのかなどを、顕在化させたうえでサービスを吟味することをおすすめします。
価格・導入事例などを参考にして、ぜひ組織に合致するFAQシステムを導入して業務効率化を実現させてください。