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2022.03.24

ニュースのテキスト情報等から1年先の市場予測を実現 | xenodata lab.

最終更新日:

経済予測専門のクラウドサービス「xenoBrain(ゼノブレイン)」を提供する株式会社xenodata lab.(は、ニュースのテキスト情報などから複数のディープラーニングなどのモデルを用いて、日経平均や原油価格などの市況、生産動態統計や各業界主要統計を含む産業統計、約2万5千指標について1年先までの予測を実現し、本日よりxenoBrain内の新機能:市場予測として提供開始しました。

「xenoBrain(ゼノブレイン)」は、経済ニュースや企業開示資料、統計を独自のAIで解析する事で、さまざまな経済情報を予測するAIクラウドサービスです。経済事象と経済事象のつながりを解析し、企業業績・素材価格や業界需要などの経済トピック・統計を予測することで事業会社の経営意思決定や金融機関の業務効率化をサポートします。米国ダウ・ジョーンズ社や時事通信社といった大手メディア、帝国データバンクとの提携により信頼性の高い情報を収集・解析しています。

今回リリースされた市場予測は、1日3,000本のニュースや3万以上の統計データを、複数のディープラーニングなどのモデルで学習し、定量データ(市場需要や材料価格等)の予測を行う国内初の汎用型経済予測モデルによる経済予測です。

日本における工作機械需要の推移

『市場予測』機能の主な予測対象

<国内・海外マクロ>
物価、日銀短観、貿易統計、国際収支、労働統計、景気動向調査、財政、家計調査、地価他
<産業統計>
建設業、食料品、繊維、生活用品、紙・パルプ、化学、医薬品、石油製品、窯業、鉄鋼、非鉄金属、電機、機械、輸送機械等の価格・販売量・生産量他
<市況>
原油価格、小麦、貴金属、綿花、食品、穀物他
<金融>
金利、債券価格、株式指数、先物価格、為替、オプション、スワップ、社債、銀行取引他

『市場予測』機能の主な活用ケース

経営企画部門 原材料価格や製品需要動向を簡単に把握することで原材料調達、設備投資の意思決定や予算策定、又は、経営会議で利用する市況の見通し資料作成などでご利用できます。
調達企画部門 原材料や部品調達時の戦略を立てるとき、価格や調達タイミングを検討する材料としてご利用できます。
営業部門 営業予算策定時に、各業界の1年程度の見通しを客観的数値で確認することで、精度の高い予算計画を策定、又は、その議論の土台として利用できます。
マーケット部門 株式相場やコモディティ相場の動向を確認し、今後1年程度で市況がどのように動くかを把握することで投資判断の材料として利用できます。

 

『市場予測』機能の特徴

非構造化データであり、定量データの予測に利用することが難しいとされているニュースデータから特徴量を抽出し学習することで、さまざまな業界の指標を1つの仕組みで予測できる汎用型の予測システムを実現しています。

<ニュースからの特徴量抽出のメリット>
メリット1:汎用的な予測が可能になる
当社は、業界専門誌、通信社、海外紙、地方紙等の多数のニュースを米国ダウ・ジョーンズ社から受領しており、自動車産業、半導体産業などのあらゆる産業に関連する経済事象をインプットして予測をすることが可能です。予測対象業界や予測対象指標ごとに学習データを準備したり、モデルのパラメータの調整をする必要がないため、汎用的な予測が可能となっています。
メリット2:数値データになるよりも早くに材料を考慮できる
ニュース自体の特徴として、数値データに出るよりも早く材料として市場に出ることが多くなっています(例えば、自動車メーカーが減産を発表したニュースは、自動車販売台数や自動車部品の需要が統計データに出るよりも早く市場に出ます。)。そのため、統計データなどの定量データのみから学習し、予測する場合よりも、精度の高い予測が可能になります。

予測精度について

xenoBrainでは全統計について精度検証を行い、一定以上の精度が出ると判定した統計(2万5千統計)を提供しています。そのうち最も重要な約6,000指標についての6か月後の予測精度検証結果は、平均二乗誤差11.315、相関係数0.768、平均誤差率0.120となっています。

『市場予測』機能の仕組み

Step1ニュースデータの解析

約160の国内経済専門メディアから配信を受ける1日3,000本以上の経済ニュースを、独自の自然言語処理により要約、構造化データ(※1)を生成します。

Step2ニュースからの特徴量の抽出

Step1で解析した構造化データから、「経済状況ベクトル」、「経済予測ベクトル」(※2)という2段階の解析で予測対象に対する特徴量の抽出を行います。

Step3抽出した特徴量を基に予測

Step2で抽出した特徴量、及び、3万指標の統計データを学習データとして、5つの予測モデルを開発し、それぞれ予測値を算出。様々な状況でも予測精度全体として精度が最適化されるように、各予測モデルの特性を鑑みてアンサンブルして最終予測結果を算出しています。
※1構造化データ:ここでは自由形式の日本語文章の内容を解析し、「自動車(Item)需要(Element)増加(Predicate)⇒自動車部品(Item)需要(Element)増加(Predicate)」のように、事象の要因と結果それぞれを各要素に分解し、それらを因果関係として繋げたりしたもの。
※2経済状況ベクトル、経済予測ベクトル:特許申請中の独自技術で、ニュース記事の内容が発生した際、予測したい指標に対して、いつ、どの程度、どの方向に影響するかなどを数値化したもの。

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